肩根とは (投稿18件)[1〜18]



1:弓執るこゝろさん
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こんばんは
いつもこちらの掲示板を読ませていただいてますが、今回初めて投稿させていただきます。

私は大学生で弓道をやっている者ですが、最近一つ気になったところがあります。
それは「肩根」についてです。

最近まで私は二年間、大三以降の引分けから、押手肩が抜けやすくなることに悩んでいました。
頑張って下筋を張って、肩から押すイメージを作ろうとしてきましたが、中々治りませんでした。
ある日、百射を引き終わったときに、下筋が疲れてるなあ、つまり下筋は使えてるなあという感じはあったのですが、肩周りや背中が疲れてる感じがないなあと思いました。
これはもしかして肩を支点にして本当に肩から押せてないのではと思い、先輩からご指導頂いたところ、確かにそうでした。
肩が抜けてるというよりかは肩を支点にする準備ができていないのではないかと考えました。

この後、本やインターネットで色々と調べたところ、「肩根」を前に出すことの重要性にたどり着きました。

しかし、肩根とは具体的に肩のどの部分なのかがあいまいな感じになっています。

あるホームページでは、鎖骨の中央骨の下辺りの逆三角形の窪みが出ていれば肩根が前に出ているという考え方がありました。
つまり私的には、漠然と鎖骨あたり具体的に言えば、上記の窪みなのかなと解釈しています。
よく「肩」は後ろに逃げているとは聞くけれども、「肩根」が後ろに逃げていると言わないのは、「肩根」が肩の前方にあるからなのかと考えたりもしました。
逆に「肩根」を前に出せども、「肩」全体を前に出すというのはあまり耳にしないような感じがあります。「肩」と「肩根」は区別すべきなのか、同じようなものだと考えていいのか。

今更何を当たり前のことをと思うかもしれませんが、今一度初心に戻って確認させていただきたく質問させていただきます。
皆さんにとって「肩根」とはどこでしょうか。そしてそれが射に及ぼす影響はどういったことが考えられるのでしょうか。
「肩根」について改めて理解すると、執り弓の重要性などについて更に理解が深まるのではないかと思っています。

長くなりましたが、ご回答お待ちしております。

2:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.66 Safari/537.36
 こんにちわ。さすが大学生、めのつけようが違いますね。よくけんきゅうしていますね。

>押手肩が抜けやすくなる・肩を支点にする準備ができていない
 手で押す人は殆ど肩根が入っていません。手で押すとは打ち起こしからが手から動き出す人です。もうその時点でOUTです。肩根=肩甲骨(と私は考えます)から準備をしていかなければならず、大三への捌きの後半は『下巻』の結果として弓手握り・拳の位置が決まります。ここで両拳・弓手肩でほぼ逆正三角形ができますから、以後はこれの上辺(造語・矢の箆の線)を水平のまま引き伸ばしてきて引き収めます。

>肩根とは具体的に肩のどの部分なのか
 私は↑の通り肩としての根本(コンポン)たる肩甲骨だと思います。この肩甲骨がしっかり固定しませんと押すこと受けることが出来ず肩の役目を果たせませんからね。この場合の『押すこと』と言っても何十センチも押す必要はないのであり、これは不動の受けと同じです。

>肩を支点にして本当に肩から押せてない
 肩甲骨を支えるキョクカキン・キョクジョウキンによって弓力を受けて反作用として
押し返させるには、肩を沈めて巻くようにして押すことが必要です。そのためにも前(弓手)肩は執り弓の姿勢イヤ弓矢を手にした時からから沈めっぱなしであることが望ましいのです。上がり易いので体配を進める節々で確認していく必要があります。

>鎖骨の中央骨の下辺りの逆三角形の窪みが出ていれば肩根が前に出ている
 これは逆に言うのが順当ですが、つまり、「肩根が前に出ていれば、鎖骨の中央骨の下辺りの逆三角形の窪みができる」ということです。尚、私は肩根を弓の方へと入れる、出すとは言わず「入れる」と言うのが弓と射手を主体として捉えた言い方であると思っています。

>執り弓の重要性
 ↑にも言いましたが、肩は上がり易いのです。特に打ち起こしでは腕を上げていって肩まで上げてしまう人がけっこういます。弓は上がれど身は沈むで、肩根を沈めたまま前に出して『下巻』の準備をしていくべきです。

 肩根が浮いていては射の全てが壊れます。伸び合いは出来ず、矢勢は出ず、狙いは定まりません。離れも決まりません。それは肩が宙受けとなって支点がかなっていないからです。

3:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
>鷹司カオル様

ご返答ありがとうございます。自宅からのパソコンで投稿させていただきます。
弓道の研究は面白くて本業を忘れてしまうぐらいです。「中てる」こと以上に、弓道というのが人間の身体とこうも密接に関わっていることに深い興味を抱いています。特に「弓道読本」に出会ってからは、弓道の世界が幅広くなったような気がします。今後も、研究に励んでまいりたいと思います。
前置きはここまでとして、本題に移らさせていただきます。

>肩根=肩甲骨(と私は考えます)から準備をしていかなければならず、
まずは「肩根」=「肩甲骨」という考え方に少し驚いてしまいました。
なぜなら個人的に「肩甲骨」は漠然と背中側(つまり身体の後ろ)についているもので、それを前に入れるというのはどういうことなのかと考えたからです。

しかし、まずは「肩甲骨」の構造と働きについて学ばねばと考え、インターネットで検索して調べたところ、以下のページにたどり着きました。(非常に参考になったので、誠に勝手ながらurlを載せさせていただきます。)

@http://golf1000.blog23.fc2.com/blog-entry-1262.html
Ahttp://moetatsu.com/shoulder01

以下は、上記のページを参考にさせていただいた上で質問をさせていただきます。

>肩根を沈めたまま前に出して『下巻』の準備をしていくべきです。
とおっしゃいましたが、まずその重要性については理解することはできました。
しかし、どうも「巻く」という言葉に引っかかって、「肩を巻く」とはどういうイメージなのかに悩んでいます。
私の勝手な推測ですが、「肩根」つまり「肩甲骨」を沈めるというのは、@のページの言葉をお借りさせていただくと「下制」(肩甲骨を下にさげる働き)ということであり、前に出すということは、「外転」(肩甲骨を身体の中心線から外側に向かって動く)ということでしょうか。
この「下制」と「外転」を合わせた状態が「下巻」ということでしょうか。

また

>特に打ち起こしでは腕を上げていって肩まで上げてしまう人がけっこういます。弓は上がれど身は沈むで、肩根を沈めたまま前に出して『下巻』の準備をしていくべきです。
において、このように打起そうと鏡の前に立ってあれこれやってみましたが、少しコツがつかめないような状態にあります。
鷹司カオル様は、「肩根を沈めたまま前に出して『下巻』の準備をしていく」ような打起しをするために、どのようなことに気をつけてらっしゃるのでしょうか。

質問は以上の二点ですが、ご返答をお待ちしております。

4:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.66 Safari/537.36
 弓執るこゝろさん(以後は「弓さん」と呼ばせてくださいね)、気が合いそうですね。私も同感ですよ。HNは同名の今村先生のご本からとお見受けしました。1993年の五月号「弓道」誌から「弓執る心」の前進内容が連載されていますね。弓さんも同郷の方かな?イャ、失礼。

 最後の打ち起こし関連のことですが私の愚説では内容把握が難しいでしょうから「弓道読本」を見て下さい。p.130の写真をご覧になればすぐ分かりますよ。

 打ち起こしでの「下巻」のコツですが大三へ移るに先んじて肩根を前に入れるように力を入れ次第に上腕→肘→前腕→手と言うように力を波及させていくのです。(同p.34の力の分布図参照)

方を巻くのイメージ・実際にやることは、ご紹介いただいた資料で言うと「上方回旋」ということになりそうです。つまり、沈めた肩甲骨を下から上に的側へグルット伸びながら押していくようなことですね。普通の気をつけの姿勢から弓手を水平に上げて『更に弓手拳を横に伸ばそうとしても不可能ですよね。しかし、肩を沈めることによってこれを行えば伸びるんですよ。これが「下巻」だと思います。このとき右手を左腋の下へ持っていって探ってみますと肩甲骨を押している筋肉が触感できると思います。これがキョクカ筋です。キョクジョウ筋と共に作用しています。キョクジョウ筋は触感は難しいですが、『鎖骨の中央骨の下辺りの逆三角形の窪み』にあります。これらの筋肉を鍛えるには、肘を伸ばしたまま行う腕立て伏せが言いようです。よく朝や就寝前にベッドでやっていますよ。
 紹介くださった資料に、『・・・左下図の上方回旋とは肩甲骨が関節面を上に向けるように前後軸回りに回転することです。』とありますね。左の上方回旋と右の下方回旋?とで体を「濡れ手ぬぐいを絞る」如くして弛まない頑丈な『砲台』を作っているのだと思います。

 まぁ、これだけではなく手の内や離れ方など色々な問題がありますが今回はここまでとしておきます。
 弓さん、本スレッドはこのままお続けになられるとしましても、図や写真といった資料での究明も出来ますようにと思い、私はメルアドを公開していますので、宜しかったら私のHNをクリックしてみてください。

5:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.66 Safari/537.36
ここまでと言いながら追伸です。

 引き収めたときは一度肩根(肩甲骨)を寄せ合うようにすることと矢筋に引かれている事の確認と伸び合いへの準備の為に肩甲骨を内転(背骨の方へ寄せる)させると良いと思います。そしてから伸び合いの為に肩甲骨の外転に取り組みます。どちらも肩甲骨の水平移動ですが、伸びの利いた離れのためにはこの外転の延長に「離れ」がくるようにしていくと良いですね。

 以下は資料よりの抜粋です。


肩甲骨の内転・外転

内転とは中心である背骨に向かって内側に動くことをいいます。

外転とは内転と反対に体の中心線から外側に向かって動くことです。

言葉はちょっと紛らわしいですが、単に水平のスライドです。

6:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
>鷹司カオル様

お早いご返答ありがとうございます。
そして肩甲骨の仕組みについて、まだ理解しきれてないところはあるかと思いますが、以前と比べてより深まったように思います。

>HNは同名の今村先生のご本からとお見受けしました。
おっしゃる通りです。「弓道」誌のほうは読んではいませんが、手元に今村先生がお書きになった『弓執る心』(不味堂出版)の書籍はあります。これも私の中の弓道の世界を幅広くさせた書籍の一つであります。特に手の内の「扉の原理」については何とも言えない感動を覚えてしまいました。(私だけでしょうか。)

>打ち起こしでの「下巻」のコツですが大三へ移るに先んじて肩根を前に入れるように力を入れ次第に上腕→肘→前腕→手と言うように力を波及させていくのです。(同p.34の力の分布図参照)
についてですが、早速明日から実践させていただきます。p.34の力の分布図は会の状態のときのみだと思っておりましたが、打起しでも同様な考え方ができるのですね。

>普通の気をつけの姿勢から弓手を水平に上げて『更に弓手拳を横に伸ばそうとしても不可能ですよね。しかし、肩を沈めることによってこれを行えば伸びるんですよ。
確かに実際にやってみると理解ができました。そしてもしかしてこれは、「弓道読本」のp.32の写真と同様なことが行われているのかなと勝手に考えてみたり。

>引き収めたときは一度肩根(肩甲骨)を寄せ合うようにすることと矢筋に引かれている事の確認と伸び合いへの準備の為に肩甲骨を内転(背骨の方へ寄せる)させると良いと思います。そしてから伸び合いの為に肩甲骨の外転に取り組みます。
ここに至るには、まだしばらく長い時間を要するようです。まずは、打起しや弓構え、いえ執弓の姿勢から見直す必要があるようです。
肩甲骨は肋骨とはつながっていない、つまり背中に浮いた島のように独立しているからこそ、このように自由自在に働かせることができるのですね。
どうやら弓道を学んでいると、人間の身体の仕組みも分かってくるようで面白いものです。

以上を踏まえて、明日から一度射のほうに実践してしばらく研究してまいりたいと思います。
また何か不明な点や疑問点があれば、
>図や写真といった資料での究明も出来ますようにと思い、私はメルアドを公開していますので、宜しかったら私のHNをクリックしてみてください。
お言葉に甘えて、よろしくお願いします。
鷹司カオル様、本当にありがとうございました。

7:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
追伸

「棘上筋」(きょくじょうきん)、「棘下筋」(きょくかきん)
「弓道読本」のp.35の肩甲骨の項目の中にしっかりと含まれてますね。
まだまだ勉強不足で、この辺りを再度読み直してみます。

人間の身体の構造って複雑で難しいものですね(汗)

8:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.66 Safari/537.36
 お早うさんです。
 HNやはりそうでしたか。私は「弓執る心」は持っていませんが最寄の図書館にありますので何時でも借りられます。まぁこの本のエキスの部分は前便の通り手持ちの古い「弓道」誌にありますから話題には応じられると思います。先生の言う「扉」の原理はとても大事で安定した弓返りには不可欠でしょうね。先生は爪揃いについて否定しているわけではないと思いますがもうそのことは当たり前のこととして話されているのかもしれませんがチョッとその辺のことがクエッションマークですね私には。近くのスレに「美しい残身」で返信申しあげていますが『動的な美』『静的な美』『気魄の美』の為にはこの三指の揃いと締めは大切ですね。

 p.32の写真説明は気がつきませんでした。なるほどよく読んでみますとそのようですね。私は違った思考過程から同じことにたどり着いたようです。こういう時ってとても嬉しいですね。自分の試行を先哲の本の中に見つけたときは感動しますよ。ありがとうございます。弓さんと話し合えてよかったですよ。

 肩甲骨の内転〜外転への動きも↑の一つですね。私はこれまでには「肩幅を広げる」と表現していました。普通ならそうとしか言えませんよね。「内転から外転を効かせていく」、これからこう言うことにしますw。まぁ、この肩幅を広げる動きが矢筋を構築していくと思いますよね。

 ほんとに、私も幾つか弓の本を持っていますが、まるで医書かとも見紛う程の図・絵が載っていますね。それでまるっきり本来は畑違いなことを受け売りしておりますがね。・・・中/高校生の部活指導もしておりましたがやはりそこまで教材研究?もしませんと指導が確かなものにはなりませんからね。でもやはり「教えることは学ぶこと」ですね。

 もう一つ良い本がありますよ。私も読み出してからは線引き・書き込みが一杯になってとても手放せない座右の名著になっています。「弓道師弟問答」サイズの割りに値が少し張りますが内容はとても濃く、目から鱗のとても素晴らしい本です。きゅうぐ店に立ち寄ったら是非一ページでも目を通してみてください。

9:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
こんばんは。
打起しのコツが少しずつつかめてきたようで、その後の大三含め引分けも以前と変わった感覚となり、何だか身体で引いてるような感じが出てきました。
しかし、まだまだ油断せずに自己の射を見つめ直していこうと思います。

「爪揃え」につきましては私も正直悩んでいるところです。というのは、「弓執る心」と「弓道読本」どちらも何度も目を通して読みましたが、前者は爪揃えを重要視されていないのに対して後者は重要視しているような書き方だったもので何とも言えないものです・・・。
これに関しましては今後も研究して自分に合った手の内を見つけていきたいと考えております。

「教えることは学ぶこと」は、私も後輩を教えることを通して学ぶことが多々ありました。私の道場には師範(指導者)の方がこられることがあまりございません。そうなりますと、先輩と後輩の中で教える学ぶの関係が成り立ってきます。そういう状況にあったもので、弓道に対する正しい知識を身につけねばなと後輩が入ってきてから痛感しました。

私は弓道を通して「基本的に学びとは自分でやるものだが、きっかけは人から貰うもの」だということを学びました。鷹司カオル様が薦めていただいた「弓道師弟問答」の本を、購入して読んでみようと思います。目次をざっと見たところ、興味深い内容で早く読んでみたいと思っています。(あの有名な著書「弓と禅」を著したオイゲン・へリゲルさんが登場してくるようで、わくわくしてきました。)

他にもおすすめの本がございましたら、ぜひご紹介いただけたらと思います。
ありがとうございました。

10:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 5.1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.66 Safari/537.36
こんにちわ。
そうですね、大三へは先ず肩根を作ってから入りたいですね。多くの初心者は手から動かしますが肩を沈め肩甲骨を前に入れる(一般的には「出す」)ことから行くべきですね。弓を開いて弓力が架かってきてからではどうにも成りませんからね。的付けをしたら、押すと言うよりは両肩甲骨を外転すると言ったほうが正解・正確ですね。それが伸び合いになるのですから。上腕の下筋を伸ばす(伸筋たる上腕三頭筋のアイソメトリックス)のが一等としたらこの外転は特等でしょうね。

 先生の「爪揃え」に関する記述は、今手許に本がないので記憶に辿りますが、「もう爪揃えの大事なことは十分既知のことであるからそんなことを殊更重要視して教授する程のことではない」という意味ではないでしょうか?そうでないと先生の「蝶番の原理」から言って矛盾すると思います。決して先生が軽視している訳ではないと思います。別に同郷の方だからと庇う訳では有りませんがね。

 精神論を弓射に持ち込む方もいるかもしれませんが本来は純然たる物理現象です。師範が居なければ自らや友を師として歩まねばなりません。これを「自師」と言いますがはじめはおぼつか無くても徐々に真理に収束していくと思います。頑張ってください。お役に立てれば光栄です。

 「師弟問答」の内容をまとめて打ってございますが、ここで披露することは掲示板としての性質上からして著〇権に抵触するかと思われますのでできません。個人的な関係が構築できれば私の論拠の源・資料としての活用は可能かと思っております。でもやはり抜粋や抄ではよく分からないと思いますのでお求めになられるのが一番かと思います。ヘリゲルさんは特にみるべき内容として出てはおりませんね。まぁ、私の目にはですが。
 
 手元の本としては
「教本@ABC」「現代弓道講座」「現代弓道小事典」「弓道読本」「詳説弓道」「弓道指導の理論と実際」「紅葉重ね・離れの時機・・・扱い方」「弓道入門」「弓の道」「射道芸術の探修」「有段者の弓道」「弓道師弟問答」「私の弓道修行」その他中高生向けの一般参考書や古い「弓道」誌数冊
です。
 どれをお勧めと言われましても・・・。これからのやり取りの中で必要に応じて出典を記して参りとうございます。

11:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 10.0; Windows NT 6.2; Trident/6.0)
 パソコンを替えましたので発信情報が依然と違うかもしれません。今後ともよろしくお願いします。

 スレッドタイトルは「肩根」でしたね。そして前便で肩甲骨の外転が大事なことを申し上げました。それは取りも直さず外転がそのまま伸び合いになるのですから当然なことです。弓矢・弽(ゆがけ)を持たないでもこの外転力(伸び合い力)を鍛えることができます。初めは徒手で会の形を作ります。そして肩甲骨の内転(寄せること)から始めます。内転から外転に移るときに伸びを感じるでしょう。この繰り返しです。要領を覚えたらゴム弓を使ったりして負荷を増していけばよいのです。これは強いゴムやひもなどで伸び縮みがなくてもいいのです。内転した位置から外転への力の方向が出来ていれば伸び合いとしての意義はあるのですから。
 そしてこの働きかけをより確実なものにするのが「麻痺」です。へんなことを言うなとお叱りかもしれませんが、自由がきくようでは射癖が出ます。きかなくなれば出ようがありませんからそれまで頑張ることが必要です。早気の人は自分に甘いのです。ここまで頑張る必要があります。

12:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
>鷹司カオル様

こんばんは
まずはここ一週間返信がなかったことをお詫び申し上げます
どうやら「前肩下巻」という言葉の意味がやっと理解できたような気がしてきました
が、少し不安があるため再度この場を借りて鷹司カオル様にご確認させていただきたく参りました

しばらくここ一週間は、肩根のことについてあれやこれやと試行錯誤して悩んでおりました。打起しまでは良いものの、どうも大三へ入るときに何だか弓手肩がしっくりこないような感じがして気持ち悪かったのです。大三以降の引分けも何だか肩からの力が上手く手先や弓に伝わらなくて、うーん・・・という思いでおりました。

そこで鷹司カオル様のレスの中に
>大三へは先ず肩根を作ってから入りたいですね。多くの初心者は手から動かしますが肩を沈め肩甲骨を前に入れる(一般的には「出す」)ことから行くべきですね。
という文章に引っかかりました。しかし、どう肩根を作るのか分からず、googleで「前肩下巻」と検索したところ、鷹司カオル様が過去に返信投稿されていたスレッドが数件見つかりました。これら全てのスレッドを一通り目を通して読んでみたところ、「弓手の捻り」や「雑巾絞り」という言葉に着目しました。
※特に参考にさせていただいたスレッドを以下に示します(誠に勝手ながら載せさせていただきました)
http://ecoecoman.com/kyudo/bbstec/2013040421492010.html
http://ecoecoman.com/kyudo/bbstec/2012032022455330.html

そして私は勝手ながら以下のように整理させていただきました。
大三において
>「紙をひねり破く如くせよ」とは大三の捌き方
すなわち
>左手は時計回り(回内)、肘は反時計回り(回外)
ということですよね。
そこで徒手で大三を一度やってみたところ、確かに肩が前に出てかつ沈めることができるような感覚がありました。実際、脇の下の筋肉(棘下筋)や鎖骨の中央骨下辺りに三角形の窪みが出ていることが確認されました。
まずは大三への弓手の取り方は上記のような解釈でよろしいでしょうか。

しかし疑問点が一つ浮上しまして、それは「肘の回内」についてです。上記のように大三をとりますと、肘の内側が斜め上45度ぐらいに向いてしまいます。これでは大三で肘の回内は意識できないのではと思っておりました。しかし、肘の回内を必ずしも大三で入れる必要はなく、大三以降の引分けで徐々に入れていけばよいものだというのを耳にしたことがあります。そうしますと、上記のような大三をとるときは大三以降の引分けで徐々に肘の回内を意識していけばよいものなのでしょうか。それとも肘の回内は自然に行われるもので、ただ肩から的に向かって押すことだけを考えればよいものなのでしょうか。

今村先生は「つま揃え」について軽視していたわけではないのですか(驚)『弓執る心』のp.101の7行目においては、「竹林派のつま揃えは、理に適った方法で行うところのものであって、こうしたら自然と三指の爪が揃ったというだけのこと。正面打起しには、全くつま揃えは無関係のものであるということも書き添える。」と書いてあったもので、自然な感じがよいのかなと私は勝手に解釈しておりました・・・。

13:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.76 Safari/537.36
 こんにちわ。検索いただいたようでお恥ずかしいです。やはり以前の書き込みは今になって考えますと自分なりに前時代的な感がしてきます。
 
 今回の論点ですが、ごめんなさい。ひとつ大事な前提を落としておりました。私は腕が逆猿なのです。この「逆猿におけるより良い処方」としてこの回内・回外を考えていたようです。「肘の皿が45度上を向いて・・・」というところで気がつきました。真っ直ぐな腕の方ですと回外する必要はありませんよね。申し訳ございませんでした。
 
 三指のことについてはそうですか。打ちおこしにもよるのでしょうかね。しかし強要はしなくても私は大事なことと考えています。
打ち起こし時の弓の姿勢・弓返り・弓止まり・残身などにも関係してくる(ここでは割愛しますが)と思いながら大事な要素としたいですね。

14:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:23.0) Gecko/20100101 Firefox/23.0
こんにちは。
こちらも逆猿における処方だということに気づかずに、また勝手に過去のスレッドを載せてしまい、申し訳ありませんでした。

しかし、大三で前肩下巻を意識しますと肘の皿が45度上を向かざるを得なくなるのです。実は私の弓道部の同期にも鷹司カオル様がおっしゃる「前肩下巻」を意識している人(逆猿ではありません)がいるのですが(最近気づきました)、その人いはく大三では肩を反時計回りに回外し肘を時計回りに回内させているようです。その人の大三も、弓手肘の皿は45度上を向いておりました。その後の引分けで徐々に入れていっているようです。「弓一筋」という書の中の「弓手肩の整え方」に着目したページにおいても、弓手肩の回外、回内を通して「前肩下巻」の重要性が書かれていました。

つまりまっすぐな腕の場合は
>左手は時計回り(回内)、肘は反時計回り(回外)
ではなく、
「肘」は回内させ、「肩」を回外させる
というふうな感じでよろしいでしょうか。
しかしこうなりますと、肘と肩は連結しているため、肩を回外させると自然と肘も回外させてしまうような・・・。その結果、肘の皿が45度斜め上に向くということですかね。

とこのように人に聞く前に、まずは自分の射に取り入れて実践してみよですね。すいません、何も実践せずに実践する前に聞いてしまいました。もうしばらく、先ほどの同期の人と相談しながら前肩下巻について研究して参りたいと思います。

15:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/29.0.1547.76 Safari/537.36
逆猿の腕は肘関節が180度まで伸展しないのですよ。ちょうど何かで骨折して手術を受けそれが官治しても真っすぐにはならないと同じような腕です。私は生まれつき両方がそうで、小四の時の朝礼で担任に「気を付けができていないぞ」と叱られました。列の前から先生が見ていてすぐわかるんですよね。横へ肘尻が出っ張ってしまっているのでね。・・・弓での押し手では、自分から見ると「く」の字に曲がっていて伸びないんですよ。でもこれでは的心線通りに押せませんので「回外して肘尻をできる限り下げて、肘の位置を的心線に近づけようとするのです。肘の皿は仰るように普通は前を向くものですが私は45度上を向きます。前肩下巻で確かに肩甲骨は回外(反時計回り)しますよね。それにつれて何もしないと手首もそうなってしまいますから逆に回内して弓を垂直にします。だから肩が回外で手の内が回内としています。上腕と前腕は肘に連れて動くだけです。手首を境にして、弓の照りを直すように手を回内します。うでの両端の肩と手を逆に捻ることにより「濡れ手ぬぐいの原理?」で逆猿なりのですが少しはがっちりした押手を作っています。

 真っ直ぐな腕の方の回内・回外についてはどうすべきかは私には経験できませんのでわからないのです。すみません。

16:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:24.0) Gecko/20100101 Firefox/24.0
久しぶりに投稿させていただきます
まずは鷹司カオル様、先日は難しい事をお聞きしてしまい申し訳ありませんでした。

あれから肩のことばかり考えて参りました。
弓手肘の回内・回外と肩の回外の関係につきましては、しばらく悩んでおりましたがあまり難しいことは考えるなと自分に言い聞かせて今はしばらく放置しています。
でも練習を積み重ねていくうちに、どうやら私は大三までは弓手肩は抜けていないということは分かりました。

そして大三以降の引分けに着目しました。
今まで私は、肩から先の腕だけの力を利用して引き分けてきたのではと考えました。
つまり肩や背中つまり身体を使って引いてきていないのではと考えました。

そして私は過去のスレッドを漁っていく中、背中を使って引くとは?という疑問から、ある一つのことにたどり着きました。それは肩甲骨の下部を寄せるということです。これができていないのではないかと思いました。

このことについてもう少し漁っていくと、いくつかの仮説が生まれました。
@まず大三の時点で背中の力を使ってとっていないのではないか
A身体の重心が踵寄り、つまり腰が抜けているのではないか

Aはおそらく弓構えで背中を丸くする(肩根を前に出す)時に、やや猫背の姿勢をとってしまっているのではないか、それか大三で背中を丸くしたままになっていてというか、腰が抜けているから@が起こるのではないか。(身体が反る力が弱い?)よく弓の中に身体が割って入ってきていないと言われるのは、ここから来ているのかなと考えました。

多少身体が反る力は必要なのかなと考えもうしばらく練習を続けてみますが、どうも肩が後ろに逃げそうで不安なのです。そもそも、身体が反る=肩根が後ろに逃げる?ととらえてよいものなのか。いや身体が反る力は言い過ぎで、背筋を伸ばす力と言った方が良いのか。この辺りをもう少し練習を通して研究して参りたいと思います。

少し日記みたいな感覚になりましたが、鷹司カオル様に近況をご報告したく投稿させていただきました。

17:鷹司カオルさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.2) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/30.0.1599.69 Safari/537.36
こんにちわ。
 どうも話題が各論に入ってきておりますので、早くに4:で申し上げましたように以後はメールにてお願いします。ここは公共の掲示板と心得おりますのでその方がよろしいかと思いますが、如何でしょうか?

18:弓執るこゝろさん
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.6; rv:24.0) Gecko/20100101 Firefox/24.0
失礼しました(汗)
そうですね、本題から少し逸れてしまうため、こちらのスレッドはここまでとします。
鷹司カオル様には、後ほどメールのほうを送らせていただきます。


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Re:肩根とは
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