優秀な手の内を考え合う2 (投稿179件)[146〜149]



1:矢流れさん
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.0; Trident/4.0; GTB0.0; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729)
角見を効かせた結果:http://ecoecoman.com/kyudo/bbstec/2010081319134762.html
優秀な手の内(角見)を考え合う:http://ecoecoman.com/kyudo/bbstec/2010081918523273.html

から派生した第3段のスレッドになりました。2段スレッドが300に近い投稿を頂き、内容の整理も含めて以後はこちらのスレッドに書き込んで頂けますよう宜しくお願いします。

146:真如さん
Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/534.7 (KHTML, like Gecko) Chrome/7.0.517.44 Safari/534.7
<写真からの射と手の内の検証>・・・その1
ここにも投稿されている方の某弓道サイトに、離れを上方から見たハイスピードの写真があります。
会の状態から矢離れした後までを、4段階で鮮明に映し、重ね合わされています。
この1枚の映像は、恐らく等間隔の時間で、例えば5/1000・秒毎にその状態を示しているのではないでしょうか。
非常に貴重な資料だと思います。

さて、一度離れという現象が始まると、弓と接しその制御に関わることが出来るのは、弓手・手の内しかありません。
その手の内の働かせ方は、離れに於ける弓等の挙動を理解することで、更に充実するものと考えます。
それで、今回は前述の写真を元に、少し考えてみたいと思います。

初めに、各段階で観察されることをまとめてみます。
第1段階・・・離れ直前の会
矢軸にしなりは確認されない。矢軸は頭の陰に隠れず、見えている。
第2段階・・・離れから矢が12センチほど進行した状態
矢軸にはしなりが確認される。矢筈の部分が会の矢筋より矢軸の太さ約3本分脇正面方向に移動している。
矢のしなりは矢筈のある後部・1/3ほどの部分が顕著で、矢先の方はしなりが弱い。
全体としては、矢の中心部がからだの方に凸な湾曲をしている。
また、矢先から2/3ほどの部分は会の矢筋とほぼ重なる位置にある。
また、上弦が裏的方向にたるんでいるのが確認できる。
第3段階・・・離れから引尺の半分ほど矢が進行した状態
矢軸のしなりは、矢の後部・1/3ほどが顕著であるが、矢先の方・矢の2/3ほどは余りしなりは確認されない。
矢の重心は、目測で矢軸の太さ1本分ほど脇正面方向に移動している。
この時、矢は全体として第2段階と反対向きの湾曲をしている。
また、矢筈近辺の弦は、第2段階に比べれば軽微であるが、上下とも弛んでいる。
第四段階・・・矢離れをして、矢筈が弓から10センチ弱的方向へ進行した状態
矢のしなりは、矢先の方・1/3の部分が顕著で、大きく的の右側を指している。
矢の全体のしなりは第2段階と同じ向きの湾曲で、その重心移動は第3段階よりも更に脇正面方向に移動している。また、既に矢が離れた後の弦ではあるが、中仕掛けの上下で写っている範囲にはたるみが確認される。
更に、上切詰籐近くの姫反が大きく湾曲して、弦が上関板に接触している。

147:真如さん
Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/534.7 (KHTML, like Gecko) Chrome/7.0.517.44 Safari/534.7
その2
その他、弓手の手の内の部分で、重層的に写っている弓を観察すると、第1から第4段階まで、凡そ弓の厚さ分、弓が裏的方向に徐々に押し戻されています。
また、弓手が多少脇正面方向に緩んでいるのが確認できます。

尚、この画像は、FAXビュウーアで、拡大等しながら観察しました。

さて、これらのことから考えられることを書きますが、あくまでも一つの事例として参考程度と考えて下さい。

第1段階で言える事は、頬付けが離れている事から、前離れの可能性が非常に高いと言えます。
第2から第4段階では、前離れのせいでしょうか、典型的な矢のしなりの繰り返しと脇正面方向への矢の重心移動が見られます。
これが、矢の水平方向での並進運動です。
明らかに、会で的に付けた矢筋と、矢の進行方向が異なることが確認できます。
また、この場合、角見が利いて矢の直進のために弓が道を開けたということは、無いと言えます。

次に注目するのは、各段階に於ける弦の弛みです。
第1段階・離れ直前は、上弦と下弦がともにピンと張られています。
ところが、第2段階では、上弦だけがたるんでいます。
また、第3段階になると、上弦と下弦の両方が僅かにたるんでいます。
矢の推進力は、弓の形状復元力が元で、その力が弦を通じて矢筈を押して成されます。

離れ直後に上弦がたるんでいるのは、上鉾の復元力が矢の推進力に活かされていない証です。
つまり、弓の上鉾に比べて下鉾の復元が速い為に、この時点の矢の推進力はほぼ下鉾によるものであろうと、考察できます。
その後・第3段階になると、下鉾の復元速度が落ち、上鉾と同程度の速さになっているようです。
しかし、矢筈上下の弦にたるみが有るということは、既に上下の鉾の復元力が矢の推進力として活かされていない事を意味しています。

これらのことから言える事は、少なくとも矢のトップスピードが、弦離れから引尺の半分までの距離を進んだ範囲にある、ということです。

148:真如さん
Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/534.7 (KHTML, like Gecko) Chrome/7.0.517.44 Safari/534.7
・・・その3
矢が湾曲する向きの変化から、この事を更に検討してみます。
第2段階と第3段階とでは、矢の湾曲する向きが反対です。

今、矢の各部の質点には慣性力が働いています。
前離れによって、矢筈の近接部にしなりが生ずると、それを助長するように弦から矢筈に推進力が加わります。
その矢をしならせる力は矢筈から矢先方向へと順次伝わっていきます。
そして、やがて矢は全体として湾曲します。

ところが、矢の湾曲は弾性変形である為、それにも形状の復元力が生じます。
この矢の形状復元力に対して、弦が矢筈に伝える推進力から発生する矢を湾曲させようとする力が小さくなると、矢は湾曲の向きを変えようと変形をしだします。
つまり、弦が一気に矢をトップスピードまで加速しながら、矢の湾曲を大きくしたのですが、その後矢に対する的方向の加速度が減少して、矢のしなりは形状復元し、その惰性で反対向きの湾曲を呈したということになります。

そうすると、第3段階で既に前段階の反対向きの湾曲に移行していることを考慮すれば、凡そ、矢のトップスピードは弦離れから矢が引尺の1/3から1/4だけ進行した位置に有ると、言えるかも知れませんね。
具体的には、凡そ矢筈が唇の辺りに来るまでの加速で、矢勢に関わるエネルギーの変換が終わっているということです。

これらを踏まえて考えることです。
弦離れした直後、上鉾に比べて下鉾の復元が極端に強い為、上鉾の復元力も加わって弦を引き、矢に推進力を与えるということが不十分であるように感じられます。
その為には、弦離れの瞬間から利いている確固とした1分たりとも戻らない弓手と上押しの設定が必要です。

また、弓からより多くの推進力を矢に伝える為には、この写真の射よりも下鉾が的方向へ大きく出ると共に、上鉾もそれに見合うだけ出て、裏反りの度合いが深くなるような射を心掛けることだと、思います。

もうひとつは、矢をトップスピードに加速させる離れのごく初期に、矢をしならせ、その重心を的方向以外に移動させることは、矢の推進力に於いて非常なロスになります。
的中の精度や射の再現性も含めて、矢の並進運動は中貫久に反しているという事になります。・・・以上

149:のど飴さん
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>真如さん

だから そんな講釈は初心者でもできますから、そういうことは誰ももとめてません。

それと極めたという真如さんご自身の射を見せてくださいな・・・と言ってるのです。

講釈とか初段弐段でも文献でいくらでも書くことができます。とくにオークションとかで古い文献とかも出回ってますので、今の時代に講釈だけで人を説得するのは不可能なのです。


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