正面射法をより理解する為に (投稿29件)[1〜29]


1:黒紫さん
申し訳ありません。再三のミス投稿をしてしまいました・・



現代弓道はもはや「正面が当たり前」かのような風潮があります。(実際、斜面で引く=日置流=古流と勘違いされている人も多いはずです。)

なのにも関わらず、「なんとなく正面は合理的」という曖昧さに身を任せたまま引いている人は多いです。

現代弓道の発展は正面の発展にも繋がります。単純に有利不利含め、「ここが合理的」という持論のある方、是非とも知恵を分けてもらえませんか?!

(「美しいから」等の観念的な内容はご遠慮願います」)


また、斜面正面の差異を論じている訳ではありませんが、「こうすれば斜面の長所も取り入れれるのでは」というモノもありましたらお願いします。

2:ああるさん
浅学の、斜面を習った事のない人間が聞きかじったことですので、その辺を念頭に置いて聞いていただければと思います。
深い内容ではないですが、叩き台ぐらいにはなるかな?

斜面の利点は、低い位置で手の内を整える事で、手の内が安定しやすいこと、とよく言われるようです。

対して正面は、まず高い位置に打ち起してしまう事で、小さな力で引けるようです。
(斜面のほうが力が要る、と言うのはちょっと真似してみた僕の実感でもあります)

武士の時代ならまだしも、筋力の弱くなった現代人には、筋肉への負担が少ない射法のほうが選択されやすいのではないでしょうか?

3:kurichaさん
>>筋肉への負担が少ない
これちと疑問。

例えば、40Kg位の弓を引くとして、(当然私にゃ無理)打ち起こして大三に持っていくのと、大三のようなものをを作ってから打ち起こすのでは後者のほうが楽な気がします。

4:ああるさん
“ちょっと真似してみた”時、斜面は大三の後引き分け始めるのが辛かったです。特に、馬手肩の筋肉を強く使わないと引き分けられませんでした。

おそらく当時は弓暦1年程、弓力12キロぐらいでした。無理に出来ないわけではありませんでしたが。

高校2年の男子にしては軟弱であった、という可能性も高いですが(笑

5:黒紫さん
解答ありがとうございます。

私も「正面だと引き易い」には疑問を感じます。正直、正面の人の視点かと……

肩の収め方の問題で、「慣れ」に左右される部分が多い気がします。


私個人は、左右均等という会に収まる現代射法では、打起こし時に真っ直ぐ上げるのは大変有利な気がします(理論的に証明出来ませんが…)実際、打ち起こしの形の差は見た目的にも決定的ですし。


もし、理論的な解答が出来る方がいらしましたらお願いします。

6:紫弓さん
単純な私の疑問を書き込んでみようと思います。
 まず第一に引き尺等の問題が頭に上がります。斜面の場合は、馬手を押し広げた際に前腕が回内します。更に引分け以降は上腕が外旋して肘間接が締まります、それで安定させて引き分けられるでしょうが、効果的に発揮させるには肘の納まりは高く、口割りにする必要性もなくなるでしょう。すると、捻るという条件を考えれば引き尺は少なくなってきます。でも、正面でそれが出来るかと言えば道具を選ぶ必要があると思います。
 それに強弓を引くとどうでしょう。肘間接に捩れが発生していれば、その負担は安定とともに大きくなります。
 
 どっちを引きやすいとするかは目的や体系等の要素が強いと思います。少なからず、肩線、あるいはそれ以下に肘が納まる事を考えると答えは出てくるような気がします。

7:mokkosuさん
日置流の斜面打ち起こしは「武者系」、小笠原流の正面打ち起こしは「射礼系」と言われています。
要するに、斜面は理想の会の状態を作りやすい射法で、正面は見た目の美しい射法です。
極端な話ですが例えて言うなら、二足開きの斜面が一番確実に的中させるための射法で、一足の正面が一番美しく見える見た目重視の難しい射法です。
実体験ですが、結局はその人の修練度によるので、どちらの射法をしようがどんな弓具を使おうが関係ありません。

皆中させることは簡単です。ただ、自分の場合は見苦しい射形であっても的中させるようなことはしたくありません。
的中しなくても、美しい射形である方が自慢になると思います。

詳しい理由はわかりませんが、最近は日弓連では正面への統一がされている動きがあります。
斜面が邪道になるというわけではありませんが、審査も正面でないと受審できない日が来るかもしれませんね。

8:はははさん
私は両方の引き方ができますが、正面で調子が悪い(骨がずれてる)時、引く事はできますが、斜面だと、打ち起こせなくなります。無理にやると肩痛くなります。
斜面の方が押し腕がつくりやすいので、ちゃんと左右つくれれば、中りは出しやすいと思います。
正面は大三を上手くつくらないと、左右がずれます。
調子を崩しやすいポイントがどこかっていう差ですね。
正面は大三の一点に射の善し悪しの6,7割が、斜面は弓構と、引き分けの二点に6,7割が、、、
どっちでも良いんじゃね(^^;

9:黒紫さん
>紫弓さん

有難うございます。頬付けの位置等は堂射系列から来ている流れもあるのではないかな?なんと自分は考えています。(そう考えると、口割まで下ろす正面射法は四つカケがベストなのでは・・・とまで思います。)


>mokkosuさん

返信ありがとうございます。
しかし、それは観念的な話ですので、大衆の見るこの場では良い発言ではないと思います。

「正面=美しい」はあくまでも主観ですし、「正面=中らなくても自慢出来る射法」という説法には賛同出来ません。
その内容だと、一見は「斜面は綺麗じゃない」という馬鹿にした感じがしますが、実際は「正面は見た目だけ」とも僻んでいる風にも感じれます。

ただ、手の内・的の狙い方を考えると「斜面引きは会に持って行きやすい」というのには賛同します。

>はははさん

実体験での説明有難うございます。

私も感覚的な話のみをすると、正面射法は自由が利きやすいと思います(円相の次点で既に個人差が出たりと・・)

それが良いとは思いませんが、調子の崩れるタイミングの差は大きいと感じます(経験の範囲内です。)

10:Dipperさん
かなーり久しぶりの投稿になります。
最近弓を再開しました。

本題とずれるかもしれませんが、基礎知識として
知っておかなければならないことがいくつか。

・歩射は元来斜面打ちおこしだったこと
・騎射は正面だが現在のような正面打ちおこし射法とは異なること
・現代の正面打ちおこしは実戦で使用されたことがないこと

以上を踏まえて論議できればベターかな?と思います。
誤った記載であればどなたか訂正を。。。

私は斜面(一応、日置流)ですがやはり正面は見ていてキレイですね。うらやましい。

11:通りすがりの人さん
正面は左右対称だから合理的だと言ってる人がいますが、左右対称なのは弓構え―打起しの時だけの話で、引き分けからは斜面も正面も変わらないのにどこが合理的なのですか?
会の形を考えると斜面の方が持ってきやすいでしょう。

12:葵使いさん
斜面は遊びでやったくらいしか経験がない人間ですが
面白そうなので参加させてください。

正面のどこが合理的なのか、
左右対称なのは弓構え―打起しの時だけの話ですから、
正面が合理的なのは「弓構え―打起し」が左右対称だからということになるのではないでしょうか。



「斜面引きは会に持って行きやすい」
なら
「正面引きは引分けに持って行きやすい」
と、言ってしまうと単純化しすぎでしょうか。

13:鮭色さん
どちらも修練すれば的中・射形共にどちらがが上、という事は無いと思います

それを前提に私の意見ですが、初心者が中級車になる過程が正面の方が楽だと思います。
やはり一つ一つの動作を細かく区切った方が動きの形をマスターするのが楽だと思います。

斜面は個人的な意見として馬手を捻り、肩を入れながら、尚且つ綺麗に斜めに打ち起こすのが難しく感じました。

ただ、これは正面から弓道を始めたものが斜面をやってみて感じた事ですので、斜面から始めた人からすれば斜めに打ち起こすことなど造作も無いのかもしれません。

最終的には慣れている方・最初に始めたやり方が一番で、どちらがどう上回っているとかは無いと思います。

14:通りすがりの人さん
>正面引きは引分けに持って行きやすい

曲げた腕を伸ばさなくちゃいけないのに、どうして引分けにもっていきやすいのでしょうか?

腕を最初から伸ばしていた方が引分けもしやすいと思います。

15:mokkosuさん
>黒紫さん
 誤解を与えるような文章であれば謝罪いたします。

ちゃんと断りの文を入れたとおり、「極端に例えれば」の話です。
作文が下手ですいません。

どちらの射法も馬鹿にして否定しているのではありませんので、どうぞご理解ください。

このスレッドの主旨から外れた内容で申し訳ありませんでした。

みなさんの言われている特徴は、自分もその通りだと思います。

両手の手の内の形や作り方などの感覚を覚えるのに斜面で練習し、肘や胸の張り方を正面で練習してみてはどうでしょうか。

自分は正面ですが、両手の手の内は斜面で練習していました。

16:麩さん
>腕を最初から伸ばしていた方が引分けもしやすいと思います。

斜面…負荷をかけて打起す
正面…同じ中力までなら殆ど負荷がない

楽さを説明するならこの程度でいい?
もちろん斜面も、いかに負荷を少なく打起す技術は身につけ行くでしょうが、それでもこれだけならやや正面に軍配。
あくまでほんのちょっとの事だわ。

17:通りすがりの人さん
>負荷をかけて打起す
これはどういうことですか?

18:鷹さん
少々脱線するかもしれませんが、現行の正面射法が行われつつあった頃に、その同時代の弓術家がそれをどう見ていたかを
示す好資料ではないかと思われましたので以下にご紹介します。

「如是我聞日置流石堂竹林派十一伝正脈範士岡内木先生的前射法口授」より抜粋(浦上・斉藤『弓道及弓道史』pp312〜313)

打起の外に当今皆がやって居られる打上げという射法があります。それは横正面にて取り懸け左右両手にて円き盆を抱えたる如くに構え、物見を定め、両肩を落とし、其儘横正面に両手の拳を額の高さくらいの所迄上げ、矢は水平に矢先を的の方に向けまして、早く云えば、其所から直ちに胸を開き押し手を伸ばしつつ大きく引取り会に入るのでありますか(原文ママ)、委しく申しますと、会に至るまで徹頭徹尾、矢は水平に矢先を的の方に向けた儘、一旦は押し手は伸びて的の方向に、勝手の手首は額の右角から拳一つくらい離れた処に至りまして、それから引取り会に至る心持であります。此射形は騎射の法を真似て中興旗本が的前に用い始めましたら、其形が大きくて奇麗でありますので、花形と称して的前に段々多く之を用いる様になったのであります。それでありますから第三(原文ママ)などは別に取りませんが、私は的前に用いる以上は第三(原文ママ)を取った方が宜くはないかと思うのであります。騎射の射法は全く此花形の様なものとは違って似て非なるものであります。昔の馬術を心得たお方で無いと一寸早解りになりますから又機会があったらお話致しましょう。つまり花形の打上げは打上げで、之を的前に用いて仲々善い所がありますから一通りは覚えて置かれるが宜しい。どちらをやっても真に射術の骨法伸び合い引き取りの具合など押し手勝手の手の裏の味などを充分会得して居らるれば容易に出来るのでありますが、其のどちらかを主として稽古して、自分のものを作って置かれませんと仕合などに中は出ません。

(原文の旧仮名遣、旧漢字は改めてあります。岡内木は「おかうち・こだち」と訓む。1848〜1925。)

19:だめ学生(もう社会人) ◆zPJ1SiMQさん
>鷹さん

貴重な資料ありがとうございます。
「打上げ」という名称、大三を取らない、というと小笠原流の射法を述べたものですね。

”的前に”正面を導入したのは本多利実、とする資料も多いですが、本人の述懐を読むと、幼少の江戸時代後期には既に江戸様(ちょっと記憶が曖昧。違う表現だったかも。)と称して旗本と諸藩の江戸詰武士はどの流派であっても皆正面で引いていたとあるのですよね。斜面で引くのは地方の武士か、旧来の法式を頑なに守る射手だけだと。
利実の述懐以外でこれに言及した資料があったのですね。(名著に記載されてるのですから私の不勉強ですが…)

大三を取った方がよい、と述べていますが、利実は実際大三を取っていますし、小笠原流でも最近は殆どの人が大三を取っているので、正面には欠かせないと言うことでしょう。

>どちらをやっても真に射術の骨法伸び合い引き取りの具合など押し手勝手の手の裏の味などを充分会得して居らるれば容易に出来るのであります

利実も同様なことを言っていますが、それが本質の気がします。
強いて言うならば、現今は射に厳しい要素が求められるわけではないですから、正面斜面それぞれの長所を引き出し切っている射手など少ないのではと思います。

20:黒紫さん
歩射正面は本多流が起源である前に既に流行してたのですね?!


私も、斜面と違い弓手を曲げた形から伸ばすのは難解だと思います。
(慣れれば…と言うのは抜きで)


それとは話がズレますが、打ち起こしで、弓の体重を素直に身体にかけられる面においては正面は有利ではないかと考えています。

21:通りすがりの人さん
>弓の体重を素直に身体にかけられる面においては正面は有利ではないかと考えています。
うーん、よく理解できないのですが、もう少し分かりやすく説明お願いします。

歩射正面についてですが、小笠原が草鹿式などのようなものなど、遊びとして引くようなときに正面でやっていたと聞きました。(流鏑馬の正面は別)
それ以外では小笠原流も斜面でやっていたようです。

22:元学生さん
>小笠原が草鹿式などのようなものなど、遊びとして引くようなとき

他にも小笠原には遊びとして引く事があるのでしょうか。
正面で引くと遊び?斜面で引くと真剣?

遊びというと語弊があるので、小笠原が正面で引くときの目的をわかりやすく語弊なく書いて欲しいです。

23:通りすがりの人さん
具体的にどんなことをしていたというのは詳しく聞いていません、ごめんなさい。
>正面で引くと遊び?斜面で引くと真剣?
遊びというか、楽しみといいますか・・・すいません、良い表現が思いつきません。

流鏑馬以外での正面打起しは実戦で行うためではなく、楽しみとして行われていて、それをやっていたのが小笠原流だったということです。

24:鷹さん
私は正式の門人ではないのではっきりしたことは言えませんが、これまで師事した先生方がすべて免許受有の先生方でしたので、聞いた内容からお話できることだけを以下に述べておこうと思います。

小笠原流歩射における「式」
一 蟇目式
二 大的式(正月に行われるものは特に「御弓場始式」と称するそうです)
三 百手式
四 三三九手挟式

及び「会(え)」
一 草鹿
二 小串
三 円物(まるもの)
四 振々

このうち「遊射」と称されるものは後者の草鹿以下のものを指していいます。ですから「草鹿式」とは決して言いません。「遊射」と称しながら非常に厳しい規則をおくことは皆さんご存知の通りです。例えば、草鹿の数塚-スコアボード-に串の刺し様を間違うと中り没収、振々でうまく目当物に中てて振々を一回転させるとダブルスコア、など他にも細かな規則はあります。またこれらはチーム対抗戦(前弓、後弓)で、それらから考えるとこの「遊射」というのは、現在で言う「競技」の意味合いだということがわかると思います。

さてこれら「式」、「会」について射の面から言うのであれば、いわゆる「斜面」に構えるものは現在では「式」の蟇目式における射手のみであって、同じ「式」でも大的式以下三三九の各射手は三角に構えることはありません。射手の格、使用する道具の定め、会場の設営などに非常に厳格な定めを設ける各種「式」のうち、なぜ蟇目に限定して古い構えを遺し、それ以外の大的式以下に「遊射」スタイルの前打起を採用したのかはよく解りません。

なお、打上げに関して最も古い記述は『(今川)了俊大草紙』ではなかったかと思います。「新校群書類従」に全文所収されていますが、『現代弓道講座』1巻にも該当箇所の抜粋があります。しかしながら私は1巻のみ持っておりません(涙)。もし興味のある方は書物を当たられて下さい。

25:ながれものさん
蟇目の引き方は斜面とは違うようです。

サイト・やまぎわの過去ログ1998.12.30〜2001.04.06の3753日置流の弓道道場ってありますか?
http://www.site-y.com/kbbs-old.html
にそのあたりのことが触れられています。

26:鷹さん
厳密に言えば現行の斜面射法とは違いますが、左膝にハズを載せたまま弓手を伸べながら手の裏を定めてそののちに頭持ちを定めて打ち上げるので、いわゆる現行の正面とは異なる弓構えという意味で「斜面」という表現しか思いつきませんでした。誤解を招いたようでしたら訂正いたします。

27:通りすがりの人さん
鷹さん、「式」はつけないのですね、はじめて知りました。
ご指摘ありがとうございます。

28:鷹さん
>「式」はつけないのですね

『古「式」』だからというので、思わずつけてしまうことがあります。東京のある区の観光協会がやっているものも、なにを勘違いしたのかわざわざ幟に「草鹿式」とありますから(笑)。

脱線失礼しました

29:パパンプさん
ここの本題と少し話がずれてしまうかもしれませんが…、

自分は現在愛知県で弓を引いていて自分が所属している道場の流派は一応小笠原流となっているのですが…、

…手の内の作り方が完全に斜面の作り方なんです。他にも色々と混ざっていたりと…。

昨年の夏長野県の道場にお邪魔した際そこの師範の方に相談してみたり、他大学の方々と意見交換等をしてみた上で自分は、もともと竹林の引き方があるこの地域に日弓連の正面が入ってきたため色々とごちゃ混ぜになったという個人的な解釈に至りました。

上記のケースは自分ないしはごく少数の場合にしか当てはまらないかもしれませんが、皆さんの中でも当てはまる方がいらっしゃるのではないでしょうか?

一度弓道教本の八節にそってご自分の射の違う点を調べてみては如何でしょうか?地域によって偏りが見えたら面白いですね!


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