手の内 上押しが強すぎる (投稿4件)[1〜4]


1:壱級さん
高校に入って弓道を始めた者です。

昔、小指にケガをしたせいで、私の場合小指にほとんど力が入りません。そのためどうしても上押しが強くなってしまいます…
そのせいか、矢が的の下に行ってしまいます。
やっぱり見た目も悪いですし、実際とても押しにくいです。
11月には審査があるのでそれまでには改善したいです。

小指を使わなくても上押しが治る方法はあるのでしょうか?
先輩も私の手の内には困っているようです…

どなたかご意見よろしくお願いいたします。

2:リハビリ弓人さん
壱級さんがどこまで小指に力が入らないものなのかわからないので、正直何とも言えませんが、想像の範疇でお話しさせていただきますね。

小指側にあまり力が入らないものとしても、手首に大きな問題がなければ、手首をまっすぐに保っておこうという力の使い方は可能なのではと思います。
上押しが強くなりすぎるのは、おそらく、「押手をしっかり押さないといけない」という意識から、強く親指側を的方向へ押し込むことによって、手首から傾いてしまっているのではないでしょうか?

確かに押手の働きは大切です。それについては全く否定するつもりはありません。

しかし、この際、思い切って考え方を変えてみるというのはどうでしょうか?
ここから先の話は極端な話になるので、語弊があるかもしれませんが、語弊を恐れず、なんとか伝わるように書きますので、参考までにしておいて下さいね。

押手というのは、会の状態では、弓の力を100%受けていますよね?
仮にあなたの弓が15kgの強さだとすると、あなたが弓を押そうと意識しなくても、手は15kgの力で押されている状態に耐えて、会の位置を維持する為に、自動的に15kgの力で弓を押しているということになりますね?
作用・反作用というやつです。
そう考えると、会で押手が戻ってきたりさえしなければ、相当な力で弓を的方向に押しているんだという考え方も可能ではないでしょうか?

実は、僕は普段から自分の中では、会で弓を押さないように意識しています。こう言うとまた語弊がありそうですが、体幹からの伸びは意識しますが、手先を的方向に押す力はできるだけかけないようにしています。場合によっては、左の肘を完全に伸ばしきらないように意識したりもします。

こうすると、関節が会で伸び切ってしまわないので、勝手が離れた瞬間に、余裕のある押手が的方向に向かってひと伸びします。
これが、離れと矢飛びにキレを生むのではないかと僕は思っています。

「押手をしっかり押せ」というのは、勝手の引きに負けないように意識しておきなさいという意識の部分の話であって、これはあくまで左右対称に引き分ける為の意識を語ったものではないかと思います。
試しに、もう無理だというほど押しまくってみて下さい。限度も考えずにこれ以上絶対伸びようが無いというほど押すと、必ずと言って良いほど、離れで縮んで矢勢が落ちると思います。

だから、会から押手が戻ってさえこなければいいと割り切って、手首をまっすぐに保つ意識だけをするのなら、もしかしたら小指に力があまり入らなくても、手の内をまっすぐに保つことは可能ではないでしょうか?

ただし、この「押さない押手」というのは、僕も人に習った技術なのですが、非常に難しいです。はじめは矢も失速するばかりか、押さなすぎて肘が曲がったりすると、矢所もどこへ行くかわかりません。すぐには習得できないかもしれませんが、出来るようになってくると、押そうと意識していた時よりも、僕は矢勢もはるかに良くなりました。

壱級さんの手の状態・射の状態を実際に見ていないので、何とも言えませんが、何かのヒントになれば幸いです。がんばって克服して、弓道を続けられることを願っています。
長文ごめんなさい。

3:酒仙奴さん
簡単な方法として、
1.手の内を作る際に中指の腹で弓の側面を抑え弓を拳心に軽く押し付ける。
2.その中指の爪の上を親指を真っ直ぐ伸ばして軽くふたをする。手の甲を軽く反らすようにして弓を握るとやり易い。
3.この拳心を弓で抑えている感覚を離れまで意識する(緩めない)。
4.引き分けで手首を下に曲げずに腕から真っ直ぐ拳を伸ばした状態で会まで引き分ける。
まぁ正しい手の内とは言えないが、初歩の手の内ということで。

4:壱級さん
とても参考になりました。
このアドバイスを明日の練習から意識して頑張ろうと思います。
リハビリ弓人さん・酒仙奴さんありがとうございました。

まだまだご意見お待ちしています。


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