手の内 (投稿11件)[1〜11]


1:グーさん
以前はきちんと手の内が効いていて矢勢もでて、中りもありました。ですが今は弓が落ちずに弓返りをしますが、髪をはらったりして、手の内の効きは微妙で、うまくいくことはほとんどありません。
今まで手の内は完成したと想っていて意識していなかったせいかもしれません。そのせいかこれまでの手の内の変化というものはあまり覚えていないのですが、現在はというと、大三あたりから、もう天文筋の中央が離れていて、親指と小指の下(天文筋の下部)の部分のみが弓についている感じです。手の内の練習をするときは軽く指先でつまんでほとんど引かずに離すだけですから弓からの抵抗を受けずに天文筋も付いたままですからきちんと出来ている感じなのですが。
詳しくは書けませんでしたがよろしくお願いします。

2:m@sterさん
 質問に質問で返してしまって申し訳ないのですが、グーさんの手の内は中指主体ですか、それとも、小指主体ですか?
 恐らく弓の回転のために手の内が弓に密着しておらず、悪く言えば意図的に回している状態なのではありませんか?

3:グーさん
自分はどちらかと言えばおそらく中指主体ではないかと。使っている弓が12kgというのもあって上押しはまるで意識していませんし。
手首を振るなどの意図的な弓返しは自分としては行っていないつもりなのですが他にも弓返しととれることがあるのでしょうか?

4:でんきちさん
拝啓、グー様。m@ster様。
横から失礼致し挙げますこと、先に御許しください。手の内関連のスレが、よく立ちますが、お悩みの点が人によって十人十色であり、流派の違い・指導する先輩方・兄弟子方等・・・。色々な御考えあります故、様々お悩みも付き無い様に思う、この頃であります。
小生の様な若輩者の私見・憶測で幾つか、考えられます弓返りタイプを恐れ多いですが、恐れずに記す事、此処に御許し下さい。

●CASE-0001
■握り皮及び手の内内部の皮膚との接触、握り皮全面積の周面摩擦力による、ねじれ・偶力・回転するに必要なモーメントを角見+上押し無意識で少々加えて弓返りした。別段、上押し・中押し・べた押し気味でも力学が一致すれば回るタイプ。高校から弓を手にした者に多いか?
※これは恐らく、弓の剛性・靭性も影響し弦開放に弓の復元力と衝撃自体で弓が回る。しかし、矢数をこなすほど、手のひらと格指、握り皮、双方の摩擦力を回転の際、より多く必要とする為、指にタコ・マメ出来やすく握り皮も擦り減りやすい。摩擦力と押しのバランスが崩れると当然鈍い弓返り、または途中で弓返りが止まる。(直心・練心系・楓・桂・橘などに多いと思われる。)

●CASE-0002
■上押しが多め。角見も充実。手の内内部の皮膚と握り皮の接触部も少ない。薬・小指の添締めあり。しかし、摩擦面少なくとも十分な弓返りタイプ。高・大学またはそれ以上の経験を積んだ辺りが想い当たる節ありか?
※上押し・虎口の意識を覚え、角見の芯で弓の回転を促している。手の内内部の接触面も少ないので摩擦力がそんなに要しない。しかし、矢数増えれば、小指の添え締め・又は過度な締めで小指周辺にはマメが出来る可能性あり。(平安・翔・レイ・肥後蘇山グラス辺りか?弓の形状自体が弓返りにそろそろ影響し始める。)

●CASE-0003
■ほぼ練達者の域の方の手の内。握るという意識どころか、傘をさして傘の柄を持っている意識しか無いらしい。中上押し・角見・虎口のみでほぼ弓を回せる。摩擦面も極小。まさに超究弓武人完遂手の内タイプ。
※この域の手の内は、学生弓道ではまず無理であろう。タコ・マメもなく、射手御自身、弓の衝撃・反力をロクに感じないという。(竹弓・肥後蘇山系・粋・楠見系などに代表される上級者使用弓で弓の裏反り充実・上姫反りの高さも充実し、入木拵えの具合も強く初心者が迂闊に是等の弓を使用すれば、下手な手の内で弓と弦が返ってしまい弓を折ったり・砕いてしまう恐れもあり。弓の形状・構造自体が手の内と同化するので、射手自身ほぼ、心地よい反力しか手の内に感じない。)

もし、グー様がCASE-0001寄りでしたら、まずはCASE-0002を目指して検討されてはどうでしょう?
最期にm@ster様、横から誠に失礼を致しました小生を御許し下さい。

敬具。

5:グーさん
ケース1ですね。ありがとうございます、是非ためさせていただきますね。

6:グーさん
すいません、ケース2の場合弓と手の内の接触面は具体的にどこなのでしょうか?今の、天文筋の上部・下部しかついてない状態を吉として応用していけるものなのでしょうか?

7:でんきちさん
拝啓、グー様。
早々の御返信に小生、感服いたす次第です。
文章で具体的に示すのが難儀で申し訳御座いませんが、

>■天文筋の接触部

手のひらの厚さ・薄さ・柔らかさ等によりますが、天文筋に上端・下端共に付きますし、手の柔らかい方なら、「しっくり」天文筋に沿うように筋状に握りに付くでしょう。

>■天文筋以外の接触面

・上押しの度合いが増幅されますゆえ、虎口の皮少々巻き込んだ接触面。
・虎口の握りの接触により、親指の付け根っこの角見にも握りが接触。
・薬、小指の添え締めによる薬・小指の接触(但し、薬・小指も人により長い短いありますので細かい接触面積までは何とも・・・。)
・中指ですが、是に付いては賛否両論ありまして、隙間あり、プカプカしてもいいとか、
中指が長ければ嫌でも押手親指の下まで届きます。
只、中指が押手親指の下まで届くなら親指+中指による「リング状」もしくは「筒の輪」が自然に出来、この筒の安定感で弓返り時にどんなに弓が暴れようとしても筒がフレキシブルに弓の回転軸に柔軟に対応し、スマートかつ、シャープで無駄の無い弓返りが出来ます。
筒があることで、「伏せながら弓返りしたり」、「反りながら弓返りする」ような見苦しい弓返りはしない、いう事です。

※恐らく天文筋以外の中・薬・小指に付いては人間の指の長短により、どの指の関節に接触して、タコ・マメが出来るかは、個人差ありです。矢数・練習量によりますし、指の長短によりますが、関節付近の点で捉えた様な小さなタコ・マメが出来るでしょう。

■しかし、総合的に見ると、CASE-0002まで行けば、CASE-0001のように面の摩擦頼りの弓返りから、
弓手手の内5本指を総動員して、面の摩擦から、5本指の点の摩擦面になり、回転を阻害する抵抗が減り、より一層俊速の弓返りを習得出来ます。
このためには、まずは虎口+角見+上押しによる「会」での弓支えの角度を体得し、そして残りの指を順に添え締めれば、まとまった無駄の無い手の内が形成されます。
■小生の亡き師範は大三で、ほぼ上押し・角見・手の内を完成させ、引分け〜会まで上押しによって、押手親指上面が常に「水平」が出来るので、「大三〜引分け〜会」まで小さな盃を落とさない様な「水平上押し」を形成するようにと教えられました。
喫茶店の紙のコースターなどで、会まで落とさず、上押しが水平を保てるか?練習するのも良いでしょう。

相変わらず、長く成りました。すいません。

敬具。

8:グーさん
すいません、返信がおくれました。でんきちさん長きにわたって熱のこもった文章をありがとうございます。そこでもう一つよろしいでしょうか?

>「しっくり」天文筋に沿うように筋状に握りに付くでしょう。

とのことですが、文章であらわすことの難しさは理解しているつもりですが、もう少し詳しく語って頂けないでしょうか?というのも、自分はケース1の手の内とケース2の手の内の大きな違いは上押しや角見などのほかに天文筋にあると思っています。そして、その天文筋はケース1の場合できるだけ付くように受け渡しを行いますので、まさに、ベッタリというような表現で差し支えないほどです。ですが、できるだけ付くようにというのも自分が天文筋に触れるように受け渡すのが下手なもので、そうしているのですが。しかし、ベッタリつけようと意識しなくても弓力に押され、自然と天文筋に強く弓が押し当てられる気がするのです。
そこで、上記のこと、特に「しっくり」とという部分についてお教え願いませんか?

9:グーさん
ちなみに、自分は今までは自分のケース1だったころの手の内になんら疑問を感じていませんでした。
しかし、このごろ思うのです。それはこのケース1の手の内は何も弓返し的な動作を必要とせずにきちんともちろん落ちることもなく回りますが、手の内の効く確率が低く(もちろん実力不足は承知の上ですが)、また効き方も弱いのではないかと思っています。

具体的な部分では、天文筋の部分の巻き込みは弓を回せるだけの効果をあるものの角見としての働きはあるのか、ということです。親指での弓を押しまわす働きというのは離れで一瞬の間に矢が飛び出していくということに対応でき、しっかりと矢を送り出す、角見の一部分としての働きが出来ているように思うのですが、さきほどの天文筋の巻き込みというのは返るのが遅く、角見としての働きに加担できていないのでは、と思うのです。

しかし、でんきちさんはケース2において虎口の巻き込みを言われております。
そこも、自分の迷ってしまうところなのですが。すいません、これについても少しばかり御説明願えませんか?

10:でんきちさん
拝啓、グー様。

>■虎口の巻き込みの件

あまり是、過度にこだわると角見と巻き込み面の皮膚が深く裂ける恐れあります。文章のみで伝えるのが下手で、誤解を招いたかもしれません。「中・上押しの角度を安定させる程度の虎口の皮を入れる」
の表現の方が伝わりやすいでしょうか?虎口は弓の押しの方向がベタにならない様に、少々皮を入れて貰うだけで、ベタ押し気味が解消されると想います。「巻き込む」という表現が少々大袈裟なイメージ与えた事、御許し下さい。弓返りにも接触する以上多少、ねじれると想いますが、虎口は上押しのサポート役とイメージして下さい。

>■「しっくり」発現と天文筋の接触の件

「しっくり」発現、私の口癖でしょうか。相手に連想させやすいかと思い、使いましたが、逆にぺたり・ベタリと常時どこでも天文筋に付いて無いとまずいのか?に思えますね、しっくり、と文字にすると・・・。
「軽くなで付ける様に、又は、添え付ける様に常時、角見+押しの角度の安定を共に保つ為に付ける」
の表現の方が語弊はないでしょうか。また、矢数によって、天文筋が優しく添え付いても、少々添え締め気味でも、矢数が毎日多い方や握りの形状も若干影響すると想います。自然と、小さなマメが各指の関節毎に少々硬めにマメが出来る様になると想います。これは天文筋もいつも握りと接触すれば、矢数によってタコ・マメの類は少々浮き出てきます。天文筋に意識を促したかったのは、ベタ押しでは天文筋ズレますし、自分にあった上押しの体得にイメージできないと想い、書きました。「人の手」非常に、硬・軟、厚・薄ありますので、無理にグリグリ付けなくても構いません。あまり「天文筋付ける」と考え込むと、握り込む癖も出るかも知れませんので言葉のアヤ、御許し下さい。

>具体的な部分では、天文筋の部分の巻き込みは

実は・・・、小生、天文筋巻き込むとは表現してはいなかったと想ったのですが、勘違いさせてすいません。きっと、「虎口巻き込む≒天文筋も」と勘違いさせてしまったかもしれません。しかし、御察しの通り、弓の反力によって、始めは、添え付けた天文筋も徐々に手のひら内部で圧縮荷重を受け、「会」では、天文筋が回転のねじりを少々加担してるでしょう。(私も会の時の手の内の内部見れないので・・・。)それによって筋状に少々、タコ・マメの類が出ると考えられます。
※ただし、上押しの角度と角見に主体が置かれ、各指は添え締める方向にシフトしないと手のひらのマメがかなり生じると想います。
弓も入木側に弦を張り、より離れで「上押し+角見+弓の入木効果」による弓返りを俊速に促せるようにイメージし、小引きで手の内の修練の参考意見・イメージと吟味してください。また、長くなってしまいました・・・。誠にすいません。御許しを。(この答えで前回の語弊は溶けましたでしょうか?)

11:かなたさん
私も最近、手の内に悩みを抱えています。

一つは、親指と人差し指の間が固くなり、痕ができてしまうことです。弓を引き始めてそろそろ一年経とうとしていますが、始めたときから直りません。
原因としては、大三で弓を巻き込んでしまっていること、ベタ押しになっていることなどが考えつくのですが、どのように直せばいいのかがわかりません。

もう一つは、残身での形です。弓返りは問題なく、手の内が緩んで落ちることはないのですが、わずかに内側に傾いてしまうのです。適度に捻りを加えているつもりですが、原因がわからずに困っています。

またまだ未熟なのは承知していますが、ぜひご指導のほどをよろしくおねがいします。


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