猿腕の勝手について (投稿16件)[1〜16]


1:ポテチさん
こんにちわ。
このサイトで日々勉強している高校2年♀です。
早速ですが、私は猿腕です。猿腕について弓道の参考書を読んでいると、猿腕の押手についてはいろいろと書かれているのですが、勝手について書かれている本を見たことがありません。押手に特別な意識をするなら、きっと勝手にも何か特別な意識をしないといけないと思うのですが………何か注意すべき点・ポイント・コツなどあればぜひ教えてください!!!

2:Y.K.さん
個人的な意見になりますが、

猿腕の困る点は、弓を真っ直ぐ押すことができないことであると考えます。
押手の場合ですと、手首の形を上押し気味または下押し気味にして上下の力のバランスを整えることで、結果的に弓自体に中押しの力をかけることができるわけです。

では勝手はどうしたらよいのかと考えますと、弓を押したい方向と正反対に向けてリードするのが良いのではないでしょうか。
極端な話をすれば、勝手を水平方向に引っ張れば押手は水平に押しやすくなり、遠的で上方向に弓を押したいのならば勝手を下方向に引っ張って押しの方向を捉えやすくするわけです。
そうすれば、猿腕の人も押手の手首をどう傾ければ中押しを作れるのかが、本能的にわかるようになるのではないでしょうか。

…なんか骨格に関係ないような基本事項しかしゃべってないですね。

3:でんきちさん
ポテチさん、ご苦労お察し致します。
学生当時、私も周りで、猿腕で悩んでいた同期2人、後輩1人を見て来ました。
猿腕の場合、弓手のひじ関節の捻りを加え、かつ、手の内の上押しを意識しても、他の人の様に腕が一直線上の通り芯にならず、人一倍苦労すると当時、当人たちも申しておりました。
■弓手側は肩・ひじ・手首の通芯が一直線に成らなず、少し「くの字」(平行四辺形の下側2辺のような形状)のようになるので、肩の線より手の内が上に来る為、手の内の押手は、大三・引き分け辺りから、べた押しに成らない様に角見・虎口を一定量一様な荷重を掛けて、他の人より、繰り返し反復練習して体得するしかないと思います。
■馬手側は、弓手側が猿腕の度合いにもよりますが、どうしても軽く「くの字」のようになって、肩と矢の2つの稜線を平行に会わせるのが難しいですが、
引き分けながら、馬手の窓を少々大きめに作り、(平行四辺形の上側2辺のような形状)鏡や友達に見てもらい、会に入ったとき、肩の左右の稜線と矢の線が平行を成すように練習してはどうでしょうか?馬手の窓を大きくしようと過度に意識すると逆に、たぐってしまうので注意しながら・・・。
猿腕で悩んでいた私の同期はその後、悩みを克服し、県大会新人選個人で優勝しました。「猿腕でも勝てる事」を同期のみんなと、後輩に彼は身をもって教えてくれました。
彼自身、「なんか俺の会って平行四辺形みたいじゃない?」と言っていましたが、物理的面から見ても、平行四辺形の会は、力の水平方向・鉛直方向を分力しやすいので、恐らく彼自身、苦労を重ね体得したのだと思います。他の人より苦労する点、意識する部分が多くなるので大変ですが、その分、ポテチさんは、人格的にもより多くの人の悩みを判ってあげられる方に成れると思います。頑張ってください。

4:たらさん
こんにちは、僕も猿腕なので、意見を。えー猿腕には三種類ほどあるのはご存じでしょうか?会の時に肘を床にむけて捻ると、肘間接が下に向く場合。同じようにして、肘間接が弓の中に向かう場合。逆に肘間接がひねれずに上を向く場合。確かこの三種類が猿腕だったと記憶しますが、2番目、3番目は直さなければ中りが出にくいです。僕は一番目の猿腕ですが、この形は中りが出しやすい(弓手がぶれにくい)です。実際僕はこの弓手を生かして中りを出していると、範士八段の先生にほめられますし、審査も問題なく受かっています。昔から、猿腕は中りを出すには有利だと言われています。猿腕を真っ直ぐにするのは骨格上不可能なので、生かした引き方をしたらいいのでは無いでしょうか。ちなみに勝手は猿腕とは関係ありません。ようは、猿腕でどれだけ真っ直ぐ押すかです。

5:でんきちさん
たらさん。
すごく勉強になりました。猿腕を知る上で私自身これからの糧になりそうです。

私が学生時代に見た猿腕は、恐らく、たらさんのおっしゃる2番目、3番目のタイプだと思います。結構彼ら自身、弓手の押しの安定が保てず悩んでいたのを、10年以上経った今でも時々思い出します。

まだ、たらさんタイプの猿腕の後輩に会った事が無いので判らないのですが、「肘間接が下に向く場合」の形状とは上腕部位と小手部位は水平に近い形で、肘関節部分だけが捻りを加えると下に下がるような形状なのでしょうか?これからの参考のために御教え願えると幸いです。

ちなみに、ポテチさんはどのようなタイプの猿腕だったんでしょうか。

6:たらさん
でんきちさん
僕のような猿腕は、結果的に肩と手が同じラインになりますね。肘のひねりを加えると、肩から肘間接まで下に向かっていき、肘から手先までが上に向かうので、結果、肩と手の内が同じラインになります。このタイプの猿腕は、会での弓手の伸びが非常に作りやすいです。会で縦線を意識しながら肘の面だけを下に向けて捻り続け、その力を掛けたまま離れを出すと弓手はぶれません。

7:たらさん
補足ですが、僕の弓手の場合、肘を正面に向く程度に捻りを抑えると、肩から肘は真っ直ぐになり、肘から手先までが上に向かいます。(_/)←こんな感じです。

8:でんきちさん
たらさん。
( _/ )←弓手のこの形状を表現していただいて有難う御座います。

私が、学生時代に見たタイプもこの形状の弓手に近かったかも知れません。

多少、体格的に個人差が各自あった為、上腕部が長い人、小手先部位が長い人など、ばらつきがあったので、正確に
( _/ )この形状には近づけませんでしたが、

( _/ )←弓手のこの形状で各々、力学的伝達を肘の捻りの加減に注意しながら、
引き分けから会に至る押し掛方向に四苦八苦して友人の射形の完成に協力した記憶があります。

私が、弓手の表現で、
>少し「くの字」(平行四辺形の下側2辺のような形状)とは、
( _/ )←この形状を文章で伝えたがっていたようです。筆不精で誤迷惑お掛け致しました。

猿腕の経験と体感が私には無かったので、本当に丁寧な御返信・解説、誠に感謝致します。
有難う御座いました。

9:たらさん
でんきちさん
あんな説明でお役に立てたかわかりませんが(^^;)
ちなみに、(_/)この形からさらに肘を下に回すと、(\/)こうなります(多少大げさですが)。私は(\/)この形がよく中ります。変な説明ですみません。

10:元 ◆ntlC4wAIさん
他の方のレスとは少し内容が違いますが…

>ポテチさん
少し難しい話になるかもしれませんが。。。
まずですね、腕が_/このように曲がっている、これは解剖学的には「キャリングアングル」と言って、人間の骨格としては正常です。男性より女性、成人より未成年の方が顕著です。
そして肘が180度以上にのばせてしまう、これも解剖学的には女性の骨格の特徴のひとつです。これもまた若い方の方が顕著に見られます。男女友達と比べてみてください。男の子は180度にすら届かない人もいますし、高校生くらいの女の子でしたら180度以上に延ばせる人は結構いるはずです。
どちらも個人差ありますし、病気でも何でもありません(完全に真っ直ぐな人はむしろ極少数派でしょう)。ポテチさんは高2の女性との事ですので、やはり顕著に現れているのでしょう。成長とともに軽減していきますよ。

キャリングアングルの場合、会の状態では弓に押され肘がたわみ、より _/ ←こうなりますが、腕が細い人程顕著に見られます。ネット、本等で会〜斬新の写真を色々見みてもらうと解りますが、会で _/ ←こうなっていても離れでは真っ直ぐになってたりします。手首は前腕(肘〜手首の腕)親指側の骨(ちなみに去年松井選手が骨折したのもこの骨)がほぼ支えていますが、上押しで対抗しているので多少曲がっても余り気にする必要もないでしょう。あまり曲がるようでしたら弓力を落とすか腕立て伏せ等して骨と関節を鍛えましょう。
180度以上延ばせてしまう肘は180度以上にピンと延ばしてしまうと弓力の負荷や弓の振動が肘にキてしまうので、円相を意識し、肘が180度以下になるように(腕の背側を張りつつ175度くらい?)。
肘腹側は下に向けたりせず、必ず正面を向くようにしましょう。こうする事で前腕の骨2本が平行に並び、肘にも力学的にも都合良く力が伝わります(理科室にガイコツはありませんか?先生に頼んで観察してみると良く解ると思います)。無理に下に向けすぎると肘の靭帯が伸び、結果的に肘を痛める可能性もあります。

さて、本題の「勝手の猿腕」ですが、弓道で言われる上記「猿腕」が人より強く、かつスポーツ等で肘に負荷を掛け続ける様な事をすると肘部分を通る神経にダメージを与え、手がしびれる等の症状が出て来る事があります。左右とも。
このような症状が出た場合は弓道云々以前に病院で治療を。
で、こうならない為の対策は、やはり「基本を大切に」だと思います。下手にこねくり回しても逆に痛めてはつまらないですしね。

11:BJさん
私も猿腕の一人として、意見を投稿させていただきます。
私はおそらく一般的な猿腕で、肘関節の部分が下に落ちるものです。
この間まで押手の捻りをかけ過ぎており、肘が余計に曲がっていました。
今は肘の腹を正面に向けようと努力しています。肘の腹を上に向ける感じで。
勝手は肘の高さを押手の肘の高さと同じにするといいかと思います。
先生にもそう指導されますし、確かに高さをそろえた方がバランスが良くなり、調子も良いです。
ただし、押手の高さに勝手肘を下げるのではなく、押手肘を極力真っ直ぐに伸ばします。
押手の曲がりが大きいほど離れでの押手のブレは大きくなると思います。
腕が曲がっていでも残身では真っ直ぐになるので、その分の差がブレに繋がります。
しかし押手を伸ばすのにも限界がありますので、出来るところまで伸ばそうと努力しています。
他の方が書かれているように、猿腕の方が中るということは私は思いません。猿腕ではない人を羨ましく思います。

12:ポテチさん
返事が遅くなってすみません。
こんなにたくさんのアドバイス………感無量です!!!!
猿腕に悩んでいる人がこんなにたくさんいることを知り、なんだか元気が出ました★
猿腕はみんなほどすぐにはうまくならないとは思いますが、これからも頑張っていこうと思います!!!!!!!!

13:でんきちさん
皆さんの様々な御意見を拝見させていただけて、何か、猿腕で無い私は、只ひたすら頭が下がる思いで一杯です。
今年、地元のOB会で猿腕の後輩に出会ったとしても、なんとか一声掛けてあげられそうです。
肘の捻りも大切、しかし捻り過ぎてもまずい。
でも、押手の意識もおろそかには出来ない。

私の猿腕の同期(♂)が高校3年間無事関節・靭帯を痛めず、試合でも成果を出せたのは、彼自身しか判らない捻り加減や押し手加減、弓力等が合致していた賜物だったんですね・・・。
私の母校は、和帽子のカケ・弓力も14kg前後で他校と比べ、弱い弓力の弓を使うのが、亡くなられた師範の教えでした・・・。
私の師範は猿腕の子にも負担を掛けさせないで弓を修練できるような道を諭していたかもしれません。今更ながら色々反省する事ばかりが頭をよぎります。

14:たらさん
まぁ捻って中る人もいれば捻らずに中てる人もいますから人それぞれですね。僕は弓道してまだ7年目で、23キロの直心2カーボンを使って、もう四年になります。僕はひたすら捻って、弓手を固定できるのでかなり捻りますが、未だに痛くなりません。不思議です。猿腕のタイプは人それぞれで、決まった直し方がないのですが、捻らない方が中る人、捻る方が中る人、この二つのタイプがあるというのを知っているだけで、今後の指導のための糧になると思いました。いろんなご意見ありがとうございます。

15:元 ◆ntlC4wAIさん
>彼自身しか判らない捻り加減や押し手加減、弓力等が合致していた賜物だったんですね・・・。
高校生という事もあって体が若かったからでしょうね。
大人になってから弓力を上げて同じ事をやって痛めない保証はありません。

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追記しておきますが、「猿腕」は病気や疾患として定義される言葉ではありません。
成長すれば改善します。無理すれば悪化します。これだけ念頭に置いておいてください。

16:南之猿腕さん
関節弛緩症という疾患は猿腕や足の過度伸脚、背中で手が組めるといった症状が出ます。体が軟らかいのではなく関節が緩いために起こります。(体が軟らかくて出来る人もいますが。)
かくいう私も弱い関節弛緩で、肘が会で上がる猿腕です。逆猿腕とか言われたりします。


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