弓返りであざを作る方法 (投稿72件)[1〜72]


1:紫弓さん
 さて、今回の質問はタイトルの通りあざを作る方法です。

 あざと言っても内腕ではなく外腕です。昔の先生にはあざが出来るほど弓返りが強かったといわれます。しかも、強い弓ではなく14,5キロで作ることが出来た程と聞き及んでいます。そういう方は長袖を着て引いていたようですが、、。

 それほど強い角見を働かせるにはどうすればいいか、またそうする必要性やデメリットなどなどお聞きしたいと思います。

 皆さんのご意見どうぞよろしくお願いします。

2:ヘタクソさん
俺も半袖でやればできますよ、最近着てないけど(^^;)

3:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
端的に申し上げれば「弓の力を100%以上引き出す」ことと愚考致します。
いかなる強弓であっても、ただ握り締めていたのではその反動力を殺ぐのみ。弓の力に負けないよう手の内をしっかりと作り(私自身は、それを「手中の鳥が外に羽ばたこうとする張り」というイメージで捉えております)、弓の力を最大限活かせる所まで矢束を取り、丹田より出づる気を全身にみなぎらせて伸び合い、それが頂点に達した所で矢が放たれる・・・その事で、弦が腕の外側を強打する程の弓返りが生じるのではないでしょうか。

必要性については、必要があるから「そうする」のではなく、上述した結果として「そうなる」ものであると思います。ただ、そこまで気迫に満ちた射は、「神人合一」と呼ぶに相応しいのではないでしょうか。デメリットは・・・腕が痣だらけになって痛い、位しか思い浮かびません。

以上、浅学の身で愚見を申し上げました。諸先輩のご叱正をお願い致します。

4:加門さん
浅学ながら一言発言いたします。
日置流の諸派の門人ですが、流派の教えうちに[
四寸の離れ](四寸の別れとは違います。)というものがあります。それは、残心で五つの四寸の規矩をつくり上げるものですが、その一つに弦と腕(外腕)の間隔が四寸というものがあります。
つまり、手の内を絞め戻して弦が完全に返らないうち(約270度くらいですか)に止めるのです。それができず、弦が腕にあたってしまう門人は、手の内の絞め戻しが利かない未熟ものとされます。
たしか、『現代弓道講座』の道雪派の射技解説に四寸の離れの図があったと思います。また、正面の先生ですが、故福原範士の手の内の絞め戻しは見事です。弓道教本四巻の同範士の残心の射影をご覧ください。見事な残心で、弓は手の内の絞めにより270度位の返りです。同巻の百合野範士、村上範士も同様です。

5:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
>紫弓さま
大変失礼とは思いますが、最初にタイトルを見た時は‘釣り’?と思いました。
でも、スレ主さまが常連の紫弓さまだったので、此れはマジ話だな・・・と。

加門さまも仰っておられますが、日置流では考えられないこと、考えてはならないことだろうと思います。

昔なら熱く論議をした処なのでしょうが、今はネットや掲示板で色々なことを教わり、左様な考え方や引き方も在るであろうことを承知致しております。
(離れで弓を真っ直ぐに落とす?ようなこともね。)


>それほど強い角見を働かせるにはどうすればいいか
ただ、弓や弦が力強く回ることと、角見の強弱の因果関係に付いては・・・???^^;

6:射楽斎U ◆5aoi8gEMさん
〉加門さん 様
ご指摘の通りです。私も全く同感です。
弓返りが、天紋筋を中心とした転がりから、回転軸が4指の付け根に移り「弓止まり」「弦止まり」の後、『現代弓道講座』の道雪派の射技解説に四寸の離れの図の位置に止まるのが一番合理的です。
よくよく吟味してください。
ただし、念のため補足しますが、口割り系の会の場合であって、印西系の残心とは異なります。


7:紫弓さん
続々とありがたい反応が舞い込んでますね。

 実際に加門さんが言われるとおり、四寸の離れのように弓返りの位置でとまれば、締める働きとして、確かに合理的であると思います。(やはり出てきましたねこの話題。)
 では、あざが出来るくらい弓返りが強いと何が違うか、射楽斎Uさんが述べられた点にあります。

 ずばり、回転軸の移行です。弓返りはしますが、回転軸の移行が殆どなく、残身で弓が倒しません。もちろん締める働きはなければなりません。なので、角見の強弱の考え方には、1方向ない可能性を含んでいるのです。

道具に関しては縦振動が強いカーボンや胴の入った弓であれば捻り強さが出来るから、弓返りは強くなるでしょう。先の兼ね合いがどうなるかが問題だと思うのです。

やはり、面白そうな話題がわんさか出てきて嬉しい限りです。ではでは、どんどんよろしくお願いします。

8:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
>回転軸の移行
離れの瞬間角見を強く効かせ、中指〜小指を内側に締める→弓(回転軸)が四指の付根に押し出される→締められる事により弓は回転し切らず、四寸の離れの位置に止まる
という事でしょうか。浦上範士が教本2巻で「紅葉重ね」の手の内を説かれていますが、やはり小指の締めを重視する事と関係があるのでしょうか。
浅学非才にご教示頂ければ幸いです。

9:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
>印西系の残心とは異なります。
>弓返りが、天紋筋を中心とした転がりから、回転軸が4指の付け根に移り
はい、この時点で僕は手の内が弛んでいる・・と判定してしまいます。

従って、管理人さまが写真研究のスレを立てていらっしゃいますが、僕は全て弛んでいるとの印象を持ってしまい、書き込みに参加出来ずに居る次第です。


残念ながら、眼や頭のみが先走っており、実地の身体が付いて行っておりません。
まだまだ手の内や角見など、研究学習途中ですので、確たる結論めいたことはまだ申し上げられません、お許し下さい。

10:射楽斎U ◆5aoi8gEMさん
>弓返りが、天紋筋を中心とした転がりから、回転軸が4指の付け根に移り
はい、この時点で僕は手の内が弛んでいる・・と判定してしまいます。

文章ですべての「思い」を伝えることも、ほとんど不可能と思っています。
が、上記の回転軸が移動することを認めないと、外竹右側の4指付け根から天紋筋側への入り込みを許さなければなりません。
そのためには、手の内の「ゆるめ」または「ひらき」を認めなければなりません。
古流(少なくとも道雪派)はこれを許しません。
もっと別な視点や考察があるのでしょうか?
私の40年弱の体験と考究を越えた弓理の概念なので、とても興味があります。
文章での困難さを十分理解しつつ、明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん のご見識をお伺いしたく存じます。

11:弓人さん
あの、見てて思ったんですが、あざが出来るほどの鋭い弓返りって必要なんですか??
  
  
自分が経験した中でも90°回れば十分な気がするんですが・・・。

12:紫弓さん
どう返信すればよいのか考えつつ書き込みますね。
 回転軸の移動がない場合は、少なからずその空間を必要になります。その為には、小指を最初から逃した状態にしておく必要があるでしょう。そうしないと、反動に耐えられなくて、ゆるみや開きが誘発されてしまいます。
 この手の内の場合、小指を既に逃しているので親指根の曲がる量が少なくなります。その分、角見の働きとしての力は水平方向により多く伝わります。
小指の締めはどちらかと言えば、バランスとるものではなく、弓返りのストッパーとしての働きになるかと思います。

 あざが出来るのが問題にするより、その働きが問題です。ロスの少ない強い矢勢を出せる可能性を考えたいのです。

13:魔咲さん
横からすいません。
とても面白そうな話題ですね。

私は皆様の様に知識がある訳でも無いのでチョット的外れかもしれませんが…

私は弓返りは手の内だけでなく弓の反動も必要なのではないかと思います。
なので…私も、ある程度の弓の回転軸の移動(重心の移動)は必要じゃないかと考えています。

また…手の内もですけど…離れにも弓返りの速さは関係してくるのではないでしょうか?

14:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
回転軸の移動あり
メリット:矢が放たれて弓が反発する時、的に向って弓が押し出される事を助ける→弓の反発を妨げない=矢勢を殺さない
デメリット:弓が自由に動き回る空間を与える→手の内の締めがしっかりされていないと弓が暴れる→矢勢が落ち、矢の方向性も安定を欠く危険性がある

回転軸の移動なし
メリット:弓が自由に動き回る空間を与えない→弓の反発力に負けない手の内が作りやすい→矢勢が落ちにくく、矢の方向性も安定する
デメリット:手の内を締めすぎると弓の反発を妨げる=矢勢を殺す。しかし、締めないと弓が手の内からずり落ちてしまう。このため加減が難しい。

以上、「休むに似たり」な考えを列挙致しました。皆様のご高見をお願い致します。

15:sainomiさん
このスレッドはとても勉強になります.
お目汚しですが,私も愚見を述べたいと思います.
弓の回転軸については下のように考えています.

1.回転半径の変化

離れから矢が弦から別れるまでの瞬間において,回転半径を最小の状態にする.
角運動量が変わらないとすれば,回転半径を小さくすれば,角速度は大きくなる.
弦の回転速度が矢の飛ぶ速度を上回ることができれば,その分,極微少の時間でも,弦が矢を押す時間を長くとることができるのではないか.

2.回転軸

手の内の中で弓と接する部分は,

握りの上部;天紋筋の上部,虎口,角見,中指の付け根,中指の指先の腹
握りの下部:天紋筋の下部,小指の付け根,小指の指先の腹

このうち,上部と下部のいずれかを結ぶラインが回転軸となる.

3.弓の歳差運動

上長下短の和弓の形状から重心は高い位置にあり,コマが歳差運動をするように,弓が回転するときも歳差運動をするのではないか.
弦の回転方向を考えると,回転軸は弓が伏す方向(実際に弓を伏せる訳ではない)に軸を設定すると(気持ちだけ)ロスが少ないのではないか.

(長くなってしまいましたので,続きます.)

16:sainomiさん
4.弓の重心位置と回転軸の位置

正確な位置は計算してないが,弓の重心位置はおおざっぱに,掛節と乙腰節を結ぶ線と目付節から1寸下あたりから弦への垂線の交差するあたり.
そして,弓が入木であることから,弓の中心より(内竹側からみて)右よりあたりにあるのではないかと思う.
重心位置と回転軸が近づけば,より弓の回転は安定するのではないか.

以上のことから,矢が弦から離れる瞬間までの弓の回転軸は,虎口と天紋筋下部を結ぶラインをイメージしています.
そして,手の内の働かせ方は,回転半径が小さくなるように,角見と小指の起関節をイメージした回転軸のラインに近づけ,離れにおいても動きを極力抑える.
矢が弦から離れた後の弓の挙動については,小指の起関節を支点とし,親指と中指で作った輪の中で弓が摺動するような動きをさせるのがよいのではないかと思ってます.

以上,乱筆乱文,失礼致しました.

17:元 ◆ntlC4wAIさん
>私は弓返りは手の内だけでなく弓の反動も必要なのではないかと思います。

当然そうでしょうね。弓の上下は中心軸からズレてる(入り木)んですから。
しなりが戻った弓の上下が外側(弓返り方向)へ逃げるのは当たり前な事です。

しかし、「弓返り」に色々と解釈があるようですね。
・弓の反動のみで弓返りをし、手の内はただ受けるのみの”座して待つ離れ”
・離れで親指を押し切り、瞬間的に角見を強く働かせる、言わば“角見+反動”
・これをさらに発展させ、手の内で弓を転がす“キャッチアンドリリース”

弓を転がすメリットですが、振動の強いグラス・カーボン弓等では弓を転がした方が腕を痛めにくい、これもあります。
振動を押さえるために弓を握り込むよりかは、こちらの方が良い…と思います。

18:紫弓さん
 皆様たびたびのご返信ありがとうございます。前述の魔咲さんのやるみ離れさんの発言は非常にステップアップのために必要な考えだと思います。
 そこからsainomiさんの考えのように歳差運動にまで発展していくのが順当な考えだと思います。

 私個人としては回転半径については、同様に考えます。ただ、どちらかと言えば単位ベクトル(力の方向)の定義によって変わるべき点なので、「弓の重心位置と回転軸の位置」を重点に考えた方が良いかと思います。

 弓の重心位置に関しては弓の形によって違うのでまず別に議論するべき点が残っています。ただ、共通の認識にしていい部分は

>重心位置と回転軸が近づけば,より弓の回転は安定するのではないか.

という部分です。重心が取れるかどうかの問題が大きくなります。

さらには重心を取れたとしても、弓を捻る力が強ければ、力が逃せなくなるから、今回のような方法と分化してしまったのではと考えるのです。

 そろそろ、謎が謎を呼ぶ感じになりそうですね。

19:sainomiさん
>紫弓さん

私の16での
>以上のことから・・・
以下の部分の記述は,スレの流れに竿さすような,議論をあらぬ方向に発散させるような書き込みだったなと反省しました.(考察が未熟だなとも)

このスレッドがどのような展開をみせていくのか,興味深く,かつ,勉強させて頂きながら.見続けたいと思います.

20:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
Wikipediaで角運動や歳差運動の意味を調べながら拝読しましたが、愚鈍ですので今ひとつ飲み込めません。

>弦の回転速度が矢の飛ぶ速度を上回ることができれば,その分,極微少の時間でも,弦が矢を押す時間を長くとることができるのではないか

との事ですが、野球の投手の球速をスピードガンで計測した時、手元でよりもホームベース付近での速度の方が速い、と聞いた記憶がございます。この理屈からすれば、弦が矢を押す時間を長くとると、矢の速度は却って減殺される(=矢の安定性を欠く)ように思うのですが、そうではないのでしょうか?素人の愚問ですが、何とぞご教示下さい。

21:紫弓さん
 sainomiさんのご発言は特段と間違ってはおりませんので気になさらずにお願いします。
 分化したと表現したのは、弓を倒すか倒さないかですので、誤解を招いていたのかも知れません。また、傍らから見たら?が増えそうでしたので話の指針を作らせていただきました。

 ゆるみ離れさんのご指摘ですが、

>弦の回転速度が矢の飛ぶ速度を上回ることができれば,その分,極微少の時間でも,弦が矢を押す時間を長くとることができるのではないか

この部分はアーチェリーパラドクスや飛翔する弾性体の問題がある為、どの引き方にしても程度問題の収束運動はあると考えるべきでしょう。フーコーだ、ジャイロだ、コリオリ力だなんて考えると、摩訶不思議な事になりそうですので、、。
 なので、堂々巡りする前にエネルギーの伝達を方向で考えてみたほうが良いと考えたのです。
 

 スピードガンについてですが、実は測定誤差が判定できていないらしく正確にはわかりません。私もどこかの教授と同じ考えで測定誤差が予測できないネズミ捕りは、冤罪を増やすだけと考えています。(だいぶ話ずれましたね。)なので、研究の余地はある様におもいます。
 

 親指を曲げる曲げない・弓を倒倒さない・弓返りを止める止めない等点を詳細な解決して、それぞれの引き方の価値に気付けると私は思うのです。

22:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
紫弓様
ご教示有難うございました。自分の申した事に必ずしも明確な根拠が無い事は理解できましたが、取り敢えずはWikipediaで物理学用語の意味を調べながらこのスレッドを拝読したいと存じます。

ただ、このような物理学的なアプローチによって、「それぞれの引き方の価値に気付ける」事は大変有益であると存じます。より多くの賢者がこのスレッドに参加されることを願って止みません。

23:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>12:紫弓さん
>ロスの少ない強い矢勢を出せる可能性を考えたいのです。

私は、低い矢乗り、強い矢勢が大好きです。
強い矢勢を出せる可能性というか、条件を私なりに区分けして見ようと思いました。さて、自分なりに区分けをし、細分化してみたところ、人それぞれに射の様式、稽古等異なりますので、膨大となってしまいました。とても書ききれませんので、大雑把に別の区分を考えました。

基本
・矢勢を出せる心技体であること。
・心技体のバランスがよいこと。
つまりは、心技体の黄金分割比といったところでしょうか。

・矢勢を出せる心であること。
技1
・矢勢を出せる胴造りであること。
・矢勢を出せる左手の内、離れ、であること。
・矢勢を出せる右手の内、離れ、であること。
技2(道具を含め)
・矢勢を出せる道具を選定できること。

・矢勢を出せる健康な体であること。
ごたくを並べたけど、
じゃあ、どうすれば矢勢がでるのか、その稽古の過程は、ということになると思います。で、人それぞれに感覚等が異なるものの、弓は体を使うもの、実際に引くものですから、私の体の感覚、過程はこうです。
手先のみをいえば、真ん中からポンと割れる状態にしておき、弦が弦枕を離れて耳の横を通り過ぎるのを感じつつ、反応(ともちょっと違うのですが)だけで、左脈所から五指全てを総動員して、弓の回転を止めています。
一般的にいう正面の構え、左手の内は中押し、左手の内の特に大指周辺は真っ直ぐに押しているのみ。枯れている少し弱い弓に、少しばかり重い矢をかけると、弦が矢を押し出していくのがわかりやすく、押し出している最中に左手の内の働きを加減しやすいので、弦を左大指側にひょいと引っ張る加減を覚えると面白いと思います。
矢勢が出ているときは、弦と矢の分離点は、矢を番えた位置よりも弓幹側に寄るのが、道具等からわかりますから、それを目安にその状態を覚えていきます。

矢の動き始めの速度は零、矢という重さのものを、弦がそれっよいしょと押し始め、だんだん速度があがるのですが、矢勢がない時は(速度があがる途中)、弦と筈の分離は矢を番えた位置ぐらいなのでしょうが、速度があがるにつれ(左大指側に弦を引っり加速する→手の内の空間を利用)、弦と筈の分離は矢を番えた位置よりも弓幹側に寄っていき、強い矢勢となっていくのだろうと思います。

紫弓さんの感覚はいかがでしょうか。また、この手の内の働きと加速度、バランス具合による上鉾部分と下上鉾部分の軌跡の立体の体積、弦と筈の分離点を、数式で具体化し、証明できたら矢勢の条件として面白いと思いますが、いかがでしょうか。

24:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
23で誤解があるといけませんので、補足説明させて下さい。

弓の回転を止めています。と書きましたが、跳ね返りが痛いので止めている内に、止まるようになり、
適当な所で止まるようにも、止めるようにもなりました。


>4:加門さん
>9:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん

恐縮ながら、一般的に斜面と表現する方々と推測し、お伺いします。

私は、一般的に正面と表現する射を習い、手の内という言葉を用い、
角見という言葉を使う環境におりませんでしたので、
角見というものはどういうものなのかについて、
例えば、始めての人に教える場合はどのようにしているのか等について、
よろしければ、お話をしていただければと思います。

矢勢に関係するのだろうと思いますが、にぶい私の中でどうにも整理がついていないのです。


>19:sainomiさん

sainomiさんのお話は、とてもためになります。

もっとお話を聞かせて下さい。

25:m@sterさん
尾州竹林の先生に、教えてもらっている者です。角見と手の内は言葉の意味として別物であると思います。手の内は左手で弓を支える方法、または形であり、角見というのは弓に回転を加える力、または、方法の事であると思います。
皆様もご存知のとおり、日本の弓は前上に矢を飛ばすようにできています。これを補正するために弓に回転を加えたり、弓の上下の反発の速度を補正したりする力を角見といいます。そしてそれを適切に行う弓の支え方を手の内といいます。

26:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>25:m@sterさん

お話をありがとうございます。

ところで、よろしければ教えて頂きたいことがあります。

>角見というのは弓に回転を加える力、または、方法

私の普段の手の内は、弓幹をただ真っ直ぐに押しているだけです(なぜか弓は、かってに返っております)。


うんと単純化し、弓幹の曲線、傾き、歪み云々を一切無視し、

弓幹をただの四角い真っ直ぐな棒と仮定した場合、

「回転を加える力」「方法」とは、

四角い棒を真上から見下ろした時、

どの位置に対し、どの方向へ、どの様な方法で、どの程度に加えているのでしょうか。

以下よろしくお願い致します。

27:m@sterさん
手の内では親指と人差し指の間の皮が巻き込まれ弓が回転方向に力を加えられ、回るのだと思います。もともと巻き込みながら会に入っていくのでその皮が元に戻ろうとする力によると思われますが、この部分に関しては殊更力を加えるものでないと思います。また親指の付け根で弓の右角を押す力を多少作ります。これが中指と平行に親指を伸ばすという動きになりますが、弓を真四角のドアと考えると、左側の天文筋を蝶番にして、右側親指の付け根をドアノブとしたドアを押し開く感じだと思います。ただし、尾州竹林では上下開閉といって手の内の親指、人差し指はなるべく開くようにという口伝があり、開こうと意識したとき後者の力を加える事はできないと思うので、このことから、各流派、各人により角身のきかせ方は様々なように思います。(親指を押しのばす・・・は日置流浦上先生の初心者のための弓道より、ドアの考えは本多流今村先生の弓執る心、上下開閉については尾州竹林流魚住先生の弓道概論を参考にしました。)

28:sainomiさん
>瑠吽さん

なんといいましょうか,私の未熟な考えに「ためになります」なんて言っていただけて,とても嬉しくなりました.

紫弓さんや瑠吽さんはじめ,みなさま方の手のひらの上をコロコロ転がされていようにも感じますが,せっかくですので,ヒキダシの奥にまだ何か残ってないか探してみます.
ただ,しわくちゃなままだと,また「ごめんなさい」をしてしまいそうなので,もう少しお時間を下さいませ.

29:紫弓さん
 スレッドが復活している様でありがたい限りです。
 
 では、瑠吽さんのご質問から私の体感を誤解を恐れず書き込みます。

・回転軸の移動のある場合
 小指を揃えると親指が曲がりやすくなるので、弓から手への反動がつよく、空転する感が強くなり、弓が安定して飛ぶ感覚があります。この空転する感覚は、小指がそろった狭い空間を利用する為に、離れで親指の曲がりを伸ば伸ばすときに親指を的に向けることによって感じます。実際には残心で中指先と親指付け根の空間は詰まります。一般的な手の内がこれにあたります。

・回転軸の移動のない場合
 基本的には逆です。小指を逃しているのでさほど弓から手への反動は少なく、空転する感は少ないです。そのため、角見の技術精度が高ければ強弱の調整が細かくしやすく、でなければ直ぐに弓が暴れてしまいます。ただし、小指が既に逃げている分三指の開きは少なくすみます。
 この際の中指先と親指付け根の空間は殆ど変わりません。最初から最後まで手の内の形が殆ど変わらないタイプがこれになります。

 私は後述を選んでいます。とりあえずというところですね。他は後ほどで。証明は残念ながら条件の細分化が多く、力と重さの反比例の関係の様に条件の合一化したほうが良いように感じています。(やはり、このあたりで誘導していたの気付かれましたね。)私としては、体系化することを望んでいたので多少指針を立てていました。

 その点、sainomiさんにお気遣いさせてしまったようでこちらこそ申し訳ないです。ご発言自体はすごく為になると思います。タイミングが良いようなので、どうぞお聞かせください。

30:紫弓さん
 次にm@sterさんのご指摘の点は
私は
手の内→手の形・構成
角見→弓へ与える力(方向含む)或いは親指付け根の皮
虎口→親指付け根から人差し指付け根にあたる皮(俗に言う水かき)或いは親指の付け根の皮
 と捉えています。なので、状況によって使い分けをしなければならないので適宜ですね。

あと
>手の内の親指、人差し指はなるべく開くよう」
とやはり出てきましたね。これをすることによるメリットデメリットは何でしょうか?親指を押し伸ばす方法にもつながるように思います。

31:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
>手の内の親指、人差し指をなるべく開くことによるメリットデメリット

メリット・・・
親指の付け根および手の甲側の筋肉に緊張が生まれ、弓の抵抗力および離れに於ける反動に手の内が負けない

デメリット・・・
手の内の空間が広がる事によって、弓が暴れやすい

でしょうか?とんちんかんな答で申し訳ございません。

32:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>27:m@sterさん

お返事ありがとうございます。

m@sterさんは、尾州竹林の先生に教えていただいているとの事。

よろしければ、もう少し教えて下さい。

お伺いしたいのは、真横から見た時の、力の働かせ方です。

○真横から見た時、特に小指はどのように働かせているのでしょうか。

○m@sterさんは、外見上どのような手の内のタイプで、弓返後の弓の傾斜は、どのようになっているのでしょうか。

口では説明しにくいと思いますが、タイミングよく、デビさんが「手の内 on 弓道誌2007.3」

http://ecoecoman.com/kyudo/image/20070304_tenouchi.jpg

を載せて下さいましたので、写真中A〜Hの、どのタイプに近いのでしょうか。

ちなみに、私は外見上おおよそC、弓の納まりは末弭が的側へ傾斜しない系統です。

どうぞよろしくお願い致します。

33:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>28:sainomiさん

>もう少しお時間を下さいませ.

楽しみです。

待っております!


>29:紫弓さん

とてもよい勉強の機会を与えていただいたと思っております。

そうですか、紫弓さんの手の内は、後者の方ですか。

自分で制御しているのに、不思議な世界と思っています。

もう少し勉強させて下さい。

34:m@sterさん
 私は全体的にAに近いと思いますが、親指の感じはHです。弓は収まったとき未はずが、的側に傾きます。しかしながら、あまりに傾きすぎるのはいけないとされます。写真のAの人よりもう少し気持ち傾いてると思います。
 小指の働かせ方ついてですが、以前紹介したように上下開閉の考えがあります。これは、親指、人差し指を開く(手の内の上部を開く)ようにし、かつ、小指は締める(手の内の下部を閉じる)ようにします。小指を締めるというのは、虎口で弓を的側に押し、小指はその力と逆方向に弓を自分に引き寄せるようにする事です。このことで弓の下部が自分に引き寄せられ、かつ上部は的の方に倒れようとする力が働く事となるので、結果的に強力な上押しがかかるということになります。
 また、小指は怒るほどにしめよという口伝も聞いたことがあります。(本当は五本の指すべてに、例えば「人差し指は恵むように」というように口伝があるのですが、私自信忘れてしまいました・・・)
 三本の指の力加減としては、小指、薬指、中指の順に強く締めます。また三本は一枚の板のように、そして、弓に吸い付くようにせよと教えていただきました。これが爪揃えにつながるわけです。
 この力加減は、強力な上押しをかけるという点で、もともと強い弓により低い弾道によりより遠くに飛ばそうとした、堂射によって進歩してきた名残であるのかなと思っております。
 読みにくい文で失礼しました。

35:sainomiさん
現状のスレの流れを無視しつつ…
押入れに放り込んでいた構造力学の教科書を引っ張り出してきてうろ覚えだった数式の確認がとれましたので,ちょっと書き込みます.

・手の内を小さくする理由

会の状態の弓を天から地に向かって見ますと,

        ↓P
□□□□□────
△A  △B  C

のような力がかかっていると思います.(かなり単純化した図です.)

ここで,支点Aは天紋筋,支点Bは角見,Cは弦輪の部分です.
AB間の距離をL,BC間の距離をa,弓力をPとすると,支点Aの反力は−Pa/L.
支点Bの反力はP(L+a)/Lです.
また,支点B部の曲げモーメントは−Paです.(いずれも下向きが正.)

AB間が広ければ,支点B(角見)にかかる力は小さくなりますが,その分曲げモーメントも小さくなりますので,矢飛びが悪くなります.
初心者が弓を握りこんしまうのは,角見にかかる力を小さくするため,AB間を無意識に大きくしてしまうためかなと思ってます.また,そのような手の内のうちは,弓返りもしにくいですね.

次に,AB間を小さくすると,角見にかかる力は大きくなりますが,その分曲げモーメントが大きくなりますので,結果,矢勢も良くなり,弓返りも早くなると思います.
ここの皆さんにとっては,当たり前にやっておられることだと思いますが,とりあえず物理的な説明をしてみました.
ちなみに,私が初心者の方に手の内を説明するときには,プラスチックの定規を使ったりして上記のことを説明しています.なんとなく意味は分かってもらえるようです.

手の内を小さくという表現が適切かどうかは,またご指摘していただけるとありがたいです.

とりあえず今日はココまでで失礼します.

36:sainomiさん
図がずれちゃいました...
「↓P」と「C」を罫線の右端にあるつもりで図を見てください.

37:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>34:m@sterさん

ご説明、どうもありがとうございました。

38:sainomiさん
調子にのってもう一つ書き込みます.(これでオシマイです.)

前回はトルクについてでした.
今回は慣性モーメントです.

今回の書き込みはかなりアヤシイものなので,話半分に読んでいただけたらと思います.
(瑠吽さんの書き込みがとても参考になりました.漠然と考えていたことに対して大きなヒントを与えてくださってありがとうございます.なお,アヤシイ部分の責任は私にあります.念のため)

前々から,何故和弓は上下の長さに違いがあるのかなという疑問をもってました.(振動の制御とか,和弓の様式美とかの話は聞いております.)
さらに,産地によって弓の張顔が違ったり,成りを矯正したり,射手村をとったりすることもそうです.

私は,そこに強い矢勢を生み出すための合理的な理由があるのではないのかなと考えていました.

それは,

・弓の上部と下部の慣性モーメントに違いを生み出すため.
(成りの矯正等はそのバランスを取るための微調整)

というものです.

(後半へ続く)

39:sainomiさん
慣性モーメントは,物体の回転の動きにくさ止まりにくさを表し,(質量)×(回転半径の2乗)と計算されます.
弓の下部の質量をm,(重心位置における)回転半径をa,同様に上部の質量をM,回転半径をAとすると,下部の慣性モーメントはIx=ma^2,上部はIy=MA^2となります.
m<M,a<Aと考えられますから,Ix<Iyとなり,弓返りは弓の下部が先行します.
ですが,慣性モーメントが小さいということは止まりやすいということでもありますから,上部よりも早く回転速度が落ちます.そこで遅れて回転してきた弓の上部が弓の下部を追い越し,離れの終わりでは弓の上部が先行するのではと思います.
正面からみた弦の動きは「\」から「/」へ変わることになります.(後ろから見た場合も同じ変化をしているかも知れません.)

離れの瞬間において,この弦の「\」から「/」への変化を,刹那の時間で,絶妙な力加減をもって制御することができれば,和弓の特性を生かした強い矢勢を生むことができる,また,そうするための要求から現在の形状になったのではないのかなと考えた次第です.

【注意】
この話を真に受けて離れで意識してしまうと,トンデモなく上に抜ける恐れがありますのでご注意下さい.(私は安土の上のコンクリートにぶつけて,二本ほどジュラ矢を曲げてしまいました.竹矢を使ってなくてヨカッタヨカッタ)

40:元 ◆ntlC4wAIさん
>sainomiさん
なかなか興味深い内容ですね。こういう力学観点からの考察はなかなか無いので面白いです。
sainomiさんのレスを踏まえると
成りを調整する≒上下の重心位置を調整する
村を取る≒上下の慣性力を調整する
という事でしょうか。

主に手の内を線軸として捉えた時の離れにおける弓の挙動の説明のようですが、
「力積」を考えた時に上長下短の働きはどのようになるのでしょうか。

>この話を真に受けて離れで意識してしまうと,
上下弭で結んだ線で見ると、会「|」離れ「|」残身「/」とほぼこのように見えます。実際は意識していないと極めて微妙な変化かも知れませんね。

41:sainomiさん
>元さん

私のしょうもない話に反応していただいてありがとうございます.

>成りを調整する≒上下の重心位置を調整する
>村を取る≒上下の慣性力を調整する

正直な話,私は村をとったことがありません.(怖くてできません)
成りの矯正も買ったときの張顔を紙に写し取ってそれにあわせたりしていますが,なにを調整しているのかよく分かりません.
何を目安に村をとったり,成りを調整しているのかな?といった疑問から先のアヤシイ考えにたどりついた次第です.
ただ,慣性力の調整という観点に立ちますと,削る前におもりを張ったりしてもよいのかな?なんてのも考えました.

>上下弭で結んだ線で見ると、
この表現いいですね.弦というよりもわかりやすいです.
一応私のイメージでは,会「|」離れ「\」「|」「/」残身「/」です.
矢を曲げてしまったときは,離れで弓の挙動を感じようとしたため,
会「|」離れ「\」「\」「\」残身「|」「/」になってしまっていたと思います.
(離れであれこれ考えてはイケマセン.)

>力積

はい,この部分について,一晩,ない頭を絞ってまたアヤシイ考えを思いつきました.

(またまた後半へ続く)

42:sainomiさん
・力積と上長下短

35で,梁の曲げモーメントの話を書きましたが,もう一つ,力が弓を回転する方向にかかっていると思います.
えーと,トルクがかかれば,当然ねじりが発生します.
そうです,ねじりモーメントです.(忘れていた訳では…ハイ,忘れてました)
公式は省略しますが,弓の上部には,天からみて,右ねじを締める方向に弓幹がねじれらていると思います.また弓の下部は,地から見て右ねじをゆるめる方向です.
離れにおいて,このねじりの解放と曲げの戻りで弓返りをおこすと考えられます.
次に上長下短との関係ですが,やっぱり,離れにおいて.弓返りは弓の下部が先行すると思います.
ねじりと曲げの力が0になった所を過ぎると,今度は慣性力で弓の下部は的方向及び脇正面方向に押し出されます.
このとき,上弭と下弭は弦で連結されていますので,弓の上部は弦で引っ張られることになります.
力を全部合成しますと,
弓の上部の(ねじり+曲げ)+弓の下部の慣性力+弓の下部の(ねじり+曲げ)
となって,弓の下部の慣性力分お得な計算になります.

そして,力積は力と力の働く時間の積ですから,上下弭を結んだラインが
会「|」離れ「\」「|」「/」の軌跡を辿るということは.
会「|」離れ「|」「|」「|」よりも長い時間力が働くと考えられますから,より多くの運動量を矢に与えることができると思われます.

とココまで考えましたが,どうも穴があるように思えて仕方ありません.
(正直,調子にのって書き込んだことを後悔しています.)

43:sainomiさん
連レスすいません.

引っ越しのため,しばらくネットにつながらなくなるので,書き込みできなくなります.
(私の携帯では,長いスレッドだと全部は読めず,また書き込みもできないみたいです.)

44:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>43:sainomiさん
>引っ越しのため

私の手の中にあったはずの弓が突然なくなった時から、なぜこんなに回転するのかと思っていました。おかげさまで、随分ためになっております。

引っ越しが無事に完了されますよう。よい環境で、またお話を聞かせて下さい。



みなさまに、一度、検証していただきたい考えがありますので、
またよろしくお願い致します。

斜面の方々の、ツノミのかけかたが、もう少しお伺いできるとよいのですが、もしよろしければ、書き込みをお願い致します。

45:元 ◆ntlC4wAIさん
>どうも穴があるように思えて仕方ありません

>会「|」離れ「\」「|」「/」の軌跡を辿るということは.
>会「|」離れ「|」「|」「|」よりも長い時間力が働くと考えられますから
弓の場合はおそらく「時間」よりも「行程」と捉えた方が「力積」を考える上ではイメージしやすいでしょうね。
物理の公式はともかく、より長く弦が矢を押す、の長いは「時間」か「距離」か。

もう1つ。
>会「|」離れ「\」「|」「/」の軌跡を辿るということは.
真っ正直に捉えると筈が上下にブレているのですが、実際はどうなのでしょうか?
質量軽く、支点から近く、重心移動距離の短い下は瞬発力、
質量重く、支点から遠く、重心移動距離の長い上は(弓返り行程前後での?)最後の一押しが効いていそうです。
が、弦で上下が繋がり弓の支点が手の内1つである以上は上下別個に働くような挙動を見せるという事は無いでしょう。
瞬発力のある下が速く戻ろうとする時、弦からも弓本体からも上を引っ張るわけですが、
ここで上の慣性+バネ(+矢)を引っ張った時にどうなるか、
上が下を引っ張ったときどうなるか、、、
う〜ん、こんがらがってきた…(笑

こういう時は場合分けして考えて計算するんでしたっけ。

46:sainomiさん
長いスレッドだと携帯でみられないというのは、勘違いでした。

Googleが携帯用に変換した、PC用のサイトをみてました。

>元さん
お返事ありがとうございます。
上の書き込みはいろいろと、意識的な省略と横着な省略があります。(単位系の不一致とか)
時間か距離かは、時間なのですが、イメージのしやすさで距離としてます。

弓の挙動については、弓がえりの動き部分を取りだし、弓幹を軸とした回転についのみの考えです。
本来であれば、3軸方向の回転と動きをそれぞれのベクトルに分解しないと

47:sainomiさん
途中で投稿しちゃいました。

(続き)

いけないと思うのですが、だんだん話がそれて行ってしまいそうなので、一旦止めます。

いつか、何処で、図と数式をまじえながら、アヤシイ考えをまた述べてみます。

48:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
だんだん面白くなってきましたね。

あざを作る程の弓返りと矢勢を分けて、もう一度考えてみました。

まず、「矢勢と手の内」
矢勢については、ものを射抜く(射抜ける)、距離を出す(出せる)ことから考えられると思いますが、またまた雑駁に、距離が出るという事は、矢勢もそれなりにあるだろうという考え、距離の目安として十間、十五間、三十間、五十間で考えてみました。

十間を飛ばすのと、五十間ではどうでしょう。五十間先を狙う時、薄い分で飛ばせるかたは別として、私の場合にはそれなりの分が必要です。それなりの弓力なので、体感のみの表現をするならば、より、シンで受け、シンで押していなければ、それなりに引けませんし、それなりに引けないので距離はかせげません。ですから、私は自分にとって矢勢のでる、引きやすい手の内は、中押しなのです。

次に、「弓返りと手の内」です。
私の場合は、弓返りは強い弓程はやくなります。14,5キロでは跳ね返りは無理ですから、別の要素を考慮します。
私の手の内は、特にどうということもなく、籐頭をあわせるのみ、ただ握り、弓の右角を押すという事もなく、真っ直ぐ押し、真っ直ぐ引いているのみ。弓の右角を押すのをツノミと解釈するならば、自からツノミというものはかけません。この状態で、そこそこ矢は的へ飛び、弓返りもします。

しかしながら、私がツノミというものを間違ってとらえていたならば、全くの間違いですから、この点、間違っておりましたらどうかご指摘下さい。

はやい弓返りは、どうして起きているのでしょう。さっぱりわかりませんので、弦が、矢を番えた位置迄戻った以降のみの動きを、こう考えてみました。

弦の戻りは、弓と反動はするものの、そのまま回転方向に多くの力が働き、回転に移った以降の上鉾と下鉾の軌を、握りを中心とした、上下を逆にした二個の円錐のような形と仮定するならば(円錐にはならないけど、どう表現してよいのかがわからないので、とりあえず、円錐としておきました)、円錐の円が小さい程、円錐の大きさのバランスがよい程(どの程度がよいのかなあ?下鉾が上に跳ね上がるのを抑える程度、弓が立つ程度かなあ?)、コマの首フリ運動が小さい程(回転のロスが少ないだろう)、弓返りは、はやくなり、パ、パンッ、と跳ね返って、矢を番えた位置にもどる弓返りとなるのではないか。と考えました。

勿論、これでは、パ、パンッ、と跳ね返るには足りないものがあると思います。その足りないのはなにか。体感的に、こうだろうと思うものはあるのですが、もう少しみなさんのお話を伺ってからの方がよいかなあ、と思っています。

はやい弓返りは、斜面の方々との、手の内比較が必要であろうと思っています。特に、ツノミ、上押し、小指等については、矢勢に大いに関係があるだろうと思っています。

斜面の方々の、ツノミ、上押し、小指等について、お話をもう少し聞けたらと思います。

矢勢と弓返り、どうなんでしょうね。

今後が楽しみです。

49:元 ◆ntlC4wAIさん
私は斜面ではありませんが、失礼します。

>自からツノミというものはかけません。
皮の巻き込みも無いのですか?

>円錐の円が小さい程、円錐の大きさのバランスがよい程
瑠吽さんのような弓に任せっきりの手の内(言い方不味かったらゴメンナサイ)ですと、弦が弓把の位置まで戻るまでは弓は回らず、入木に作られた弓の握りと上下重心位置のズレから、上下の重心が慣性により向こう側へ逃げるようにして弓返りしているんじゃないか?と想像しました。尚、この手の内だと捻る手の内よりも矢が離れるまでブレにくいように思えます。
ただ、このような手の内だと速い弓返りには弓の慣性が重要なので、軽い矢を使う=慣性増大、確実にブレずに押し切る=入木の作用を失わない、手首を返さない=慣性力のロスを防ぐ、握らない=回転の摩擦抵抗を減らす、取り掛け・弦枕の調整=弦の軌道、弦枕の調整・超雨露離の離れ=鋭い弦の運行、という事が重要な気がします。弓に任せっきりですので、当然入木、出木具合の調整も重要で、上下の成りや重量バランスも影響してくるでしょう。考えてみればシビアですね。。

それ以上の鋭い弓返りを望もうとすると、やはり小指なり中指なり天文筋、弓の角の角見押しなりで弓の芯からズレた位置への力をかける他ないような…
と考えましたが、いかがでしょう。

50:麩さん
>弓の角の角見押しなりで弓の芯からズレた位置への力をかける
ただ真っ直ぐに弓の抵抗受けてれば、弓そのものの作用によって握りの右上側(角見にあたるぶぶん)が最も強い反作用が生じる。
その反作用を逃がさないというだけで、特にそこへ特別なプラスαの力を加える様なことはしないという事が言いたいんじゃない?

51:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>49:元 ◆ntlC4wAIさん
>皮の巻き込みも無いのですか?
なんとお答えしたらよいのでしょう。ここで、ひとつなぞかけをしてみませんか。ヒント:私は、痛いのは好みません。さあ、いかがでしょう。

>弓に任せっきりの手の内
うまい表現ですね。

>考えてみればシビア
う〜ん、そうかなあ。極々普通のことだと思っております。

>弦が弓把の位置まで戻るまでは弓は回らず
そうですね、この手の内ですと、大別して、離れで勝手が飛んでから、クルリと回る遅いのと、勝手の飛びと同時にあっという間に回るのとがあります。弓の成り、手指の働かせ方によるところが大きいと思います。
>軽い矢を使う=慣性増大
軽い矢は、飛びはよいのですが、ヘタなせいか、空飛が頭にあり、どちらかというと、空気に乗せ飛ばすのは別として、矢勢を考えると、どうしても重い矢の方を選んでしまいます。三十間位なら近的用の篦で飛ばすのが好きという考えです。よい例えが見つかりませんが、バドミントンのシャトルは思い切り遠くへ打つと、始めは早いのですが、そのうち、ふわーっと遅くなりますね。あれが連想されてしまうのです。いつかは、軽い矢を自由に飛ばせるようになりたいものです。

言い訳になってしまいますが、ある程度重くとも、そこそこの分の弓を使っている限りは、かなりの弓返、矢勢は期待してよいと思います。

>やはり小指なり
ここなんですよね。なんとか斜面の方々のお話を伺いたいのです。
小指が欠損していても引ける引き方があるのですから。

>弓の角の角見押しなりで弓の芯からズレた位置への力をかける他ないような…
>押しなり
>しなり
ちょっと苦しかったけどご勘弁を。弓は長いので、シナリというものもありますね。ここいら辺も含めて考えたら面白いのではと思います。

>50:麩さん
>特にそこへ特別なプラスαの力を加える様なことはしない
はやい話が、的方向に向かっての力だけです。というか、ズボラなだけなんですね。

52:前三さん
>やはり小指なり
ここなんですよね。なんとか斜面の方々のお話を伺いたいのです。
小指が欠損していても引ける引き方があるのですから


通し矢で、天下一を数回とった吉田大蔵は、大阪の役で弓手の指を3本失くしたが(痛めたかだったかな?)その射術の妙は変わらなかった。という話がありますね。どの指が残っていたのかは興味がありますね。堂射の引き方なら、親指と中指が残っていたんですかね。


小指を締めるのは、離れの瞬間にかける上押しを助長するためと理解しています。的中や貫通力をあげるためのひとつの技法だと思います。日置流諸派でも、堂射や遠矢をする時は、小指はそんなに締めないと思います。

僕は、流派の門人ではないので、あくまで個人の感想・理解です。

53:元 ◆ntlC4wAIさん
>瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>ヒント:私は、痛いのは好みません。さあ、いかがでしょう。
A.痛くない程度に、ほどほどに、引き分ける過程で自然・勝手に、皮は巻かれている。
で、どうでしょうか?

>この手の内ですと‥‥‥勝手の飛びと同時にあっという間に回るのとがあります。
う〜〜ん。弓が転がる派の私ですが、私の浅薄知・技量では俄には信じ難いです(笑)申し訳ございません
>弓の成り、手指の働かせ方によるところが大きいと思います。
「弓にまかせっきり」手の内にプラスα離れで何かする、という事でしょうか。

>弓は長いので、シナリというものもありますね。
和弓は下が短いので下弦を取る事で下矛を活かし、弓力以上の矢勢を出す、という話を思い出しました。
ひょっとして私が思う以上のエネルギーを弓は有しているのかも知れない気がしてきました。単純に考えても和弓は撓り+捻りですからね。
弓力計りで弓を捻って計るとどうなるだろう……

54:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>52:前三さん

>小指を締めるのは、離れの瞬間にかける上押しを助長するためと理解しています。
>的中や貫通力をあげるためのひとつの技法だと思います。

私は、ここがいまいち理解できていないのです。

>的中

上押しをかけると、なぜ的中があがるのでしょう。

>貫通力

上押しをかけると、なぜ貫通力があがるのでしょう。

上記2つ、どのようにお考えでしょうか。


ん〜、妙な考えかなのなあ?

55:前三さん
瑠吽 さま。
上押しをかけないと、弓の下が強いですから、手の内の形を維持できないと思うのですが、、。

僕も実際には、小指を締め切れないことのほうが多く、分解写真でみると甚だしい場合は、弓の下が的方向に大きく出てしまい、上に抜けます。試しに打ち切りにして、上押しをかけないと下が出るのが体感できます。

上押しをかけ、小指を締めることによって手の内の形を維持し角見の働きがよくなるので、的中と貫通力があがると思っています。

56:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>55:前三さん

どうもありがとうございます。

もう一度高速度写真等を検討してみたいと思います。

57:瑠吽 ◆QTJtMY0Aさん
>53:元 ◆ntlC4wAIさん
>自然・勝手に、皮は巻かれている。
私は、跳ね返りの場合は痛いので、押手がけをしています。押手がけをしていると、皮はあまり関係ありません。素手の時は、ご推察の通り、弓まかせ?ですから、かってにからむし、かってになじんできます。

>弓が転がる派の私ですが、私の浅薄知・技量では俄には信じ難いです(笑)申し訳ございません
>「弓にまかせっきり」手の内にプラスα離れで何かする、という事でしょうか。

ん〜(笑)

私の場合ですが、分のない弓の場合は、何かはできますが、分がある弓の場合はそんなゆとりはありません。ただ的をみるのみ、押し、引きするのみです。転がる派でしたら、何かは結構やっていらっしゃるんじゃあないかなあ。

弓の成りと手の内に関していえば、こんな話があります。ある時、私の師は私にとんでもない課題を与えました。
あるかたが、ある大会に出ることになったから、みてあげなさいというのです。私は段というものを受けなさいといわれ、受け始めたばかりの頃です。相手は、私からみれば雲上人、さあ、どうしましょう。

しかたがないので、開催時期にあわせた、そのかたにあうであろう弓を二張選び、成りを調整、握り、弦をあわせ、矢、ゆがけを調整しました。
そのかたは、私の突拍子のない行動に始めは驚いた様子でしたが、はるか下の私の言葉をよくうけて下いました。一時的に感覚を伝えるのにとったのが、小指を伸ばす方法です。過去スレと重複してしまいますが、影絵で作るキツネの形に似たり、といえばわかるでしょう。耳が食指と小指です。このキツネのコン吉君は、大指、食指、小指、さらには中指の加減でかなりの何かができますね。

半年位の時間でしたので、間に合わないかなあ?と思っていましたが、入賞したとの朗報がありました。帰ってきて、予選の時、始めてあなたのいった事がわかった、なんにもしないのに握りがぴた〜っとすいついてきて、
これだ、とわかったというのです。

なにもわからない私のとれた方法は、ただ、そのかたにあうであろう道具を選び、あうであろう手の内を伝えただけです。
もっとも、1対1だったから、環境があったから、このかたが上手にうけてくれたから、伝わったのかも知れませんが、弓の成り(道具)は、大切なのだなあ、と思いました。

私のレベルでは、ひとつ伝えるのに一緒にいて最低半年、文字ではなかなか伝わりにくく、はがゆさを感じます。

>弓力計りで弓を捻って計るとどうなるだろう……

なんとも、摩訶不思議な弓ですね。先人は、どうしてこのような弓を考えついたのでしょうね。

58:たぶんおやじさん
>瑠吽さま

>上押しをかけると、なぜ貫通力があがるのでしょう。

堅物射抜の手の内はそうだと聞きますが、ベタ気味ですると聞いてます。
馬手はどうなんでしょうね?
今のように流しているのか?担ぐのか?

鵜の首・卵中・紅葉重ね・中四角・・・・
難しい・・・・

59:元 ◆ntlC4wAIさん
浦上栄先生
http://f.flvmaker.com/mcc1.swf?id=bBxcPpX4__GKUTAF6Eq.PMqehLcwBpX/jEYGJBYuJLOSEhQXPKHlXbv.73Ci86qIZgVPU2dkakleSVGWchg7hzs

稲垣源四郎先生
http://www.youtube.com/watch?v=5BuP9AqMZS0

阿波研造先生
http://www.youtube.com/watch?v=7s4tY-z_0eo

私ごときがこういう議題に乗せてしまうのは烏滸がましいとは思いつつ…
三方の離れ(というか弓返り)を見比べてみました。

浦上先生:発を出している
稲垣先生:解放している
阿波先生:残身に納めている

という感じを受けましたが、どうでしょうか。
正直あまり多くを語れません。。

60:たぶんおやじさん
浦上先生の射を始めて拝見できました。
かなりお年を召した頃のようですが
石火の如くというフレーズが過ぎりました。
この方のお陰で今日斜面が生き残れたと言われています。

阿波研造先生の動画と一緒に安沢先生と神永先生の射の動画もありましたが、伝説の方々は今と一味違いますね。

お題と違いますが感謝してます。

61:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
たぶんおやじ様
よろしければ、安沢先生・神永先生の動画のURLをお教え下さい。YouTubeで検索してみましたが、ヒットしませんでしたので・・・。

62:たぶんおやじさん
ゆるみ離れさま
ごめんなさい。阿波研造の動画は15分程度の8mmの編集なんです。
私が貼った訳ではないので判りません。
その部分が有るなら他も有るのかなと思いまして書いた次第です。

もし何でしたらメールください。
アドレスはいつでも切り捨て可能なものですから心配ないです。

63:元 ◆ntlC4wAIさん
>たぶんおやじさん
ひょっとして、安沢・神永先生の動画をお持ちなのですか?

64:たぶんおやじさん
有ります。貼ってある動画は大正14年だったと思ったけど無音声で13分程度の8mmだと思います。
暇見て編集します。
期待しないで待っててね。

65:元 ◆ntlC4wAIさん
う〜ん、私もその動画欲しい。

>デビさん
阿波先生他著名な弓道家の動画をサイトで紹介というのはアリでしょうか。

66:たぶんおやじさん
おーいゆるみ離れさま
VOBファイルに分離しました。
6分程でした。
甲矢だけですからね。
あくまでも、阿波研造がメインです。
あと十九代のとある範士とかあるんだけどなあ。
公開する気は無いので取り合えずメールが欲しい。
元 ◆ntlC4wAサンもメールが欲しい

67:問題児さん
いくら故人、有名な先生といえども配布するのはいかがなものかと。なにか問題が起きたら対処する気はあります?
インターネット、便利な反面、凄い勢いで悪い面も広がりますよ。

68:蘇山さん [url]
>たぶんおやじさん

自分もその動画を頂きたいのですが、64のアドレスにメールを送ればよろしいのでしょうか?

69:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
たぶんおやじ様
貴重な映像を拝見することができ、感謝の言葉もございません。半ば伝説となっている大先生方の射影は、私のような未熟者にはただただ驚嘆の一言でした。

70:王道の狛狗さん
たぶんおやじさん様

現在、私は外国在住で、縁あって再び弓道をする機会に恵まれました。
外国人にも見せてあげたいので、もしよろしければ、私も頂きたいのですが…。
いきなりメールしては失礼かと思い、ここに書きました。議論を切ってしまって申し訳ありません。

71:元 ◆ntlC4wAIさん
ちょっと面白い画像を発見したので浮上させます。
http://www.bukyukai.hu/images/pics/Technique/T_0001.jpg
離れの瞬間を真上から多重露光で写した写真。
この女性?弓士は写真では矢が完全に放たれた後の4つ目のタイミングでも全く弓返りしてませんが、どう見るべきか…。

武弓会 in ハンガリー
http://www.bukyukai.hu/

72:たぶんおやじさん
前に見た志々目範士の弓返りの高速度写真もこの後弓返りが始まっていたような・・・

この写真も姫反りに弦が当たっている様にも見える・・・

弓手の感じではこの弓引き上手いのではないかと・・・


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