妻手の「おこし」 (投稿10件)[1〜10]


1:ベケレさん
ウチの道場(大学)では

「打ち起こしたときの上腕の角度がそのまま会での前腕の角度になるように」

というような、妻手の「おこし」というのがとても重要である、というように師範をはじめ先輩も指導をしています。

具体的に言いますと、射手を妻手肘側から見たとき、前腕が体の縦線から30°〜45°程度開いた状態が最も良い、ということです。


最近まで私は盲目的にそれを信じきっていたのですが、弓道教本に

「妻手の角度は60°程度開くのが良い」

ということを示した図があるのを発見しました。(手元に教本がないので分からないのですが、2巻か3巻に載ってました。1巻ではなかったです。)
実践してみたら、肩が入りやすく、妻手が非常に安定して、会も的中も伸びました。


そこで師範の先生にそれを言ってみたのですが

「教本の2巻と3巻に載っているのは古流弓術だから日弓連の射とは違う。」

と言われました。


そこで質問なのですが、みなさんは妻手の「おこし」というのをやっておられますか?
また、私が見つけた図は「古流弓術」で「日弓連の射」ではないのでしょうか?
アドバイスをよろしくおねがいします。

2:Y.K.さん
60度がよいと載っていたときの弓道教本の図解は、四つガケになっていませんでしたか?(自分も手元にないのでうろ覚えですが)
四つガケは本来そのような妻手の角度で引くものですから、その場合は特に誤りではありません。

また、たいていの三つガケは妻手をひねり起こして引くもののはずですので(そうしないと下弦が取れませんから)、その場合でしたらば先生方のおっしゃる通りに引けばよいです。

ちなみにベケレさんが60度の引き方でうまくいったのは、骨格の都合やカケの構造がうまい具合にマッチした結果だと思われます。

3:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
>「妻手の角度は60°程度開くのが良い」
恐らく、教本3巻のP153にある祝部至善先生のご教示でしょう。

>前腕が体の縦線から30°〜45°程度開いた状態が最も良い
射法等によりますので、一概にどの角度がいいとは言えないように思われます。ただ、師範様が修行された射法があり、その教えではこの角度が最善とされている、という事ではないでしょうか。

>「教本の2巻と3巻に載っているのは古流弓術だから日弓連の射とは違う。」
日弓連の射、と仰る意味は、教本1巻にある射法、という事でしょうか。しかし、どこにも「30°〜45°が最善である」という記述は無いように思われるのですが・・・。

また、2巻の巻頭言(P3)に「本書はかくしなければならないといった法則的のものではなく、それぞれの好むところによって、これを体得できれば幸い(後略)」とございます。1巻と違ってここにある内容を実行するように、という事ではないのでしょうが、否定しているようにも思われません。各自が教えを受けた射法なり骨格なりに合うように稽古を積めばよろしいかと存じます。
もっとも、中には1巻の教示と相反する内容もございますので、面食らう点があるのも事実です。

4:ベケレさん
返信ありがとうございます。


Y.K.さん
>また、たいていの三つガケは妻手をひねり起こして引くもののはずですので(そうしないと下弦が取れませんから)、その場合でしたらば先生方のおっしゃる通りに引けばよいです。

妻手を「ひねる」ことの重要性は私も理解していることなのですが、「おこし」は三つガケでは必要なのですか?私の大学では妻手のおこしをしている人(師範の先生の指導を主に受けている人)は皆、右肩が退き肩になってしまっていて、妻手をおこしていない人(私が主として指導している後輩)は退き肩にはなっていないのですが…これは妻手のおこしとは関係ない要因からくることなのでしょうか?


ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
>各自が教えを受けた射法なり骨格なりに合うように稽古を積めばよろしいかと存じます。

2、3巻については教本をそっくりそのまま実践するのではなく、自分にあったものを選択していけばよい、ということでしょうか?

5:Y.K.さん
>>ベケレさん

三つガケはひねるだけではなく平付けにならないように「おこし」をすることが必要です。
そうすれば体全体で弓の力を真っ直ぐ受け止めることができるので、伸び合いに有利になります。
…しかしそれは帽子の角度や控えの構造にも左右されるので、一概に申し上げることはできません。

「おこし」で右肩が退くことについてですが、妻手に気を取られすぎて左脇が甘くなっているとそうなることがあります。

6:じゅりさん
私も大学生です。

私自身は馬手をおこしています。それによって離れが矢筋に出やすくしています。
ただ、注意するべきはそのときに馬手肩が引けないようにすることだと思っています。馬手肩は若干伏せるような感覚です。

馬手を起せば右半身に回転がかかります。その回転を背中や馬手肩を使って抑えなければなりません。
馬手を起したときに右肩が引けてしまっている人は肩ごと(右半身ごと)回転してしまっているのではないかと思います。

馬手の角度は、胴がまっすぐの場合で最大限起すのが良いと考えています。
角度がどの程度かは考えていません。

7:麩さん
はて、教本2.3巻に古流の射が載ってるだろうか?
すべて昭和以降のものに対応した内容であるように読めるけど。

8:ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
>2、3巻については教本をそっくりそのまま実践するのではなく、自分にあったものを選択していけばよい、ということでしょうか?

私がご指導頂いている先生は、正面・斜面両方の流儀で修行された方で、生徒達も様々な流儀で稽古を積んでまいりました。このため、個々の射癖について指摘をし、直し方はごく僅かヒントを出して、後は各自の方法に任せる(但し、教本1巻の教示を守るという条件は付きます)という教え方をされています。生徒達は、この中で教本2、3巻の教示についても、自分に合うもの、できるものがあれば取り入れております。

9:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
そもそも部活(特に今回場合は大学弓道ですね)と云うものは、一つの閉鎖的な世界と考えられます。
其の中では、固有の指導や引き方、固有の指導法、固有のしきたりや伝統・・・などがあるわけです。
其れ等に対して、外から意義や異論を唱えることは、ご法度かな・・・と思うのです。

特に今回話題となっているのは、指導(法)や射法に関してですが、単なる学生同士の伝承などではなく、師範と云う指導者を介してのものなので、文句の付けようがないと思います。
(消極的な意見となるかも知れませんが・・・。)

10:ベケレさん
みなさん、返信ありがとうございます。


Y.K.さん、じゅりさん
「おこし」はやはりやってらっしゃる方がいらっしゃるんですね。「おこし」をやってる後輩に右肩が抜けないように指導できるよう、正月休み中に勉強しようと思います。

麩さん
私もそう思うのですが、師範の先生は古流弓術だと思ってらっしゃるようです。

ゆるみ離れ ◆rBQWtf4.さん
そういうことですか。ありがとうございます。

明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
>師範と云う指導者を介してのものなので、文句の付けようがないと思います。

「師範の先生」がまたちょっと問題なのですが…。このことはまた機会があったら別スレを作りますので、そのときはよろしくおねがいします。


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