矢番えと弓道教本 (投稿21件)[15〜15]



1:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
早速ですが・・・、
弓道教本の第一巻・二巻には、矢番えが特に説明されていません。
かろうじて、第三巻では、97Pから102Pの中で、十文字のかねにからませて、僅かに説明されています。
祝部範士の立場・・・会で五重十文字が求められるが、弓と矢が垂直ということは有り得ない。
富田 範士の立場・・・矢を番える際に、矢と弓とが垂直でなければならない。

まあ、矢番えの動作もそうなのですが、矢を番える筈の位置など、教本に特に記載がありません。
どうして、矢番えの説明が抜けているのでしょう。
また、どのような矢番えの仕方が好ましいのでしょうか。

その他、色んな視点から、皆さんのご意見をお寄せください。
出来れば、ご意見とその根拠などもお聞きしたいと思います。

15:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
さて、ここのスレのテーマである矢を番える筈の位置は、縦の矢色の問題に深く関わっています。
縦の矢色を出さないためには、矢軸の中心線に沿って、弦から筈に力が伝達されれば好いわけです。

ところが、和弓の上長下短の特性によって、離れでは弓の下部の戻りが強く速く、弓の上部が手前に倒れてきます。
これでは上弦の張力が矢の推進力として十分に活かされない為、上押しという技術が必要とされています。

また、上押しが十分に利かない場合、離れで弓の上部が手前に倒れてくるため、矢離れの位置では筈の位置が矢枕の高さよりも低くなり、矢が上へ飛んでいくことがあります。
また、弓手の手首も弓に押し戻され、手首から先が上を向くので、矢枕が矢軸を上へ押しやり、矢を上へ飛ばします。
これらのことは、矢軸の中心線に沿って矢の推進力を働かせていませんから、の張りの弱い矢では縦の矢色が顕著に現れます。

初習射は上押しが弱い傾向にあるので、筈の位置は矢枕を通る弓との垂線が弦と交わる辺りが適当かと思います。
また、体幹からの上押しが十分に利く射手では、筈の位置が会での弓把の傾きを元にして、かなり下がってくると思います。
自分の丁度好い筈の位置は、巻き藁の射で簡単に調整できます。
刺さった矢が、水平になる筈の位置を見つければ好いです。

ただ、注意事項として、熟達者でも状況に応じて上押しの利きには射毎に差が出るように思われます。
もし、普段かなり下に矢を番えて矢を水平に放っていても、その時の手の内の状況によっては、矢がとんでもなく上へ飛び危険なことが予想されます。
筈の位置が低い場合は、十二分の配慮が必要です。

手の内には矢道を空ける働きがありますが、その時々の上押しの熟練度に応じて上押しは変化をしていくものですから、常に矢筋通りに(水平な)矢を放つためには、適正な筈の位置を確かめる習慣が必要だと思います。


→本スレッドへ返信投稿
返信タイトル:
Re:矢番えと弓道教本
名前:
[ヘルプ] ※必須※
メール:
[ヘルプ]
URL:
的顔:
[ヘルプ]




















内容:
[ヘルプ]
投稿コード:
[ヘルプ] ※必須※
画像の数字を半角数字で書き写して下さい。
メール、URLは記載されると公開されます

ホーム > 弓道座談会 > 技術・体配編 > 矢番えと弓道教本 (投稿21件)[15〜15]

(c)デビール田中 : 問い合わせ