手の内の薬指 (投稿5件)[1〜5]



1:高一さん
DoCoMo/2.0 SH06A3(c500;TB;W24H14)
大三のときに薬指がずれて、〈な形になってしまいます。どうしたら爪揃えができるでしょうか?

2:鷹司カオルさん
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高一さん、はじめまして。
 爪揃いについては、ある範士はその著書の中で『いまだに爪揃いを強要する指導者がいるとは・・・云々』とも言っておられ、範士の中でも考え方の違いが有るようですが、私は、安定した弓返りや残身での弓の保持安定の為にも揃えていた方がよいと思います。

 さて、高一さんがくの字形になっているということは『薬指が突出している』のですね。何故そうなるかと言えば『握ってしまっている』からです。おそらく、掌心(手の平の窪んだところ)が空いていなく、中指の先が親指根元の球肉?に接し、外竹と三指の間に鉛筆が入るくらいの空間も無いのではないでしょうか。ベタ押しになっているかと思います。

 次に爪揃えの仕方ですが、これは弓構えで手の内を整える段階でしなければなりません。まず、中指の爪の横(いわゆる勉強ダコ)の所に親指の第一関節(先端)を強く当てて輪っかを作ります。中指の爪に合わせて以下三指の爪を縦に揃え三指は一枚板のようにして弓を保持します。(三指の第二関節は縦には揃いません。)親指との接触面は絶対にずらしてはいけません。(握り込まないように注意)部活の中・高生の中には離れてしまう子がよくいますがその大多数はベタ押しになってしまっています。

 引き分けていくにつれて、この一枚板の三指は弓を握るのではなく、指の甲側の指伸筋を張って、握るの逆の向きに力を入れ、その先端骨で弓の側木を的側に引っかくように働きかけるのです。

 本題から逸れそうなのでこの辺にしておきますが、また質問があったらアップしてください。 では、では・・・。 

3:高一さん
DoCoMo/2.0 SH06A3(c500;TB;W24H14)
ありがとうございます。



自分はどうしても握ってしまいます。うまく練習する方法はないでしょうか?

4:鷹司カオルさん
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ヤャ〜高一さん、継続嬉しいです。私も今は週一で中高生の部活に呼ばれたりしていますが大変自分の勉強にもなっていて感謝感謝の日々ですよ。いゃ、失礼。
 さて、練習する方法ということですが、
@理解する。A実践する。B訓練する。  
ということでしょうかね。
 
@・・・子供たちに『腕に力を入れてみな』と言うと普通の子は力瘤を作ります。これは腕を曲げる(筋肉を縮める)屈筋で、弓道で使う力ではありません。弓道では力を入れても長さが変化しない筋肉(アイソメトリックス=等尺性収縮筋肉)たる伸筋を主として使います。先の力瘤は上腕二頭筋で屈筋・関節を屈めるときに使いますが、この反対なのが上腕三頭筋という伸筋で上腕の後ろ側にあります。弓道では通常これを下筋と言っています。この下筋を張って弓を押します。
 弓を握るのは手の平側にある屈筋を使ってしまっているのです。握っていると離れのショックで屈筋が緩んで一時的に手の平を開けてしまい、弓の落下を防ごうと握りなおします。しかしズレ落ちてしまうのは同じ筋肉で、開いた手の平を今度は握りにかかるためです。ですから手の内は、爪揃えをして弓の側木に当てて、手の甲側にある『指伸筋』を利かせて三指を的側にひっかくように働かせることが大切です。そうすれば離れた後に今使っていなかった屈筋で弓を素早く保持することが可能になります。
 A・・・先ず手の内を整える段階から、弓に三指を深く当てずに側木に爪を縦に揃えて当て、この段階から少し『引っかく』ようにしていくことです。(三指の基関節をできるだけ伸ばすようにする。)
 大三以後この力をますます強くしていくのです。外竹との間に隙間が出来ますから手は開かなくても弓返りはします。
 B・・・この訓練はゴム弓などでも出来ます。私は、よく道に落ちている運送トラックなどの黒いゴムを拾ってきて自作しています。弓幹に似た木片に穴を開けて端を二つ折りにして通せば一応完成です。木片に回転を与えるようにゴムを巻いて引けばよいのです。ゴムの長さで強さ加減は自由になりますね。これで『引っかく』訓練をします。コンパクトに作れば弓を持たなくてもどこでも指伸筋を鍛えることが出来るでしょう。
 
 下肢の伸筋については、胴造りで足の拇指球に重心をかけた姿勢でひかがみ=膝の裏側を張った姿勢を造れば脚の前面にある伸筋が働き正しい三重十文字が構成されます。
 
 以上、長くなりました。・・では、では。

5:高一さん
DoCoMo/2.0 SH06A3(c500;TB;W24H14)
ありがとうございます。

とても詳しく教えてくださって、わかりやすいです。
やはり訓練あるのみですね。

また疑問が出てきたときはよろしくお願いいたします。

本当にありがとうございました。


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