皆様に考えて頂きたい事 (投稿20件)[1〜20]


1:鋳櫓さん
弓道を趣味としている皆様にとって馴染みの深い「矢羽根」。○○の羽根はいつか手に入れたいと思っている弓引きの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

こういった矢羽根(鳥類)、ご存知かと思いますが世界的にはワシントン条約(CITES)・国内ではRDB、種の保存法で取引が保護されています。

具体的には熊鷹、大鷲、尾白鷲、犬鷲、など高価な矢に使われているのが対象です。ただ「条約・法律施工前の流通在庫」なら法には違反していないはずです。(線引きがむずかしいですが)

今回スレッドを立てさせていただいたのは、世界中の保護団体等がこの矢羽根が使われている現状を見たらどう動くか?というのを考えて頂きたいのです。
捕鯨が問題になっていますが、もし羽根が問題になった際は弓道連盟含め皆さまはどう対処するべきなのでしょうか?
海外講習会などが開かれる際、税関で羽根が問題になるとも聞いております。と、言うことはやはり目を瞑るわけにはいかないと思うのです。

また、これらの羽根は今は流通していないそうですが本当にそうなのでしょうか?価格が高いのは法令違反を犯している対価なのではとも思います。

そこの辺りも含め議論していただきたいと思います。

*私自身、羽根に魅せられてかなり数を揃えましたが最近は「もってていいのかな。」と後ろめたいのが本音です。

2:紫弓さん
ついにこの話題となりましたか。ちょっと羅列してみます。

・繁殖数に比例しない値段・流通量の羽も存在する。(これが意味する事は結構重要だと思います。)
・海外が輸出は可能でも、国内の輸入が制限される場面。
・弓具店と羽商においての問題。
・弓具店の入手経路が狭まった場面がある。(この経路では2つ入手方法があり、しばらくは静かにして欲しいとの事)
こんなことを私は思い浮かべます。

>>価格が高いのは仕方ないのでしょうか
 土地柄に比例しない値段で販売する所があるかも知れませんが、それは商売として考えたら問題はないとは思います。ただ、原価に対しての問題は、技術料の投資として考えています。

>>法令違反を犯している対価
 私はその考えとは違い、羽の保管料として考えています。羽は経年劣化するので自分が揃える事により、揃え直し保管する手間に関しての値段と考えています。

>>捕鯨・ワシントン条約・RDB、種の保存法
 善意だというのは分かりますが、「かも知れない」の一言で経済活動が起こりうる品物だと考えています。

>>羽根が問題になった際
 公に使いにくくなる事は避けたいです。なので伝統文化・工芸等を前面に出す事になるのではないでしょうか。
 個人的には羽の種類を増やしたり、三鳥合せや継ぎ羽で作るのも手だと思います。それをやった上での安定供給というならば、全体価格が上がっても良いのではと思います。

 私は、既に価値を持ってしまった羽だからこそ使える内に買います。そういう意味では無理強いはしませんので後悔は余りありません。長文失礼しました。

3:四角錘さん
ちょっと長くなりますが....

>具体的には熊鷹、大鷲、尾白鷲、犬鷲、など高価な矢に使われているのが対象です。ただ「条約・法律施工前の流通在庫」なら法には違反していないはずです。(線引きがむずかしいですが)

まず、ワシントン条約には附属書1〜3があるのをご存知でしょうか?
イヌワシは、附属書2類に分類されており、それによると、
・附属書2には、必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、その種の存続を脅かすような利用を制限するために掲げられる。そのため附属書IIに掲げられた種の商取引の際には、輸出国の輸出許可書(その取引が種の存続を脅かすものではなく、また、その個体が適法に捕獲されたものであることを認めるもの)が必要となる。(Wikipediaより引用)
とあります。

実際、北海道の寺内弓具店は、モンゴル国の許可書を得て、正式なルートでイヌワシの羽根を輸入しています。
モンゴルの鷹匠が飼っている鷲から、羽根をもらうと聞きました。
というわけで、「鷲はすべてワシントン条約で輸入禁止」という認識は間違いですよ。

ちなみに、オジロワシは附属書1類なので、学術目的以外の輸出入は禁止となってます。
オオワシは、附属書から見つけることができませんでした。(最新版ではイヌワシも発見出来ず。理由は不明です。)
詳しくは、下記URL先で最新の附属書を読むことができるので、ご確認ください。
http://www.trafficj.org/citesdb/index.htm

>価格が高いのは法令違反を犯している対価なのではとも思います。
私は、単純に需要曲線と供給曲線の交点が異動しただけだと思います。
弓道人口の増減は不明としても、激減はしていないはず。
それに対して、ワシントン条約や種の保護法など、各種規制強化により供給は減っているはずです。
よって、売り手有利の状況となり、羽根の値段は天井知らずになっているのでは?

密猟のリスクを犯して市場に流通させたとしても、もともと流通量が少ない業界に、突然モノが流れるわけですから、逆に目立つと思いますが....
本当に密猟している人が居るとしたら、個人売買してるでしょうね。

で、個人的には、
昨今流行の遺伝子組み換えを応用して、ターキーに「鷲羽根を生やす」ってのはいかがでしょうか?
できるかどうかわかりませんが、やってみる価値はあるんじゃないかなぁと思ったりします。

4:四角錘さん
>私は、単純に需要曲線と供給曲線の交点が異動しただけだと思います。

異動→移動

ですね。記入ミス失礼致しました。

5:元学生さん
価格が高いのはそれをほしいと思う人が支払いに見合う金額できまります。弓道をしない人から見れば、ただの羽根で骨董品と同じで価値を見出す人にとっては安いですし、そうでないひとにとっては高いです。

スレッドとしては、保護団体がどう動いて、それに対してどう対処すべきかという趣旨だと思います。

まずは、弓道をしている以上、羽根に価値を見出しており、弓道が発展してきた経緯からすれば、伝統文化としての存在は主張すべきでしょう。一方で、商業化による大量消費、ひいては絶滅につながればそれは、自ら伝統を断ち切ってしまうことになりますから、競技の場からは、猛禽類の羽根の流通は次第に減少し(または、意図的に減少させる?)養鳥とでもいいましょうか、人口繁殖可能な鳥の羽に取って代わっていくのでしょうね。

注意しなければならないのは、保護団体=正義とあがめるのではなく、西洋的価値感では、自己主張できなければ自らの存在を否定することと同じになります。弓道に価値を見出さない保護団体からすれば、生活に必要のない弓道そのものの存在を否定するでしょう。それを受け入れますか?きっと賛否両論でしょう。他の生物を殺してまで趣味の競技を続けるか究極の選択です。

なお、海外に目をむければ鯨で出てきた反論として、英国では、伝統的競技として狐狩りがあります。文字通り、狐を狩ることのみを競技としているそうです。(間違っていたらすみません。)彼らからすると、狐狩りは伝統に基づく競技で、狐の命より大切だそうです。

ここからは、精神論になってしまいますが人間は他の生物の犠牲の上に生きております。それをどこまで最小限度にするか、人間らしく生きていく中で弓道や狐狩りなどそれそのものは生きていくに必要ないものでも、文化的な活動として今の社会に存在しております。それらを考えて行くと弓道の先人があるんだ用に仏門に至るのでしょうね。

6:元学生さん
誤字が多くすみません。
>人口繁殖 → 人工繁殖
>先人があるんだ用に → 先人が歩んだように

7:鋳櫓さん
>紫弓さん
確かに公に使えなくなるのは避けたいですね。そうなると持っているだけの観賞用の道具となってしまいますので。

>四角錘さん
>まず、ワシントン条約には附属書1〜3があるのをご存知でしょうか?
はい、承知しております。
それを知っての輸入、法の穴を潜ってとは思いませんか?いくら正規ルートとは言え商売のために輸入しているわけですから。
また、
>「鷲はすべてワシントン条約で輸入禁止」
とは私は書いておりません。

羽根はお金になります。そのことを知ってか某大型弓具店が某国に出向き羽根のルートを模索しているとも聞きます。これって公になったらどうなるでしょうか。

>元学生さん
>人間は他の生物の犠牲の上に生きております。
そうですね。ただ犠牲が多すぎると生態バランスが崩れ自分たちにしっぺ返しが来るのでしょうね。

8:四角錘さん
ん〜

ワシントン条約で保護されている取引は、種の存在を脅かす方法での入手を禁止していますから、少なくとも、ワシントン条約に則った取引をしていると言うことは、羽根を取得した鳥は生きている状態(換羽など)ということが、輸出国によって証明されてるはずです。


ただ、海外の環境圧力団体に目を付けられたら厄介ですよね。鯨の場合と違い、条約保護の下で輸入されていれば、命は奪っていないはずですが。

たとえば、
・ネイティブアメリカンの白頭鷲羽根入手特権(伝統文化保護のため)のように、伝統文化であることを積極的に国外にアピール。
・猛禽類保護のため、弓道連盟として行動を起こす。(保護基金設立とか、保護林を買い付けるとか。猛禽類が激減している理由の一つには、人間による開発が挙げられますから。)
・代替品の模索、研究。

というようなことを始める必要があるのかも知れませんね。

9:鋳櫓さん
>四角錘さん
そのモンゴルのって換羽期のものが入ってきているのでしょうか?

このレスの少なさ(特定の方のみ参加)を見ると「自分はいいや」「ほかに任せよう」とか思っている方が多いんですかね。

10:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
>このレスの少なさ(特定の方のみ参加)を見ると「自分はいいや」「ほかに任せよう」とか思っている方が多いんですかね。
現実問題として、公に流通しているものを購入所持することに現時点で問題は無いのではないでしょうか。
(価格に関しては、現行の価格に対価的な価値を見出して、購入される方がいらっしゃることでの経済原理ではないでしょうか。)


鯨にしても、店頭で販売しているものを食することに関して、現時点では違法ではないはずです。

児童ポルノのように、所持することまで規制する法律が出来た時点での問題では・・・。

以上、消極的な意見と受け止められるかもしれませんがね。

(法云々よりも、個人の意識レベルの問題と仰られるであろうことも好く解ります。
でも其れならば、弓連が先ず取り上げて、一つの指針を示すべき問題でないかと思います。
現時点では、まだ矢羽根は禽の羽根に限られているはずですし・・・。←記憶違いでしたらお許し下さい。)

11:四角錘さん
>そのモンゴルのって換羽期のものが入ってきているのでしょうか?
そのように伺っています。
モンゴルの鷹匠が、調教・飼育する過程において抜け落ちた羽根を輸入していると。

抜け落ちた羽根と、殺して抜いた羽根の強度に付いて、過去に話題に上ったことがあるかと思いますが、もはや贅沢言ってられない状況かと。
(道具の管理や、射技の上手下手で、ずいぶん道具の寿命も長短しますし、換羽かどうかは、寿命を左右する要素の一つでしかない、と私は考えます。)


>このレスの少なさ(特定の方のみ参加)を見ると「自分はいいや」「ほかに任せよう」とか思っている方が多いんですかね。
たとえば、このスレの趣旨からはちょっと外れるかもしれませんが、こういう方法もあります。
知床100平方メートル運動の森・トラスト
http://www.town.shari.hokkaido.jp/100m2/
(私も、小口ですが参加しています。)

この活動で、オオワシやオジロワシの生息数が少しでも増えれば、絶滅の危機が回避できれば...と思っています。

12:りょうさん
>このレスの少なさ(特定の方のみ参加)を見ると「自分はいいや」「ほかに任せよう」とか思っている方が多いんですかね。

推測や思いこみで議論を進めても、発散するだけだと思いますが。。。
まずは、「はず」とか「思う」とか曖昧な言葉で語尾を濁さずに、具体的な事実やデータに基づいた意見を出されてはいかがでしょうか?

>目を瞑るわけにはいかないと思う
のなら、ご自身ができることから始められては?
例えば、「矢羽根とワシントン条約の関係」を解説するサイトでも作っていただけたら、「自分はいいや」とか「ほかに任せよう」と思っている人にも、少しは問題意識を抱かせることもできると思いますが。
(このサイトの弓道の危険防止がとても良いお手本。)

以上、脊髄反射レス。

13:武奘さん
法的な事実関係に明るくない為、個人的な考えを。
此の議論では主役を「鳥」にするか「矢羽」にするかで論議が変わるのでは。
動物保護の極論で言うと、人間の文化の為に犠牲になる動物は明らかにエコシステムから逸脱していると言えます。人が人間で在るのが悪と言えるのかも知れません。
弓道をメインに考えると、矢羽根はなくてはならない物ですから、鳥から羽を採ると云う事は生物の体の一部を採る故必要悪であると言えるでしょう。
弓道でエコシステムに干渉する事を避けパッシブにし、矢羽の真価を知り大切にする。皆で弓道を楽しみましょう。

14:デビ ◆5h7.ceJYさん
最近は、印刷技術が進んでいるので別に入手しやすい羽根でもプラスチックでもそれっぽく染めとけばよいんじゃないかな?と、本気で思う。(まぁ、鶴柄とか真赤とかは自然界にいくらなんでも存在しないので行き過ぎだとは思うけど)

禁止されて希少になった鳥の羽根をありがたがって高い金を出すユーザも、利益のために危険なルートを通ってでも入手しようとする販売側も想像するだけでもいやらしい。

なんと言っても自分はそこまで金を出すほど裕福でもない(ここ本音)。

だから「世界中の保護団体等がこの矢羽根が使われている現状を見たらどう動くか?」と問われても、「大いに非難してくれ」と。それで、健全に入手しやすい羽根だけが生き残るのなら、それはそれで良いと思う。

経済的余裕のない人の「ひがみ」も十二分に含まれているので話半分に聞いてもらった方が良いでしょう。でも学生さんなんて賛同者が多いと思う、だからあまり興味もなく投稿も少ないのだと。(将来自分が矢羽にうん十万でも何でも使える立場になったら、悲しいかな考えは若干変わりそうだけどね)

15:ぬふぬふさん
各地域のルールと暗黙の了解を守っていれば規制されることは殆ど無いと思います。 一人でも自分の利益のために密輸し、騒ぎになったら一発で規制がかかるでしょうね。 実際日本国内で自給できていた羽が取れなくなったのは?と考えると弓道家の一部絡んでいるのは間違いないです。
でも羽は自然と抜けるもの、抜けても生えてくるんです。  自然に抜けた羽を使うには問題は無いと私は思います。 
これからも矢は大事に使っていきたいと思います。

16:てるてる坊主さん
>>羽は自然と抜けるもの、抜けても生えてくるんです。  自然に抜けた羽を使うには問題は無いと私は思います。 

この意見には解らなくはないですが、物理的に少し疑問があります。抜けた羽根を矢羽根にするくらい集めるのには、不可能では。

猛禽類を数多く飼育していたら出来るかも知れませんが、自然界に生息する鷲鷹類から抜けた羽根だけをを集めることは、鷲鷹を見つけるよりも数段難しいことではないでしょうか?

17:ぬふぬふさん
>>てるてる坊主さん
現状では難しいでしょう。近所にカラスが10羽ほど生息していますが羽を見るのは年に2〜3回程度。 でもゼロでは無いです。だから希少な羽は高価になるんでしょうね。 昔はどんだけ鷹や鷲がいたかわかりませんが今よりは集めやすかったのではと思います。 実際羽がどの程度で生え変わるかがわかりませんが飼われている鳥なら結構集まりそうです。

18:てるてる坊主さん
この問題で考えさせられるのは、鷲、鷹類の猛禽類が少なくなったのは、弓道の矢羽根に使用するための、狩猟や密猟が起こったためだけでしょうか?

もちろん少しばかりの原因があるかもしてませんが、大きな要因は、人間の無秩序な開発や農薬が大きな要素と考えてます。
鷲鷹類の猛禽類がが少なくなったのは、弓道家が好んで使用するからと、弓道家だけの責任と考えているような人が居れば、像のしっぽだけを見て全体を見ていないような気がします。

大正、昭和初期まではトキの羽根を鷲鷹類よりも普通に矢羽根に使っていたと聞きます。しかしこの日本から野生のトキが居なくなったのは、弓道家の責任と誰も思って無いと思います。

鷲鷹類の羽根をひとつの命とし大切にし上手に大事に使った上げるのも、ひとつの環境保護につながると思います。

19:元学生さん
最近の猛禽類が減った原因に、狩猟で使われる鉛弾によって、鉛中毒で死亡する事例があり、北海道では大きな問題になっています。

猛禽類そのものを狩るのは、弓道の羽根だけでなく、剥製の需要もあります。弓道だけが使用を禁止しても猛禽類が全て守られるわけでなく、絶滅の一因を担っているに過ぎません。
多くの要因が複雑に絡まって現在の価格高騰に至っている点では、弓道だけがしっぺ返しを受けているのかもしれません。人間が活動する以上、少なくとも猛禽類に関してはバランスが崩れ激減しているのですから、保護団体がどうこういう以前に絶滅する方が早いと感じるのは私だけでしょうか。弓道によって欧米の猛禽類が激減していれば、保護団体も厳しく活動しているかもしれません。

他のスレッドで「綺麗な道具はかっこいい」とありましたが、このあたりの美的感覚がある限り、猛禽類の羽根は欲しいと思うのが普通でないでしょうか。

規定で道具の使用に竹弓、竹矢に加えたとえば、ターキーの羽根が義務付けたらみんな公平になるんですけどね。
やっぱり射品、射格の一部に道具が入っている限り高価な羽根を手に入れないとだめだという価値感があるんでしょうね。

鋳櫓さんはどう思いますか?

20:gabslayさん
鷲や鷹が減少した主な原因は、人によって生息域の森が開発されたためだと考えるのが妥当でしょう。
それでも、やはり農薬が原因だと思うなんて人もいるわけです。建設業者によってスケープゴートに仕立てられているとしか思えませんけど。
世の中理不尽なことってありますから、例え法律的に問題がなくても、保護団体によってシンボル的に弓道の矢羽根が取り上げられることがありえるかもしれませんね。
使用を止めさせれば、それはそれで意味がなくても宣伝的成果になるでしょうから。


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