カーボン矢のノバリについて (投稿9件)[1〜9]


1:弓旅人さん
カーボン矢の購入を考えていて、カーボン矢の、ノバリについて調べています。山武弓具店のHPには、イーストンのウッドカーボンのノバリについて、「2014・2015と同じくらいのノバリで、現在2014・2015を、使用している方なら、違和感なく使用できます。」といった解説がありました。ですが、ミズノのカーボン矢については、取り扱ってないようで、ラインナップされていませんでした。他の弓具店のHPをみても、ノバリについてはそこまで、説明されていませんでした。過去ログを見てみましたが、ノバリについて、シャフトの中心に重りを乗せた、たわみの量で説明されていましたが、いまいちよくわかりません。山武弓具店のように、2014と比べて堅いとか、柔らかいと説明されていれば、わかりやすいのですが…そこで、みなさんにお聞きしたいのですが、ミズノのカーボン矢のSST−80−20と、SST−80−24のノバリについて、ジュラ矢の1913・2014・2015と比較した感想を、お聞かせ下さい。購入の参考にしたいので、よろしくお願いします。また、長文になってしまい申し訳ありませんでした。

2:たぶんおやじさん
普段、8026を使っています。
ミズノシャフトの見本を触った感想ですが柔らかいですね
矢尺で変わりますが、15・6KGの弓までではないかと思いました。
ゴルフクラブのシャフトをこっちに持ってきたのね。弓具店主と話してました。
参考になるのかな。

3:たぶんおやじさん
私が触ったのはSST−80−20て奴ですね

4:弓旅人さん
たぶんおやじさん。アドバイスありがとうございます。参考になります。自分がメインに使用している弓は、15キロなので、お話から推測しますと、SST−80−20でも対応できそうですね。今日、猪飼弓具店のHPを見ました。(せっかくアドバイスをしていただいた、たぶんおやじさん、申し訳ありません。自分でも情報を集めていたので…)そのHPだと95センチで約23gと弓力に比べて、軽すぎる気がします。SST−80−24は、95センチで約27gとちょうどいい感じなのですが、SST−80−20よりノバリが固くなると想像できるので、ノバリが気になってしまいますが、15キロ以上の近的矢に最適と載っていましたので、SST−80−24の線で検討したいと思います。ウッドカーボンの、詳しい重量がわかれば、ウッドカーボンでも検討したいのですが…もしよろしければ、引き続きみなさん、ご協力よろしくお願いします。

5:光点師さん
米国では、ASTM(米国材料試験協会)という公的機関の規格で、ノバリの測定方法が規定されています(ASTM規定番号:F2031-05)。
シャフトを711.2mm(28インチ)離れた2点で水平に支え、その中央に880gの錘を吊り下げた時、シャフトがどれぐらい下にたわむか?という方法です。実際の規格では測定室の温度等についても厳密に規定されてます。数字はインチ(1インチ=25.4mm)で表記され、当然、数字が大きいほどたわみ量が大きい、すなわち「ノバリが弱い」ということになります。上のF2031の後の05という数字は、最新版は2005年版ということを意味します。2005年に、たわみ量の測定に、それまでの機械式のダイヤルゲージではなく、より高精度でかつ、シャフトに非接触で測定出来る、レーザー光変位計を使用するように規定が改訂されました。

日本弓で使用される代表的なシャフトのノバリの、筆者による実測値を、以下に掲げておきます。「感覚」ではなく「定量的な数値」が知りたい方、参考になさって下さい。
なお2014につきましては、Easton社のカタログ公称値は0.579ですが、筆者の複数のシャフトの実測値は下になります。またミズノのカタログ公称値も筆者の実測値とは異なります。しかしこれは「実測値」であり、筆者としてはそれなりの「裏付け」と「自信」を持って発表するものです。多くの弓道愛好家の参考になれば幸いです。

1913 : 0.73, 2014 : 0.60, 2015 : 0.55
2114 : 0.51
MIZUNO SST 75-18 : 0.76
MIZUNO SST 80-20 : 0.64
MIZUNO SST 80-24 : 0.52
Easton KYUDOカーボン 73-13 : 0.47

>>弓旅人様
筆者の経験では、弓力が15kgの場合、矢重25.0g-25.5g、重心は中心より3.0〜3.5cm前。
ノバリは、実際の引き尺(矢の長さではない)が80cmの射手は0.68、85cmの射手は0.64、90cmの射手は0.61程度のシャフトが「マッチングバランスの上では最良の選択」になると思います。
ただ日本弓では、射手の技術の占める割合も大きく、弓具への依存度が高い洋弓のように、このマッチングをそれほどシビアに考える必要はないと考えます。

6:弓旅人さん
光点師さん。ノバリの詳しい測定方法から、各シャフトの実測地、そして、中心から重心のずれ(中ずれの事ですね)まで、丁寧に教えていただいて、ありがとうございます。この情報は私だけでなく、多くの方にとって参考になる情報だと思います。このスレッドの情報を元に購入を検討したいと思います。ありがとうございました。

7:光点師さん
>中心から重心のずれ(中ずれの事ですね)

正しい弓道用語では「中ずれ」とはいいません。〔矢の〕「釣合い(つりあい)」といいます。

それから、ついでにもう一つ覚えておきましょう。
矢の長さの中心より矢尻側に重心がある釣合いを「元釣合い(もとづりあい)」、中心と重心が一致する釣合いを「中釣合い(なかづりあい)、反対に筈側にある釣合いを「末釣合い(うらづりあい)」といいます。

重心を筈側に寄せると、的中の上では不利になりますが、矢飛びが直線的になり、落ちにくくなります。実際「飛距離」を競った競技「射流し(いながし)」では、極端な末釣合いの矢が使われ、上手な射手の射では、最後、矢は矢尻側からは落ちず、徐々に減速していって空中に停止し、戻るようにひらひらと筈側から落ちたといいます。

矢を注文するとき、「釣合いは1寸1分(3.3cm)の元釣合いでお願いします」なーんて言うと、矢師さんも「おぬし出来るな」って思うことでしょう。

8:弓旅人さん
光点師さん。またも、詳しい説明ありがとうございます。「弓執る心」で中ずれと説明されていたので、そう覚えていました。(弓執る心を読んで、はじめて中ずれの事を知ったのですが…)色々と勉強になりました。ありがとうございます。

9:弓旅人さん
この度は、カーボン矢の購入に関して、アドバイスを頂いた、たぶんおやじさん。光点師さん。ありがとうございました。ミズノSST−80−24のカーボン矢を購入しました。的前で使用した感想ですが、しっかりと安定した矢飛びをしてくれます。弓との相性はとてもよいようです。あとは、私の腕しだいですね(笑)ご協力ありがとうございました。


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