自分に合った弓力 (投稿6件)[1〜6]


1:鹿さん
最近本当にお世話になります。
自分に合った弓力はどのようにして調べればよいでしょうか?
弓二本を重ねて引ける強さと聞いたことがありますが、他の方法はないですか?
高校時代は13、現在大学で17です。

2:でんきちさん
拝啓、鹿様。

弓の銘や弓自身の形状・グラス・カーボンなどによって、体感荷重は変わります。
急に弓力:+3〜+4kgUPも、弓の業物の造りによっては、体感荷重は相当量変わるとも考えられます。

ですが、小生、心身症・痙攣・後遺症で、体の左半身の自由を奪われ、リハビリの為にと、
高校時代の「直心Uグラス」14kgから、
リハビリ用にと「翔」16kgと「肥後蘇山グラス」18kgに堅帽子で挑みました。
確かにキツイです。

しかも和帽子しか知らない若造のヒヨッコが、自分の体をリハビリと名打って、いじめている訳ですから・・・。
しかし、3ヶ月もすると、社宅の片隅で「翔」16kgと「肥後蘇山グラス」18kgを巻藁打ちまで出来るようになりました。後遺症も治まりました。

鹿様の現在の弓の銘は存じませんが、+4kgUP、挑戦してみる価値はあります。
そして、イキナリ弓力を上げると己の筋力不足や射の癖も見えるという事もあります。

弓力UPはキツイ事ばかりではありません。強い弓力の弓が己の射癖の先生にもなってくれるのです。
そして、今の己に何が足りないから上手く行かないかも弓が教えてくれます。
筋力なのか?射法八節のどこかに問題があれば、それ以上弓が引けず、止まってしまう事さえあります。

どうか諦めること無く修練し、弓と対話し同調してください。きっと、原因が筋力にあったか?射癖にあったか?究明できれば、+4kgUPも乗り越えられます。今、半病人の小生でも出来たんですから、鹿様にも可能なはずです。
鹿様にも、きっと弓が協力してくれる事でしょう。辛いかも知れませんが、陰ながら御健闘を御祈り申し上げます。

敬具。

3:鹿さん
でんきちさん>毎度ありがとうございます。
確かに、自分にとって強い弓を引くことで、射癖がみつかりました。
肩線を開けずに、縮まるため、会で苦しく、頬付けが甘くなる。
また、離れへ移行する際に、弓手がぶれてしまう。
等です。
肥後蘇山を引いていて、高校時代はカーボン13キロ、現在はハイカーボン17キロです。
決して、きついわけではないのですが、思ったように引けません。
弓力は問題ないでしょうか?

4:でんきちさん
拝啓、鹿様。
残念ながら、小生、カーボン弓の経験、友人から少々、拝借した程度なので、なんとも言えません。
しかも、販売元のタカハシ弓具さんでは無いので仕組みや、メカニズムの違いはよく存じません。が、

肥後蘇山シリーズは、
グラス<カーボン<ハイカーボンになるにつれ、炭素シートの繊維量・密度・繊維の通る方向が増す為、弓を大三で角見で押し開く際、炭素シートが弓の曲げ剛性(曲げにくさ)を高め、鹿様は現在、苦戦を強いられているかも知れません。

恐らく、大三で肩が押し負けているので、十分に胸もはれず、肩甲骨も背中側へ突出し、弓に体が入らないと考えられます。下手をすると、肝心要な肩の三重十文字のラインを大三で奪われますし、肩甲骨の抜けも懸念されます。
万が一、筋力UP・筋トレをされても解消されないとすれば、
打起しの角度をいつもより、もう少し上げ、体により近い所で、大三〜引分けに移行する事を試してみてはどうでしょう。

体からより離れた位置で弓を押し開くと、より、肩への曲げモーメントが掛かり、肩の三角筋等を痛める可能性があります。
打起し45度にこだわらず、50度、55度、60度辺りまで、打起し角度を変えて試す必要があるかもしれません。
ただし、あまり体に近づけ過ぎると、大三〜「引分け」でなく、大三〜「引落とし」になってしまうので、徐々に打起し角度の検証をしてみてはどうでしょう?
若干、楽に引ける様になると思うのですが・・・。

敬具。

5:でんきちさん
拝啓、鹿様。
大変失礼しました。カーボン、ハイカーボンが気になって御質問から脱線しておりました。

>弓力は問題ないでしょうか?

弓力:+3〜+4kgUPの数値のみで言えば、体が、高校生より定まってきた大学生なら、少々筋力を補ったりでカバーできる範疇だと思うのですが。ハイカーボンの与える影響が大きいのでしょうか?

只、竹弓の思想構造を受けて作られている肥後蘇山を使いこなせる手の内をお持ちですので、打起し・大三でうまく楽に引分ける角度・入り方を試行錯誤しながら試して、見つかれば、あとは体の筋力がUPすると更に楽に行けると思います。

文章に御座いました、

>頬付けが甘くなる

も気になります。会における体と弓・矢の密着状態に隙間が出来ていると懸念されますから、体が会で弓の反力で負け気味になり、しっくり付けたい頬付けが決まらないと思われます。

>弓手がぶれてしまう

これは、肩甲骨・腕の位置の延長上の不一致によってブレるか?上記の頬付けのスキと同じくあと少しのところで体が弓から外れ気味になるかと・・・。

※余談ですが、「長谷川弓具」さんに沢山「肥後蘇山」が御座いましたので、女将様か、旦那様に取扱いや今のkg数のUPに付いて詳しくお聴きしても参考になると思います。

長くなりましたが、現在考えられる点は、小生からは以上です。

敬具。

6:でんきちさん
拝啓、鹿様。

本当に恐れ多くも、小生の様なカッコ悪い生き様しか出来ていない者が、連続書きこみしているのが、大変失礼で、小生も何と御詫びしようか?といつも考えております。

以前、別スレにて、鹿様が「みんなの弓道」を既に目を通されている様ですので言わずもがな、ですが、あの本にても、

■強い弓に取り組むほど、鍛えるべき所を鍛えないと筋肉を付けても弓力UPは難儀する事。背中の筋肉においては特に。
■骨で引く事;恐らくは正しい位置に骨=芯が無いと、どんな弓でも苦労する事。
■筆者が、肩甲骨と腕の骨の位置関係を特にこだわっていた事。

小生も、グラス弓とはいえ+4kgUPで素引き・巻き藁まで至ったのは、上記の条件がいつの間にか揃ったのか?とふと思うのです。
(小生、立ち読みばかりで、つい最近「みんなの弓道」購入しました。一読はしました。)

>打起しの角度をいつもより、もう少し上げ・・・

と以前、小生書きましたが、是も単に楽になるから・・・、だけでなく打起しの角度の変更で肩甲骨の位置・体への入り具合や、その他の骨の位置が変わり、筋肉も連動し、
引分けに入り込む角度も変わって、骨が納まるか?と考え、御書き致しました。
骨が弓力の強さによって、弓力を受ける芯を「打起しの角度の変更」した事で捕らえれば、あとは繰り返し練習する事で、引くのに必要な筋肉も骨のおかげで付いてくるだろうと思ったのです。骨が動けば、筋肉もソレに連動することで・・・。

以前の記入の補足、鹿様が「みんなの弓道」を目を通されていたので追記してしまいましたが、
きっと、ほんの少しの変化で今のハイカーボン殿も、鹿様の言う事を聞いてくれると思うのです。
少しの骨の移動した事で、肩・胸・背中が各々動き、胸も肩も大三で弓力を捕らえてくれると小生、願っております。
なんとか、今の停滞なのか?モラトリアムなのか?先に進めるのか?という貴方の不安が骨の位置・動きで、先への道が拓かれる事を小生、御祈り申し上げます。
(※誠にいつも、長文に成ってしまい小生、恐縮の極みです。)

敬具。


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