弦音の発生メカニズムとは? (投稿10件)[1〜10]


1:辛口さん
最近ある教本で、角見がきかない射では弦が関板を打って甲高い音が出、それを弦音と誤解している者が多いとあり、これって自分の事?と思わされました。私の場合、まさしくカキーンという甲高い音が出て、なかなか冴えた弦音じゃないの、と思っていたのです(恥)。
 そこで弦音の発生メカニズムを教えて頂きたいのです。弦が関板を打つ音ではないとすると、あとは弦自体の振動が考えられますが、それだけで冴えた弦音が生じるものでしょうか。
 この件については以前に懇切な解説があった記憶があり、検索したのですがたどりつけませんでしたので、質問させていただきました。

2:たぶんおやじさん
姫反りに弦が当たって弦音を出します。
しかし、肉眼で見えるわけじゃ無し・・・
以前,志々目範士の高速度撮影の写真は見たことあるのですがねえ。手元に無いし・・・

3:翔さん
弦音って姫反りにあたった音だったんですか!?
じつは僕の弓、姫反りのあたりが擦れてて、関板が低いせいかな?とくらいにしか思ってなかったんですが・・・。あながち自分の射も捨てたものではなかったようですね・・・。

過去ログに確かコレと似たようなのがあったと思うんですけど勘違いかもしれません。

お役に立てずに申し訳ないです。

4:spaっ子さん
 以前柴田勘十郎氏が私の母校に来て、講演された様子を撮影したビデオの中で、姫反りあたりにあたって出る音が弦音だというのは間違いだとおっしゃってました。私はそうだと思っていたので、びっくりしました。
 でも尾張の弓だかは丁度弦が関板に当たる部分に音金を入れて弦音を出すと聞いたことがあります。ってことはやはり関板に弦が当たった時の音と離れの時にカケの弦溝による引っ掻き時に弦に震動が与えられて、その複合で出るのかな?とか思っています。

5:紫弓さん
私の大好きな弦音の話題ですね。
弦音の音程の高低はどのように決まるかを考えて、そこから音色を考察する必要があるでしょう。 

 音程の高低に対しては弓の強さと弦の長さと密度によって基本の音が決まります。これは基本の音で、弦の伸張が最大になった時に鳴ることになります。
  ここからが問題です。
 弦音の発生に対しては相打ちに当たるときに決まると言うのは一般的な答えとしては正しいでしょう。前述の通り、弦の伸張に大して考えれば答えが変わります。
 ただ、打音として考えた場合にあたる場所によって音程が違うのではないう点が疑問です。いうなればハープと大正琴の違いです。固定か半固定を明確化しないまま起こる言葉上の大問題かもしれません。


 更に音色については、弓成りと捩れ具合によって決まってきます。
 良い弦音は、キャン(複音)かカン(単音)のどちらかがいいと言われますが、これは弓の特性と射手の特性になります。なので、どのような冴えた弦音を求められるかで答えも変わってくるでしょう。
 ここら辺が分かるとどのような道具や引き方をしているかがわかって、楽しい見方が出来ます。
  
 一応メカニズムについてですが、高校物理ぐらいで望むならば物理の教科書に載っている、気柱とクントの実験で音の高低については分かるはずです。(ただし、固定端ですが、、、、。) 鳴金(≒音金?)も同様の考え方が出来るかもしれません。
 専門的には音響学や柱の座屈・捩り応力・有限要素解析法と、どんどん深みにはまっていけるように思います。(こうなると一個体の特性の理解になるので実利的でない、、、。)
 

 こうしたらこんな音が鳴るのでは?等順序だてて考えると積み重ねで理解できると思います。とりあえずヒントになれば幸いです。
長文失礼しました。

6:あみんちゅさん [url]
ギターの原理と同じですよ。
ギターは弦をはじいて音を出します。どこにも当たってないけど音が出るじゃないですか?
あれと同じように、弦音も発生します。
大きく引ければ振幅の幅も大きくなって、大きくて高い音が出るのです。

7:元 ◆ntlC4wAIさん
ギターの原理ともまた違う気がします。ギターと同じであればサスティンがかかりもっとドロ〜ンとした低くてニブい音程になるはず。
思うに、撓った弓が元に戻る時、その運動が弦によって急激に止められることによって弓そのものが振動してあのカン!とした音が出るのではないでしょうか。これならば竹弓の方が弦音が良いというのも頷けます。また丈夫過ぎる弦では弓が壊れる、というのもしかり。
詰まる所打撃のない打楽器と言った所でしょうか?濁りのない離れや弦の材質、性質もこれなら影響しますね。

8:辛口さん
皆様いろいろとお教え頂き有難うございます。
弦音とは、弓本体の発する音、いや弦の振動音、いやいや弓と弦との打音、その場合も打点は関板か、あるいは姫反か。弓引きなら誰でも出している弦音、その発生原理は自明の理なのかと思っていましたが、これだけ多様な御説明があるとは、興味はつきませんね。

9:たぶんおやじさん
辛口さんなぜ色々な意見が出るのかお解かりでしょうか?

引いている道具の違いもあれば経験年数も違うし
知識も違います。

例えばカ−ボン弓と竹弓では弦の戻り方が違います。

引き方の影響が最も大きいです。

これから引いて行って上達していくと色々なことが判明していくと思いますよ。

10:辛口さん
たぶんおやじさま
貴重な御教示有難うございました。修練を重ねればいろいろと見えてくるとのお話、励みになります。

小生現在の理想の弦音は、濁り無く冴えわたり、軽味をおび、何よりも聴いてスカッとする弦音です。
かかえる問題は、軽味に欠けること、つまり射手のぎらぎらした気持ちが出たような過度に鋭い音がでる事でしょうか。
的中よりは弦音重視の射をしてきて感じるのはやはり弓により随分と弦音が変わること。日頃愛用の弓を変えますと格段に弦音の冴えが減じます。さらに影響あるのはやはり引き方、伸び合い離れで留まらず、残心に及んだときの音は違う、と悦に入っているときのかの教本の一節、はたして自分の出している音は弦音なのかと思わされたのでした。
皆様の御意見を伺いますと辛うじて弦音の可能性ありというところでしょうか。
理想の弦音を求めて精進致したく存じます。


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