カーボン弓の製法について (投稿11件)[1〜11]


1:元弓道部さん
すごく、くだらないこと聞いてもうしわけ無いのですが、カーボン弓やグラス弓の製作法も、竹弓と同じなのですか?竹弓とカーボン弓の違いは、素材だけの違いなのでしょうか?
どなたか、教えてください。

2:鳥打さん
聞いた話なので、定かではありませんが・・・
竹弓の場合、弓師さんが、外竹、側木、籤、内竹をニベなどの接着剤で一つにし、一張りずつ手作業で作ると思います。弓師さん達個人の企業秘密が多いので、詳しい事はわかりません。
カーボンやグラスの弓は、素材が人口樹脂ですから、人口樹脂の板を三枚用意し、接着剤を塗った後、大型プレス機で弓の形に整形し(おそらくカーボンはこの時に挟む)、弓の幅に合わせて短冊状に裁断、板裏ハズ、本ハズを削って細工し、上薬をかけ、籐や握りを巻いて完成。という工程と聞いたことがあります。関板はおそらく短冊した後に取り付け、削るのだと思っています。
一回の工程で、同じ弓が10〜20張り出来ると聞いています。
量産化が成功したからこそ、安い、精度の良い弓が提供され、私達も安心して弓道を楽しめるのでしょうね。

3:元弓道部さん
鳥打さん、ありがとうございます。
カーボン弓の材料は人工樹脂だったのですか。驚きました。てっきり、基本は木材かと・・・。


あと、もう一つお聞きしたいのですが、他のカーボン弓で、木を使用している物もあるようですが、これらの弓も型でプレスし作っているのでしょうか?

4:鳥打さん
申し訳ありません、はっきりとしたことは分かりません。
私が述べたのは、多く流通している、「直心」系統のものです。バージョンはTとUかと。
ここからは私の憶測なのですが、一様にプレスする場合、板は、一様で、均一なものでなければならないと思います。
「直心Vバンブー」は内部に竹の素材を使っているようですから、あらかじめ素材や籤を接着した板(縞模様の板)を作り、プレスし、寸法をしっかりとって裁断すれば、木や竹といった素材を使用することも出来るはずです。
一張り単位のプレス機があれば別ですが・・・
弓を切るか、末ハズ(先ほど漢字間違えました↑お見苦しい限りです)を良く見れば、内部の構造が少しだけ分かります。
「安い」という理由には、「竹弓ほどの手間を必要としない」と考えると、多く流通している弓(例外もあると思います)は、量産化が確立されていると思います。

5:たぶんおやじさん
鳥打さんの述べられてる事で大まかに合っています。補足になりますがグラス・カーボン弓でも芯がありますし側木もあります。素材も竹弓と差して変わりません。外竹と内竹がグラスファイバーシートやカーボンファイバーシートを挟んだグラスファイバーシートでになっています。
ただ、裏反りが要らないのでプレスで整形します。弓の芯は弓が捻られて復元し弓返りを発生させるために重要です。グラス弓やカーボン弓に高い安い在るのはその辺りの製法の加減です。
それと、竹弓とグラス弓は矢を飛ばす、と言う事においては同じですが、弓返りにおいて決定的に違います。竹弓は離れから弦が弓に復元されるよりも弓の捻りが復元されるほうが早く、グラスは弦がぐ弓に戻った後に弓返えりをするといわれています。経験上そうだと思いますし、高段者そういわれています。
ご参考にどうぞ

6:元弓道部さん
皆さん詳しい説明ありがとうございます。とても、参考になりました。

7:ぬふぬふさん
弓道具屋さんに、『合成弓ってどーやってとくるんですかねぇ〜』と聞いたところ「なんかスキーの射たと一緒らしいよ」と返事が返ってきました。 なんか納得してしまう一言でした(笑)

8:たぶんおやじさん
ぬふぬふさま本当ですよ。北海道の弓具製造しているところは、つぶれたスキー製作所の利用だそうです。合板にグラスシートの張り合わせですからね。

9:元弓道部さん
本当に皆さんありがとうございます。親切でわかりやすい説明でとても参考になってます。
・・・スキーと一緒ですかぁ。なんか、ハイテクな感じですね。弓道やっていたのに全然知らなかったです。

10:大落大好きさん
北海道の寺内弓具店の作っているカーボン弓「粋」は、札幌のスキー板工場で、東京の小山弓具店の「直心」は富山や新潟のスキー板工場で作っているらしいです。

ただ最近では「一萃」や「楠見玄峰」など心材を竹弓と同じく、竹ヒゴを火入れして作っている弓も増えてきているらしいです。

11:元弓道部さん
大落大好きさん。弓の製造工場まで、教えてくれてありがとうございます。
本当に皆さん丁寧に教えてくれてありがとうございます。


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