竹弓の各銘柄の特徴 (投稿4件)[1〜4]


1:弓太郎さん
初めて、竹弓の購入に踏み切ろうと考えています。
ただ、なにぶん高額なため、いろいろ勉強して購入しようと
考えています。
・・・で。初心者には、各銘柄の特徴が良くわかりません。
主観的な表現でかまいませんので、それぞれの銘柄の特徴を
教えていただけないでしょうか?

 知りたいのは、「弦音」、「張顔」、「引いた感じ」です。
(例)
 弦音・・・Aは、弦音の高い弓が多い。
 張顔・・・Bは、他の弓に比べ、胴が長い弓。
 引いた感じ・・・Cは、引き始めが強く感じる弓。

できれば、以下の弓の特徴が知りたいです。
「小倉紫峯」「横山黎明」「永野一萃」「肥後三朗」
「松永重宣」「一燈斎」「柴田勘十郎」

「紅葉重ね・離れの時期・弓具の見方と扱い方」を読むと
竹の産地や、産地別の張顔で特徴があると記載されていましたが、
実際に使用してみての違いなどわかる方おられたら、
教えていただきたいです。

よろしくお願いいたします。

2:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
おはようございます、弓太郎さま。

>それぞれの銘柄の特徴
>「弦音」「張顔」「引いた感じ」
先ず考えておいて戴きたいことは、竹弓はグラスやカーボン弓以上に各弓の個体差が非常に大きいということです。
従って、銘柄をただ指定しただけでは、希望の弓・・良い弓・・・に巡り合える確立は、甚だ低いように思えます。
新たに弓を打って戴くのではなくて、店頭在庫から先ずは選ばれるのであれば、其の中から良い弓を選別することの方が、より重要な要素のように僕は思います。

竹弓をご購入されて、引かれて維持管理出来得る環境にお在りならば、周りにも沢山の竹弓仲間や先生方がいらっしゃると思います。
先ずは色々と竹弓を見せて戴いたり、竹弓の薀蓄などを伺って見ては如何でしょうか。
長く竹弓をお使いの先生方ならば、それぞれに拘りや好き嫌いをお持ちだと思うのです。

大まかな弓の好みや銘柄をお決めになられていざ購入の段には、竹弓の好くお解りの先生にご同行戴いて、選んで戴くことが先ず初回のご購入時には大事な事ではなかろうかと思います。

あと、此処には書かれていませんが、純な竹弓か〜カーボン入り竹弓(←竹弓とは厳密には呼ばないのかも知れませんが・・)かに付いても、ご検討された方が宜しいのではないでしょうか。

3:明鏡止水 ◆IDFFcYqcさん
>弦音
同じ銘柄でも、全体の成りのバランス・・特に姫反りの強弱・・により、関板部の弦との間隔が変って参ります。
(例えば、弦が関板に付く弓や、大きく離れてしまう弓も稀ではありません。)
また、関板の素材によっても変わって来るでしょう。

基本的に弦音と云うものは、射技・・弓手・手の内・角見・離れなど・・の結果としての集大成だと思っていますので、道具(弓)として其の良し悪しを特に問う必要は、僕はないように思っております。

>成り
此れは、全く個人の好みの領域だろうと思われます。
胴の入っている弓、下成の強い弓・弱い弓、入り木の強弱、弓の重さ・・などでしょうか。

大まかに乱暴な云い方をすれば、鹿児島都城系の弓は胴が強く入っているように思われます。
お持ちの参考書の鹿児島成りに相当すると思います。
柴田さんは京成り、肥後三郎は江戸成り・・となるでしょう。

個人的な好みを申せば、胴があまり入らず下成りが少し強く軽い弓が好きです。
(銘を出せば・・・肥後三郎です。)

>引いた感じ
此れも、銘に因らず個々の弓で違うと考えられた方が宜しいかもしれませんね。
‘奥がある’と申しますが、目通りの辺りから強くなる弓と云うのがございます。
あと、硬い弓〜柔らかい弓(あくまで主観かも知れませんが)と云うのも在るように思えます。
此れに付いても個人的な趣向かな・・・と。
店頭にて、肩を入れさせて戴いて確かめるしかないかも知れません。

4:弓太郎さん
明鏡止水さま

> 新たに弓を打って戴くのではなくて、店頭在庫から先ずは選ばれるのであれば、
> 其の中から良い弓を選別することの方が、より重要な要素のように僕は思います。

こちらの道場の先輩方も、自分の希望銘柄ではなく、店の在庫から良い弓を選ぶこともあるようです。

私の場合、もっと、薀蓄を語れる様になってから、竹弓を購入しようと思います。


親切丁寧なご説明ありがとうございました。


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