平題形って何形? (投稿7件)[1〜7]


1:デビ ◆5h7.ceJYさん
最近弓辞書の矢編を作っているんですが、何を読んでもわかりませんのでどなたか知恵を貸してください。

弓道規則の第23条
2-4『矢尻はかぶせ式とし「平題形」、「椎形」「円錐形」のいずれでもよい。』
http://www.ecoecoman.com/kyudo/kisoku/kisoku01.html#kisoku_23

円錐型はわかります。椎形も100歩ゆずってわかります。(「どんぐり」形ですね。)
「平題形」これがわからない。そもそも、「平題(いたつき)」ってのは的矢の矢尻を表す言葉だと認識しており、その形を表すのに「平題形」とはこれいかに?

これって「ゴルフボールって何形?」と聞かれて「ゴルフボール形」と答えるような物なのではないでしょうか?(正解は球形)
それとも「平題」って私の知らない一般的な何かの形を表現しているのでしょうか?

ご存知の方教えて下さい。

一応、知ったかぶりで弓辞書には以下の様に書いてみました。
http://ecoecoman.com/kyudo/dictionary/010_itatsuki.html

2:かもめさん
>デビ様
関係あるかわかりませんが、以下のページの「畳付」という語句のところに「別名は板付」というようなことが書いてありました。
http://www1.odn.ne.jp/~cas30550/chanoyu-j/jiten.html
お茶の言葉のようです。

3:かもめさん
連投失礼します。以下私見です。
茶の器の底のことのようなので、おそらく平べったいか凹んだような形を表すのでしょう。しかし、鏃である以上先は尖っている部分がなければならないので、中央辺りに尖った部分を作ると…今の鏃の形になりますね。

4:元さん
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/06/014/genpei/bugu/bu_kougeki.html

http://www.hello.ne.jp/tes/Ikanryu/kosyo.htm
のpdfファイル内で
「一貫伝常射之巻 第二巻 矢之部」

を『平題』で検索したら出てきます。
読んで字のごとく、平べったい矢尻ですな。

5:デビ ◆5h7.ceJYさん
ご回答ありがとうございました。

混乱するポイントは弓道教本(1巻P192)などで『板付(平題)(矢尻)』という記載があるのですよ。

で、いろいろ考えたりした結果、矢尻の各種の分類、形の呼び方として以下の結論となりました。
----------
矢尻=鏃=根
 → 広い意味での矢尻、弓道の矢尻や実際に狩猟に使っていたモノまで。

板付=板突=平題
 → 的矢で用いる矢尻。弓道は的矢しかやらないので弓道で言えば「矢尻=板付」
 矢尻>板付

板付に近的用、遠的用、巻藁用の矢尻が存在する。
・近的用→乳頭形(お年頃の方には言いにくいのでシルクハット形とか、凸形が良いかも)
・遠的用→円錐形(文句なし)
・巻藁用→椎の実形(椎形だと木の形になるので椎"の実"形)
----------

個人的解釈としては「競技規則の不備」で決定。「平題形」なんてものは存在しない。そもそも近的用の矢尻は平らじゃない。

という方針で弓辞書も修正中です。

なお、平題の語源については「現代弓道小辞典」に載っていたのですが「諸説があるが、何れも信憑しがたいので省く」というので、私もニュートラルに「これが語源!」という明言は避けます。お茶も諸説の一つなのでしょう。

6:元 ◆ntlC4wAIさん
現在では根=矢尻=板付ではあるようですが、『鏃』は>4のpdfを読む限り刃の付いた差し込み式を指しているニュアンスが感じられます(多分)。
『平題』は『ひらだい』ではなく『いたつき』と読むのが本来のようです。1700年前の辞書にそう書いてあると書いてあります。
なので、
>弓道教本(1巻P192)などで『板付(平題)(矢尻)』
これは『いたつき(イタツキ(型))((的矢用)ヤジリ)』のつもりで表記されているのでは。
凸型矢尻、これはビンや壺の口元の形なので『瓶子(へいしorへいじ)型』と呼ぶようです。

『平題』とは厳密には画鋲の様な神頭矢のような形をした古式の的矢用、差し込み式矢尻のようで、『平題箭』と書いて『いたつき』と読むように、平題=板付(当て字?)だったようです。ただしこれは大昔の話。
で、時が移ると『板付』には色々種類があり、被せ式の『平題型』板付は『平板付』と表記されており、『平題』の名残り型であり画鋲型の『平題』とは別物。
しかし被せ式の『平題型』矢尻にお目にかかった事が無いのが如何とも腑に落ちない。。

と、流派により様々なのは言わずもがなでしょうが、私の読み解いたところを書き連ねました。
結論を出された後に茶々を入れるようで申し訳ありませんが、デビさんの結論とあまり差はありませんが取りあえず私の理解と補足、と言う事で。

7:元 ◆ntlC4wAIさん
申し訳ついでにもう一つ。
所謂矢尻は、広く指す場合には『根』のようです。
的矢の『根』が元々平題のみだったかは定かではありませんが、
的矢用の『平題(いたつき)』が『板付』になり、いつの間にか『板付=矢尻』となったのでしょう。
根は角で作ったり木で作ったり、はたまた何も付けなかったりしたそうなので、『鏃』とは金属製の矢尻と言う事になります。

つまり
  『根』=『<鏃>≠<平題>≠<etc...>』
が時代を経て
  →板付=矢尻=根 鏃=矢尻=根
と推察。
しかし現代でも雁股等の刃付き鏃を板付とは流石に言わないでしょうね恐らく。


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