弓返りについて (投稿20件)[1〜20]


1:由紀さん
弓を引き始めて2年になります。
いまだに射た後に弓が返ってきません。30度ぐらいは動くのですが…手の内がおかしいのでしょうか?それと動かないといけないのでしょうか?自分で返す『弓返し』はいけないと聞きますが。

2:エリカさん
無理に弓返りをさせないほうがいいと思いますよ。無理に弓返りをさせると変な癖がついてしまう恐れがありますし…。どうしても弓返りをさせたいのなら弓手の親指と人差し指の間の皮(水かき)の部分を打ち起こしから大三にかけて弓との接触部分に巻き込むようにして、小指の位置を打ち起こしからずらさないように強く握って弓を引くと、離れのときに自然と弓返りができます。しかし、これにはできる人とできない人がいるようです…。握力のない人はしづらいようです。

3:TOMさん
自分で返す弓返りはいけないことです。
弓を前に送り出すようにすると自然に弓は返ります。
しかし弓返りはしなければならないというものではありません。
全く返らないのも問題ですが、向こう弦、すなわち弦が一番的側にくるくらいでいいそうです。

4:はるさん
一様に弓を回すことがダメだとは思いません。自分も弓返りができなかったので、弓を引かず回す練習をし、弓が回る感覚を覚えることからやらされました。
今は手の内に多少問題はありますがあまり癖もなく弓返りがしていますよ。

5:フロッグさん
まっすぐ押せることが重要だと思います。
私は調子がよければ180°以上はいっていました!
それと離れのあともさらに先手をいれるといいと
先輩が言っていたような気がします。

6:つばささん
軽く握るとまわりやすいようです
ですが.自分はきつく握り込んでいます
それでもまわるんもんですよ〜
離れで弓手(握り)をゆるめで弓返りさせるひとがいますが.ダメですよ〜
最期にぎゅっと握り込みつつ的に向けて押し込む感じでやればよい弓返りになります
ちなみに私は半年で返るようになりました
三段までには返るようにしたいものです

7:真尻さん
まずは回してみることをおすすめします。
回す感覚がわからない人が、ここで回すやり方を読んだとしてもなかなかできないと思います。
最初は弓返しでもいいじゃないですか。
それを知ってからでもいいのではないですか?

中りという観点からみると、物理的にいって弓の右側に矢がある以上、
まわさないで引く人は必ず前に矢が飛んでいます。
だから後ろをねらって、がっちり固めて弓返りをさせない
いわゆる現在の高校弓道界の主流の射の方が中りますよ。中るだけですけど(笑)
でも、弓道である以上弓返りをさせて矢が本当についているねらい通りに飛ばしたいものです。

8:大後さん
弓返りをさせようと思って練習するのではなくて、手の内をきちんと働かせるように練習すればいつか自然と返ると思いますよ。手の内が100点満点の状態できれいに弓返りしないと意味がないと思います。たとえ今弓返りしなくても、一生懸命練習すればいつかきっと弓返りがわかるようになると思います。

9:べんてんさん
はじめは打ち切りで良いと思います。意図的に回そうとしてると、ゆるみ癖がつく危険性があります。
ゆるみは的中を激しく落とします。打ち切りではじめても、角見が効くようになれば自然に回るようになります。ゆるみ癖もつきません。

10:雪桜さん
私もずっと弓返りをしたことがありませんでした。でもある日、弓道歴4年目にして初めて返ったんです。突然でした。ゆるく握ってみたわけでもなく、まわそうとしたわけでもなかったのに。4年目にして久々の成長に、自分でもビックリしました。

11:射楽斎Uさん
その@
弓返りは、確かに自然発生的に生じたのでしょうが、現代においては、むしろメカニズムをきちんと理解し、意図的な修練を経て返るようになったほうが、弓廻しや握りなおしなどの悪癖が生じにくく、理にかなった取組みだと思います。
弓の重心は、会から離れにおいて12〜14cm矢と一緒に前進します。
この速度は時速約30m/s程度になりますから、むしろ急ブレーキをかけて止めることのほうが難しいのです。
この慣性を、手の内のなかで回転に変えているのです。

12:射楽斎Uさん
そのA
そのため、弓はまず天紋筋を軸として手のひらの上を指の付け根に向かって転がります。
ここで、弓の外竹左角は天紋筋と離れ、かわりに外竹右角が指の付け根に喰い込み、ここを軸として空回りします。
この結果、弓は指の付け根を中心として返り、審判席から見て天紋筋が見える位置に、ぴたりと止まるのです。
弓道誌2月号に載っていた全日本選手権優勝者の正法地清さんの写真を見てください。
回転軸が倒れることなく、ちゃんと天紋筋が見えています

13:射楽斎Uさん
そのB
この弓返りは、江戸時代にすでに完成していましたが、流派の壁があり普遍化していませんでした。
大正〜昭和にかけて活躍した吉田能安先生(阿波先生の弟子)が再発見し、教本4巻にある福原先生の解説写真に載っていますが、詳しい説明はなされていないのが恨みです。
したがって、現代の範士の先生以前の先生方の写真には天紋筋が見えなく握りこんでいるものも少なくありません。
弓道は、今も進化し続けています。
そして、物理程理論の裏づけのある射法が完成してゆくのでしょうね。

14:射楽斎Uさん
そのC
言い忘れましたが、この弓返りは、正面打ち起こし系の射法で、中押しの手の内(中指を軸に絞り込む)の場合です。
斜面系の、特に印西系のように小指を締めこむ系統ではやや回転軸が的側に倒れ、天紋筋も見えません。
したがって、正面打ち起こし系であっても、小指を締めこむ系統では、印西系と同様な残心になります。
また雪荷・道雪系では斜面ですが@〜Bと同様に弓返りし、弦が腕から約10cm離れたところに止まるのを良しとしています。
というように、実はいろいろあるのだということを、付け加えておきたいと思います。

15:射楽斎Uさん
その@において
約30m/s→約30km/s(普通の自転車を一生懸命こいでいる速さ)です。
訂正してください。

16:斜面射手さん
>射楽斎Uさん
飛び入りですが、大変参考になりました。
ところで、30km/sは時速108000kmなので自転車では
厳しいと思うのですが。。。30m/sが間違いなのですか?

>由紀さん
人差し指を曲げて見てください。親指側で
押す感覚がわかりやすいと思います。

17:射楽斎Uさん
すみません。
再訂正します。
約30m/s→約30km/s→約30km/h(時速30`)
(普通の自転車を一生懸命こいでいる速さ)です。

計算式は、
矢の初速(160〜180km/h)×12(重心移動量)/70(有効矢束=矢束―弓把cm)=27〜30km/hです。

斜面射手 さん、ご指摘ありがとうございます。

18:由紀さん
たくさんの貴重な意見、ありがとうございました。とりあえず変な癖をつけないように返ってくるまで精進してみようと思います。
最近、親指を的に向けて強めに押すと若干返るようになりました。

19:弓禅さん
弓返りは弓と手の内の兼ね合いによって生まれるものです。一方的に押しても返りますがそれでは弓返しです。両掌を合わせると(合掌の形)例えば右手は左手を触っていると同時に左手に触られています。これは作用・反作用の関係のようなものです。弓を引くときも同様です。射手は弓を押していると同時に弓に押されているのです。この関係を知らずにどうやって弓返りができるでしょうか?これに逆らって一方的に押して返すのが弓返しだと私は思っています。

20:19:のつづきさん
どうすればよいのでしょうか?そこで最初に戻って弓と手の内の兼ね合いを考えるべきです。よい兼ね合いを作るためには、弓を一方的に押そうとしないことです。そのためにはやはり、手の内は柔らかく作る必要があります。柔らかければ弓が手の内を押すための余裕ができますが、強く握って押せば弓が手の内を押す余裕がなくなってしまいます。ですから、手の内は握らずに柔らかく、また手の皮を弓に絡めるようにとも言われます。
このように、弓射には弓と体の兼ね合いが重要に思います。これは手の内だけに限りません。ぜひ意識したいものです。


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