的前練習　坐射二手

■坐射二手とは？

【デビ】 的前練習　坐射二手（ふたて）とは、先の一手の場合と違って2本でなく4本の矢を引く動作です。ここまで出来れば弓を引いていて普段は支障なくなります。

【セン】 …正坐続きで、あ、足がシビレてきた〜〜。

【ボカ】 坐射が続くとどうしても足腰の鍛錬が大事になるな。ちなみに違いは、「A-22〜A-27」「G-03〜G-09」で矢を置く動作と拾う動作だ。

• 解説[1/13]：本座から射位へ移動
• 解説[2/13]：１本目の矢番から胴造りまで
• 解説[3/13]：１本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで
• 解説[4/13]：２本目の準備
• 解説[5/13]：２本目の矢番から胴造りまで
• 解説[6/13]：２本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで
• 解説[7/13]：３本目の準備
• 解説[8〜13/13]：３本目を引く （坐射一手の解説[2/7]：へ）

■解説[1/13]：本座から射位へ移動

• 図 坐射:A-01
  A-01. 本座（ほんざ）より一歩手前の位置で執弓の姿勢をとります。
• 図 坐射:A-02
  A-02. 右足を半足（つま先からかかとまでの半分）後ろに引きます。
• 図 坐射:A-03
  A-03. 腰を沈め、右膝を床につけます。
• 図 坐射:A-04
  A-04. 右膝が床についたら腰で右膝を前に進め、左膝が床につくと同時に両膝頭をそろえます。
• 図 坐射:A-05
  A-05. 腰から上半身を少し引き上げ、左膝を手の平一枚程度の高さまで上げます。（膝を生かす）
• 図 坐射:A-06
  A-06. 頭が10cm程度前に動く程度に、上体を腰で傾けます。(揖）
• 図 坐射:A-07
  A-07. 上体を戻します。
• 図 坐射:A-08
  A-08. 腰を前方上に引き上げ、両膝で立つ形をとります。（腰をきる）
• 図 坐射:A-09
  A-09. 右膝頭を越えない範囲で左足を踏み出し、
• 図 坐射:A-10
  A-10. 腰を伸ばしながら立ちます。
• 図 坐射:A-11
  A-11. 左膝が完全に伸び終わる前に右足を前に進め、立つと同時につま先をそろえます。
• 図 坐射:A-12
  A-12. 射位（しゃい）へ向かうため、左足を大きく一歩踏み出します。
• 図 坐射:A-13
  A-13. 右足を踏み出します。
• 図 坐射:A-14
  A-14. 射位より一歩手前の位置に止まれる様に歩幅を調整して、左足を踏み出します。
• 図 坐射:A-15
  A-15. 右足を左足に引き寄せてつま先をそろえます。
• 図 坐射:A-16
  A-16. 右足を半足後ろに引きます。
• 図 坐射:A-17
  A-17. 腰を沈め、右膝を床につけます。
• 図 坐射:A-18
  A-18. 右膝が床についたら腰で右膝を前に進め、左膝が床につくと同時に両膝頭をそろえます。
• 図 坐射:A-19
  A-19. 腰を前方上に引き上げ、両膝で立つ形をとり、同時に弓の末弭を目の高さまで上げます。
• 図 坐射:A-20
  A-20. 脇正面に向くために腰を捻るにつれて、左膝を右膝の側面から前面に右膝にふれつつ90度程度開くように移します。（開き足）
• 図 坐射:A-21
  A-21. 脇正面に向くまで腰を回転させつつ、右足を左足にひきつけ、同時にお尻を踵に下ろします。
• 図 坐射:A-22
  A-22. 腰を曲げ、4本の矢を床に置きます。矢は的と射手を結ぶ線に並行に、矢の中心が体の中心線上に来るように置きます。
• 図 坐射:A-23
  A-23. 右手を矢に沿って筈まで移動させます。
• 図 坐射:A-24
  A-24. 甲矢と乙矢を1本づつ選び、筈を持ちます。
• 図 坐射:A-25
  A-25. 持った2本の筈を右脇の腰あたりまで引き、残った2本の矢の上に直角に乗せ、静かに離します。
• 図 坐射:A-26
  A-26. 直角に置いた2本の矢の矢尻から10cm位残した箇所を右手で握ります。
• 図 坐射:A-27
  A-27. 腰を伸ばし、右手を腰に戻します。

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■解説[2/13]：１本目の矢番から胴造りまで

• 図 坐射:B-01
  B-01. 膝より拳１つ分程度前に、体の中心に弦が通る様に弓を立てます。
• 図 坐射:B-02
  B-02. 腰から上半身を少し引き上げ、左膝を手の平一枚程度の高さまで上げます。（膝を生かす）
• 図 坐射:B-03
  B-03. 腰を曲げないように右手を前に出し、小反節の高さの弦をつかみます。
• 図 坐射:B-04
  B-04. 弦を軸にして、左手で弓を左方向へ、右手で弦を右方向へ少し引き弓を回します。（弦を返す）
• 図 坐射:B-05
  B-05. 右手を弦の外側から弓を抱える様に左手先の左に運びます。
• 図 坐射:B-06
  B-06. 視線を羽根に移し甲矢・乙矢を確認して、甲矢を左人差し指と中指で挟み左手に持ち替えます。
• 図 坐射:B-07
  B-07. 顔を脇正面に戻し、視線を右手に移します。
• 図 坐射:B-08
  B-08. 甲矢に沿って右手を矢筈まで移動します。右手先にあわせて視線を矢筈へ移します。
• 図 坐射:B-09
  B-09. 右手で甲矢の筈を弦にあたるまで押し（繰り込む）、筈を弦に番えます。
• 図 坐射:B-10
  B-10. 薬指と小指で握っている乙矢を手の位置を変えずに回します。
• 図 坐射:B-11
  B-11. 乙矢の筈側を的方向に向け、走り羽を下にして左手の薬指と小指で挟んで持ちます（打ち込む）。乙矢は矢尻から10cm程の所を弦にあてて甲矢と平行にします。
• 図 坐射:B-12
  B-12. 右手を腰に戻します。
• 図 坐射:B-13
  B-13. そろえた右手四指と拇指とで矢筈を隠して持ちます。(筈を保つ)
• 図 坐射:B-14
  B-14. 腰を前方上に引き上げ、両膝で立つ形をとり、同時に甲矢が目の高さまで左右の手で弓と矢を持ち上げます。
• 図 坐射:B-15
  B-15. 右膝頭を越えない範囲で左足を踏み出し、
• 図 坐射:B-16
  B-16. 腰を伸ばしながら立ちます。
• 図 坐射:B-17
  B-17. 左膝が完全に伸び終わる前に右足を前に進め、立つと同時につま先をそろえます。
• 図 坐射:B-18
  B-18. 矢筋に沿って的心まで視線を移します。顔も自然に的正面を向きます。
• 図 坐射:B-19
  B-19. 左足を半歩広げます。
• 図 坐射:B-20
  B-20. 右足を左足に近づけつつ…
• 図 坐射:B-21
  B-21. 右足を右へ一足で直線上に踏み開きます。両足の角度を60度程度、つま先の間隔を身長の半分（矢束分）程度とします。
• 図 坐射:B-22
  B-22. 顔を脇正面に戻します。
• 図 坐射:B-23
  B-23. 弓の本弭を左ひざ頭の上に納めます。
• 図 坐射:B-24
  B-24. 右手を腰に戻します。
• 図 坐射:B-25
  B-25. 逆手に右手を出し、乙矢の矢尻を薬指と小指で握ります。
• 図 坐射:B-26
  B-26. 右手を腰に戻します。

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■解説[3/13]：１本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで

立射・坐射、1本目・2本目共通動作

• 図 坐射:C-01
  C-01. 矢筈から弦に沿って20〜30cm上へ視線を移します。（弦調べ：つるしらべ）
• 図 坐射:C-02
  C-02. 上から弦に沿って筈から20〜30cm下へ視線を移します。
• 図 坐射:C-03
  C-03. 弦に沿って視線を矢筈に戻します。
• 図 坐射:C-04
  C-04. 矢筈から矢筋に沿って的心まで視線を移します。（箟調べ：のしらべ）
• 図 坐射:C-05
  C-05. 的から矢筋に沿って矢筈まで視線を戻します。
• 図 坐射:C-06
  C-06. 右手拇指の弦枕に弦をかけ、中指・人差し指を拇指に添えます。（取懸け）
• 図 坐射:C-07
  C-07. 矢を押さえている左手人差し指を外し、弓を握る手の形を整えます。（手の内）
• 図 坐射:C-08
  C-08. 矢筋に沿って視線を的心に移し、顔を的正面へ向けます。（物見）
• 図 坐射:C-09
  C-09. 両手で矢の水平を保ちつつ、頭の少し上あたりまで上げます。
• 図 坐射:C-10
  C-10. 矢の水平と両肩との並行を保ちつつ、左腕を的方向へ伸ばしながら開き、右腕はカケ拇指が弦に引かれるにまかせて肘を真上に引き上げます。（大三：だいさん）
• 図 坐射:C-11
  C-11. 両肘で左右均等に引き、矢束（やづか）まで引きます。
• 図 坐射:C-12
  C-12. 引き切った時でも引き続ける様に両肩・両肘を張り続け、引き分けた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:C-13
  C-13. 弦を離す（離れる）と同時に勢い良く右手を振り、両腕が大の字になります。
• 図 坐射:C-14
  C-14. 離れた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:C-15
  C-15. 両腕を腰に戻します。
• 図 坐射:C-16
  C-16. 顔を脇正面に戻します。（物見返し）

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■解説[4/13]：２本目の準備（乙矢を握りかえる）

• 図 坐射:D-01
  D-01. 右足を中央後方へ寄せます。（立ち上がった時に前進した分だけ後方へ）
• 図 坐射:D-02
  D-02. 左足を右足へ寄せます。
• 図 坐射:D-03
  D-03. 右足を半足後ろに引きます。
• 図 坐射:D-04
  D-04. 腰が曲がらないように腰を沈め、右足の膝頭を床につけます。
• 図 坐射:D-05
  D-05. 右膝が床についたら腰で右膝を前に進め、左膝が床につくと同時に両膝頭をそろえます。
• 図 坐射:D-06
  D-06. 腰から上半身を少し引き上げ、左膝を手の平一枚程度の高さまで上げます。（膝を生かす）
• 図 坐射:D-07
  D-07. 右手を左手付近に持っていき、乙矢の矢尻を左手の拇指で押さえ、矢を握り替えます。
• 図 坐射:D-08
  D-08. 右手を腰に戻します。

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■解説[5/13]：２本目の矢番から胴造りまで

• 図 坐射:E-01
  E-01. 膝より拳１つ分程度前に、体の中心に弦が通る様に弓を立てます。
• 図 坐射:E-02
  E-02. 腰を曲げないように右手を前に出し、小反節の高さの弦をつかみます。
• E-03. 弦を軸にして、左手で弓を左方向へ、右手で弦を右方向へ少し引き弓を回します。（弦を返す） 図 坐射:E-03
• 図 坐射:E-04
  E-04. 右手を弦の外側から弓を抱える様に左手先の左に運び、乙矢を左人差し指と中指で挟みます。
• 図 坐射:E-05
  E-05. 乙矢に沿って右手を矢筈まで移動します。右手先にあわせて視線を矢筈へ移します。
• 図 坐射:E-06
  E-06. 右手で乙矢の筈を弦にあたるまで押し、筈を弦に番えます。
• 図 坐射:E-07
  E-07. 右手を腰に戻します。
• 図 坐射:E-08
  E-08. そろえた右手四指と拇指とで矢筈を隠して持ちます。
• 図 坐射:E-09
  E-09. 腰を前方上に引き上げ、両膝で立つ形をとります。同時に矢が目の高になる程度まで左右の手で弓と矢を持ち上げます。
• 図 坐射:E-10
  E-10. 左足を半歩踏み出し、
• 図 坐射:E-11
  E-11. 左膝を伸ばし、立ちます。
• 図 坐射:E-12
  E-12. 左膝を伸ばし切る前に右足を半歩進めつま先をそろえます。
• 図 坐射:E-13
  E-13. 顔を左に向けます。
• 図 坐射:E-14
  E-14. 左足を半歩広げます。
• 図 坐射:E-15
  E-15. 右足を左足に近づけつつ…
• 図 坐射:E-16
  E-16. 右足を右へ一足で扇形に踏み開きます。
• 図 坐射:E-17
  E-17. 顔を脇正面に戻します。
• 図 坐射:E-18
  E-18. 弓の本弭を左ひざ頭の上に納めます。
• 図 坐射:E-19
  E-19. 右手を腰に戻します。

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■解説[6/13]：２本目の弓構え〜矢を射る〜残身まで

立射・坐射、1本目・2本目共通動作

• 図 坐射:F-01
  F-01. 矢筈から弦に沿って20〜30cm上へ視線を移します。（弦調べ：つるしらべ）
• 図 坐射:F-02
  F-02. 上から弦に沿って筈から20〜30cm下へ視線を移します。
• 図 坐射:F-03
  F-03. 弦に沿って視線を矢筈に戻します。
• 図 坐射:F-04
  F-04. 矢筈から矢筋に沿って的心まで視線を移します。（箟調べ：のしらべ）
• 図 坐射:F-05
  F-05. 的から矢筋に沿って矢筈まで視線を戻します。
• 図 坐射:F-06
  F-06. 右手拇指の弦枕に弦をかけ、中指・人差し指を拇指に添えます。（取懸け）
• 図 坐射:F-07
  F-07. 矢を押さえている左手人差し指を外し、弓を握る手の形を整えます。（手の内）
• 図 坐射:F-08
  F-08. 矢筋に沿って視線を的心に移し、顔を的正面へ向けます。（物見）
• 図 坐射:F-09
  F-09. 両手で矢の水平を保ちつつ、頭の少し上あたりまで上げます。
• 図 坐射:F-10
  F-10. 矢の水平と両肩との並行を保ちつつ、 左腕を的方向へ伸ばしながら開き、右腕はカケ拇指が弦に引かれるにまかせて肘を真上に引き上げます。（大三：だいさん）
• 図 坐射:F-11
  F-11. 両肘で左右均等に引き、矢束（やづか）まで引きます。
• 図 坐射:F-12
  F-12. 引き切った時でも引き続ける様に両肩・両肘を張り続け、引き分けた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:F-13
  F-13. 弦を離す（離れる）と同時に勢い良く右手を振り、両腕が大の字になります。
• 図 坐射:F-14
  F-14. 離れた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:F-15
  F-15. 両腕を腰に戻します。
• 図 坐射:F-16
  F-16. 顔を脇正面に戻します。（物見返し）

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■解説[7/13]：残り一手の準備

• 図 坐射:G-01
  G-01. 右足を中央後方へ寄せます。（立ち上がった時に前進した分だけ後方へ）
• 図 坐射:G-02
  G-02. 左足を右足へ寄せます。
• 図 坐射:G-03
  G-03. 右足を半足後ろに引きます。
• 図 坐射:G-04
  G-04. 腰が曲がらないように腰を沈め、右足の膝頭を床につけます。
• 図 坐射:G-05
  G-05. 右膝が床についたら腰で右膝を前に進め、左膝が床につくと同時に両膝頭をそろえます。
• 図 坐射:G-06
  G-06. 床に置いてある残り2本の矢の筈を持ちます。
• 図 坐射:G-07
  G-07. 持った2本の筈を右脇の腰あたりまで引き、静かに離します。
• 図 坐射:G-08
  G-08. 脇に置いた2本の矢の矢尻から10cm位残した箇所を右手で握ります。
• 図 坐射:G-09
  G-09. 腰を伸ばし、右手を腰に戻します。
• 3本目、4本目を引く動作・図は一手の場合と同じです。（坐射一手の「その２」へ）

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