的前練習　立射一手

■立射一手とは？

【デビ】 的前練習　立射（まとまえれんしゅう　りっしゃ）とは、実際に的に向かって弓を引く動作です。立って準備して立って弓を引くから「立射」。高校生の大会など時間の無い大会などは立射で行われます。1本目、2本目も引く動作は同じなのでその３とその5はまったく同じです。

【セン】 やっと的を狙えれるのね。でも、1本目を引く時に2本目の矢を握りながら弓を引くのって違和感があるわ〜。

【ボカ】 十分に巻藁で練習していれば、的前練習恐れるに足らずだ。2本の矢を持ちながら弓を引くのに違和感を感じるのなら巻藁でも乙矢を握って練習しておくとよいぞ。ただし、自分のまわりに人が居ない事を確認してな。

• 解説[1/7]：本座から射位へ
• 解説[2/7]：１本目の矢番から胴造りまで
• 解説[3/7]：１本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで
• 解説[4/7]：２本目の準備
• 解説[5/7]：２本目の矢番から胴造りまで
• 解説[6/7]：２本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで
• 解説[7/7]：終了動作（足を閉じる）

■解説[1/7]:本座から射位へ移動

• 図 立射:A-01
  A-01. 本座（ほんざ）にて執弓の姿勢をとります。
• 図 立射:A-02
  A-02. 的に対して上体を10cm程度前に傾け、頭を下げます。(揖）
• 図 立射:A-03
  A-03. 上体を戻します。
• 図 立射:A-04
  A-04. 射位（しゃい）へ向かうため、大きく左足を踏み出します。
• 図 立射:A-05
  A-05. つま先が射位を踏むくらいに、右足を踏み出します。
• 図 立射:A-06
  A-06. 顔は的正面を向いたまま、脇正面に上半身を向けつつ左足を踏み出します。この一歩は「足踏みの一歩目も兼ねます。
• 図 立射:A-07
  A-07. 右足を左足に近づけつつ…
• 図 立射:A-08
  A-08. 右足を右へ一足で扇形に踏み開きます。
• 図 立射:A-09
  A-09. 顔を正面に戻します。

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■解説[2/7]:１本目の矢番から胴造りまで

• 図 立射:B-01
  B-01. 弓の末弭を約10cm下げ地面に付けます。
• 図 立射:B-02
  B-02. 弦が下を向くように弓を反します。
• 図 立射:B-03
  B-03. 左右両腕を同時に上げ、前面で、弓を抱え込むようにします。
• 図 立射:B-04
  B-04. 視線を矢筈に移し甲矢・乙矢を確認して、甲矢を左人差し指と中指で挟みます。
• 図 立射:B-05
  B-05. 顔を脇正面に戻し、視線を右手に移します。
• 図 立射:B-06
  B-06. 甲矢に沿って右手を矢筈まで移動します。右手先にあわせて視線を矢筈へ移します。
• 図 立射:B-07
  B-07. 右手で甲矢の矢筈を持ち、走り羽が上に来るように回しつつ弦にあたるまで押し、矢筈を弦に番えます。
• 図 立射:B-08
  B-08. 薬指と小指で握っている乙矢を手の位置を変えずに回します。
• 図 立射:B-09
  B-09. 乙矢の筈側を的方向に向け、走り羽を下にして左手の薬指と小指の間に打ち込みます。
• 図 立射:B-10
  B-10. 弓の本弭を左ひざ頭の上に納めます。
• 図 立射:B-11
  B-11. 右手を腰に戻します。
• 図 立射:B-12
  B-12. 逆手に右手を出し、乙矢の矢尻を薬指と小指で握ります。
• 図 立射:B-13
  B-13. 右手を腰に戻します。

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■解説[3/7]:１本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで

立射・坐射、1本目・2本目共通動作

• 図 坐射:C-01
  C-01. 矢筈から弦に沿って20〜30cm上へ視線を移します。（弦調べ：つるしらべ）
• 図 坐射:C-02
  C-02. 上から弦に沿って筈から20〜30cm下へ視線を移します。
• 図 坐射:C-03
  C-03. 弦に沿って視線を矢筈に戻します。
• 図 坐射:C-04
  C-04. 矢筈から矢筋に沿って的心まで視線を移します。（箟調べ：のしらべ）
• 図 坐射:C-05
  C-05. 的から矢筋に沿って矢筈まで視線を戻します。
• 図 坐射:C-06
  C-06. 右手拇指の弦枕に弦をかけ、中指・人差し指を拇指に添えます。（取懸け）
• 図 坐射:C-07
  C-07. 矢を押さえている左手人差し指を外し、弓を握る手の形を整えます。（手の内）
• 図 坐射:C-08
  C-08. 矢筋に沿って視線を的心に移し、顔を的正面へ向けます。（物見）
• 図 坐射:C-09
  C-09. 両手で矢の水平を保ちつつ、頭の少し上あたりまで上げます。
• 図 坐射:C-10
  C-10. 矢の水平と両肩との並行を保ちつつ、 左腕を的方向へ伸ばしながら開き、右腕はカケ拇指が弦に引かれるにまかせて肘を真上に引き上げます。（大三：だいさん）
• 図 坐射:C-11
  C-11. 両肘で左右均等に引き、矢束（やづか）まで引きます。
• 図 坐射:C-12
  C-12. 引き切った時でも引き続ける様に両肩・両肘を張り続け、引き分けた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:C-13
  C-13. 弦を離す（離れる）と同時に勢い良く右手を振り、両腕が大の字になります。
• 図 坐射:C-14
  C-14. 離れた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:C-15
  C-15. 両腕を腰に戻します。
• 図 坐射:C-16
  C-16. 顔を正面に戻します。（物見返し）

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■解説[4/7]:２本目の準備（乙矢を握りかえる）

• 図 立射:D-01
  D-01. 右手を左手付近に持っていき、乙矢の矢尻を左手の拇指で押さえ、矢を握り替えます。
• 図 立射:D-02
  D-02. 右手を腰に戻します。

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■解説[5/7]:２本目の矢番から胴造りまで

• 図 立射:E-01
  E-01.弓の末弭を約10cm下げ地面に付けます。
• 図 立射:E-02
  E-02. 弦が下を向くように弓を反します。
• 図 立射:E-03
  E-03. 左右両腕を同時に上げ、前面で、弓を抱え込むように、乙矢を左人差し指と中指で挟みます。
• 図 立射:E-04
  E-04. 乙矢に沿って右手を矢筈まで移動します。右手先にあわせて視線を矢筈へ移します。
• 図 立射:E-05
  E-05. 右手で乙矢の矢筈を持ち、走り羽が上に来るように回しつつ弦にあたるまで押し、矢筈を弦に番えます。
• 図 立射:E-06
  E-06. 弓の本弭を左ひざ頭の上に納めます。
• 図 立射:E-07
  E-07. 右手を腰に戻します。

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■解説[6/7]:２本目の弦調べ〜矢を射る〜残身まで

立射・坐射、1本目・2本目共通動作

• 図 坐射:F-01
  F-01. 矢筈から弦に沿って20〜30cm上へ視線を移します。（上弦を調べる）
• 図 坐射:F-02
  F-02. 上から弦に沿って筈から20〜30cm下へ視線を移します。（下弦を調べる）
• 図 坐射:F-03
  F-03. 弦に沿って視線を矢筈に戻します。
• 図 坐射:F-04
  F-04. 矢筈から矢筋に沿って的心まで視線を移します。顔も自然に的正面を向きます。
• 図 坐射:F-05
  F-05. 的から矢筋に沿って矢筈まで視線を戻します。顔も自然に脇正面を向きます。
• 図 坐射:F-06
  F-06. 右手拇指の弦枕に弦をかけ、中指・人差し指を拇指に添えます。（取懸け）
• 図 坐射:F-07
  F-07. 左手の矢を押さえている人差し指を外し、弓を握る手の形を整えます。（手の内）
• 図 坐射:F-08
  F-08. 矢筋に沿って視線を的心に移し、顔を的正面へ向けます。（物見）
• 図 坐射:F-09
  F-09. 両手先を平行に保ちつつ、頭の少し上あたりまで上げます。
• 図 坐射:F-10
  F-10. 両手先を平行に保ちつつ、左腕の間接を反し、右腕はそのままで少し引っ張られます。
• 図 坐射:F-11
  F-11. 左右均等に肩を下ろし弓を引きます。
• 図 坐射:F-12
  F-12. 引き分けた状態を数秒保ちます。矢を引き絞った状態です。
• 図 坐射:F-13
  F-13. 弦を離すと同時に勢い良く右手を振り、大の字になります。
• 図 坐射:F-14
  F-14. 離れた状態を数秒保ちます。
• 図 坐射:F-15
  F-15. 両腕を腰に戻します。
• 図 坐射:F-16
  F-16. 顔を正面に戻します。

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■解説[7/7]:終了動作（足を閉じる）

• 図 立射:G-01
  G-01. 右足を中央へ寄せます。
• 図 立射:G-02
  G-02. 左足を右足へ寄せます。

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