矢番えと弓道教本 (投稿21件)[1〜21]



1:身欠きニシンさん
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早速ですが・・・、
弓道教本の第一巻・二巻には、矢番えが特に説明されていません。
かろうじて、第三巻では、97Pから102Pの中で、十文字のかねにからませて、僅かに説明されています。
祝部範士の立場・・・会で五重十文字が求められるが、弓と矢が垂直ということは有り得ない。
富田 範士の立場・・・矢を番える際に、矢と弓とが垂直でなければならない。

まあ、矢番えの動作もそうなのですが、矢を番える筈の位置など、教本に特に記載がありません。
どうして、矢番えの説明が抜けているのでしょう。
また、どのような矢番えの仕方が好ましいのでしょうか。

その他、色んな視点から、皆さんのご意見をお寄せください。
出来れば、ご意見とその根拠などもお聞きしたいと思います。

2:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
補足説明を少しします。

弓道教本の射法八節図に有る様に、会の状態では水平に引き分けられた矢と弓とがほぼ垂直に交差していることが、五重十文字の一つとして、必須事項になっています。
しかし、会の状態での弓把の辺りは、鉛直線に対して15度前後、上部が的方向に傾いていますから、弓と矢が十文字になるというのは、祝部範士が主張される様に無理があります。

富田範士は、矢を番える際に弓と矢が垂直であることを主張されていますが、この事と会を構成する時の五重十文字とは別物と思われます。
張り顔の弓では、弓把と弦は並行ではなく、3度前後傾いていますから、富田範士が言われるように、弓に垂直に矢を番えた場合、弓手の矢枕よりも筈は少し高めに番えられます。

この場合、会で矢を放たずに、馬手だけを張り顔まで戻してみます。
そうすると、矢は水平より15度ほど矢先が下を向いています。
近的では、矢筋に水平に矢を放つのが基本ですから、違和感を感じます。
しかし、実際には、離れると弓の下部の返りが速く、上部が手前に戻って来て、弦と矢の分離する頃には、ほぼ弓が鉛直になっているのだと思います。

ここのサイトでもそうですが、矢を番える場合、矢の太さ一本分くらい、矢枕より高く番えるのが一般的なようです。
富田範士の主張に近い番え方だと思います。
でも、離れで、弓の上部が15度ほど手前に戻ってくるのは、適正な上押しの利いた射なのでしょうか。
また、弓がほぼ鉛直に立った時点で弦と矢が分離し、弓返りをします。
弓の軸がブレない弓返りが好いと思われますが、教本の八節図では、弓の上部が的方向へ会と同様に傾いた残身になっています。
一度鉛直に立った弓を残身ではもう一度、的方向に傾け直すということなのでしょうか。

私は、このような疑問を感じて、スレを立てました。

3:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
みなさん色んな弓道との接し方があると思います。
私の場合は、色々に目標を設定して射を行います。
的への中り外れ、それ以外にも、矢飛びだったり、矢勢だったりします。
一見しても他者には気づかれないような点を幾つか射の目標にして、心弓体の一体化したものを求めています。

ここのテーマにした矢番えの仕方、特に矢を番える筈の高さは、矢飛びや矢勢とも直結した事柄であり、各自の射に於ける弓の挙動によって、定まるものと理解しています。
自身の射をよく理解し、目指す射が有れば、それらは矢番えにも現れるものと思われます。

弓道教本には、明確な矢を番える筈の高さなどの説明が無いようです。
だからこそ、各自の修練の深度や射に対する考え方によって、バリエーションや拘りが有る様に思われました。

一般的に、矢の太さ一本分上とか、矢枕を矢で摺らないようになどと言われているようです。
しかし、これらの事柄にどれ程の意味の深さが有るのでしょうか。
もし、初習者から熟達者までが、同じ基準で矢を番えていたのならと考えると、少し悲しい気持ちになります。

4:紫弓さん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.24 (KHTML, like Gecko) Chrome/11.0.696.68 Safari/534.24
矢番えの話になるとどうしても調べ切れない事があります。理由は矢番えが体配だと考えてます。
 武射系は甲矢を番える際、2度に送るため甲矢組んで、その矢を越えて射手側に手を移行し、筈を取りに行き、矢を送りに行きます。これを矢越しといいます。それに対応して
 礼射系は一度で送るため、甲矢に沿う様に乙矢は矢越しをしないため地面水平で筈までとりに行きます。
この違いが生まれた理由は、矢を持つ位置にあるからです。

まず、矢越をする理由が元々使う矢が武射系の場合は鏃が付いている為です。鏃を敵に見せてはいけないと言う事で板付きを隠す様にもちます。
礼射系はそれがなく鏑矢をつかう為、物を当てる節である射付節を持つように成りました。

 この違いは、流派や地域によっても違う様で、みんなで引ける様にまとめると言う意味で矢番え自体かかれてないかもしれないと思います。4,50年前は初、弐段でも知ってて当たり前と言われていたようですが、今では矢越の単語自体が知れ渡ってないかと思います。


筈を番える位置は弓に合わせるのがベストだとして、体配の最短距離・垂直・水平の原則を矢番えでも浸透した結果もあるでしょう。この話題は捻り革から筈が大三以降、位置が変わるか否かでも答えが変わると思います。私は筈の位置が変わらない馬手を考えているので、今回の答えはどちらでも良いと考えてます。

5:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
紫弓さん

矢番えの所作は、体配という考えですか。
座射の場合などには、キザの状態で矢を番えてから立ち上がります。
そうすると、足踏みの前に矢が番えてありますね。

ただ、射法八節の説明を読むと、胴作りで腰に一手の矢を馬手に持っていた状態から、弓構えで取りかけと手の内と物見に話が行ってしまいます。
射法八節の説明や図は、胴作りの状態では明らかに立射形式です。

ところが、矢番えだけが座射形式の内に省略されてしまったということでしょうか。
どうも、教本の説明の流れには統一感がありません。
教本には、その内容の維持の姿勢が現れているように思われますが、その他の点でも改変が必要に思われます。

ところで、全日本アーチェリー連盟でも、弓道に習って八節が有るようですが、弓構えの代わりに、Nocking ノッキング(矢つがえ)を設定しています。
そもそも、矢を番えなければ、弓にもアーチェリーにもなりません。
流鏑馬や通し矢、遠矢は勿論、歩射などでも、それぞれの射の形式に求められる矢を番える所作や矢を番える筈の高さなどの拘りが有るようにも思われます。

私は、近的に話を絞りたいと思っていますが、
>筈を番える位置は弓に合わせるのがベストだ
確かに、弓力の強弱や冴え、成りなどは、直接矢飛びに影響します。
その他、射手の技術による所も大きく影響しますし、矢の重量も関係するでしょうね。
28m先の床と同じ高さから27cm上に中心が在る的を矢が射る訳ですから、筈の位置は重要です。

また、中り外れの他に、独自な矢勢や矢飛びを考慮すると、また筈の位置が変わって来るのかな、とも考えています。

そういえば、武者系では乙矢を中指と薬指との間に打ち込むという違いも有るようですね。

6:HDMIさん
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/4.0; YTB730; GTB7.0; SLCC2; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; Media Center PC 6.0; eSobiSubscriber 2.0.4.16)
的中定規等で最初の位置は筈一個分か半個分上くらいに決めて、あとは引いた感覚で上下させるといいと思いますよ。

7:身欠きニシンさん
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HDMIさん

矢を番える位置は一般的なようですね。
そうした設定で的中するから、好ましいのでしょう。

でも、以前に書いた様に、会での弓把の傾きからすると、離れで弓の上部が手前に戻り、鉛直方向に弓が立った状態で矢が弦と分離しているということでしょうか。

和弓の形状の特性から、下部の復元が速いとしても、それ程の弓の上部の戻りは、緩みではないのでしょうか。
そんな疑問を持ちます。

8:紫弓さん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.24 (KHTML, like Gecko) Chrome/11.0.696.68 Safari/534.24
>>武者系では乙矢を中指と薬指との間に打ち込むという違いも有るようですね。
これも鏃か鏑矢かの違いによって決まってます。今はその名残です。

>>矢番えだけが座射形式の内に省略されてしまったということでしょうか。
いいえ。他にもそういうのはあります。
理由を考えるなら、様々な人が集まって引くためでしょう。実際問題、矢越をする人はしない人に合わせて早めに。しない人はする人に合わせて遅めに問いう風に、調息によって決まるので当時はそこに焦点が当たらなかったのかと思います。流派の体配なら流派で行って、揃える時は調和の美を行うと言う所だと思います。


筈の位置については、筈の種類にもよるでしょう。直筈の様に動きやすい物は、中仕掛けに玉を作るか、技術で動かないようにしないといけないし、それを防ぐ袋筈を使えば矢が離れる感触が変わるでしょう。筈の切り口の角度によって変わるかも知れませんが、それをやる必要があるかどうかは、それこそ弓にあった物かどうかを考えています。

ところで、独自の矢勢ってなんですか?中釣りで麦粒のことですか?ちょっと気になります。

9:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
独自な矢飛びや矢勢とは、・・・

どのような射でも矢が的へ届くのであれば、その射を固めて狙いを調整すれば、中る様になると思います。

それに対して、独自なとは、矢飛びなり矢勢の最善を求めて修練をしていく、というほどの意味です。

10:HDMIさん
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/4.0; YTB730; GTB7.0; SLCC2; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; Media Center PC 6.0; eSobiSubscriber 2.0.4.16)
>>和弓の形状の特性から、下部の復元が速いとしても、それ程の弓の上部の戻りは、緩みではないのでしょうか。
そんな疑問を持ちます。

すいません、深く考えた事はないのですが、
番える位置ってですね、たとえ印つけなくても同じ位置になりますよ。

上下にずれたらとりかけの感覚が違うんで、矢番えの位置は経験なんではないでしょうかね。

その筈一個分でなくても別になんでもいいと思うのですが。

11:身欠きニシンさん
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そうですね。
各自の道具や射に合っていれば、どうでも好いんでしょうね。
でも、同一射手が、同じ道具を使って筈の位置を変えて矢を放つと、矢飛びが変わってきます。

私の場合、普段は、矢枕より、矢の太さ一本半くらい下に矢を番えています。
それより、上に番えれば、その程度に対応して矢が下へ飛んで行きます。
また、普段より下に番えれば、程度によりますが、矢が上へ飛び、程度が大きければホームランになって危険なことになります。

矢を番える高さは、主に各自の手の内をはじめとする弓の操作と関係しているように思います。

12:HDMIさん
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 8.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/4.0; YTB730; GTB7.0; SLCC2; .NET CLR 2.0.50727; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30729; Media Center PC 6.0; eSobiSubscriber 2.0.4.16)
けっこう下なんですね。
ちょっと驚きました。

身欠きニシンさんがそれでいいならそれが一番いいと思います。

13:身欠きニシンさん
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私の場合は、その位置で矢が水平に出て行くことが確かめられています。
実は、これでも会での弓把の傾きから考えると、離れの手の内への衝撃で、弓の上部が多少手前に戻ってきています。

まだ、弓固有の矢勢を上げられる余地が有るようです。

14:身欠きニシンさん
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正射必中という言葉がありますが、私にとっての正射の意味は、矢色のつかない正直な矢を放つことです。
矢色と言っても、横に矢軸がうねる様なものも有りますし、縦に矢軸がうねるもの、またそれらが重なり合って、矢筈が円を描くように飛んで行くものまで有ります。

矢色は、離れで弦が弦枕から分離し、矢が弦から分離するまでの射の在り様によって起こります。
離れによって、弦から筈に推進力が伝えられると、矢軸の中心線に沿って力が加われば、基本的に矢が変形することはありません。
しかし、矢軸の中心線とは違う方向に力が加わると、力点の筈付近から順次力が伝達され、矢軸の変形が始まります。
この時、矢には重心の移動を保とうとする様な慣性の働きが見られ、その結果矢軸の撓りが繰り返されます。
これが、矢色ということですが、矢軸の変形と同時に、矢の重心の移動方向も、一般的には会での矢筋方向とは変化をしてしまいます。

つまり、狙いも定まり、矢筋通りに正直に放たれるべき矢に、有ってならない力が働いて、矢の飛ぶ方向を狂わし矢勢を削いでいるのが矢色ということです。

15:身欠きニシンさん
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さて、ここのスレのテーマである矢を番える筈の位置は、縦の矢色の問題に深く関わっています。
縦の矢色を出さないためには、矢軸の中心線に沿って、弦から筈に力が伝達されれば好いわけです。

ところが、和弓の上長下短の特性によって、離れでは弓の下部の戻りが強く速く、弓の上部が手前に倒れてきます。
これでは上弦の張力が矢の推進力として十分に活かされない為、上押しという技術が必要とされています。

また、上押しが十分に利かない場合、離れで弓の上部が手前に倒れてくるため、矢離れの位置では筈の位置が矢枕の高さよりも低くなり、矢が上へ飛んでいくことがあります。
また、弓手の手首も弓に押し戻され、手首から先が上を向くので、矢枕が矢軸を上へ押しやり、矢を上へ飛ばします。
これらのことは、矢軸の中心線に沿って矢の推進力を働かせていませんから、の張りの弱い矢では縦の矢色が顕著に現れます。

初習射は上押しが弱い傾向にあるので、筈の位置は矢枕を通る弓との垂線が弦と交わる辺りが適当かと思います。
また、体幹からの上押しが十分に利く射手では、筈の位置が会での弓把の傾きを元にして、かなり下がってくると思います。
自分の丁度好い筈の位置は、巻き藁の射で簡単に調整できます。
刺さった矢が、水平になる筈の位置を見つければ好いです。

ただ、注意事項として、熟達者でも状況に応じて上押しの利きには射毎に差が出るように思われます。
もし、普段かなり下に矢を番えて矢を水平に放っていても、その時の手の内の状況によっては、矢がとんでもなく上へ飛び危険なことが予想されます。
筈の位置が低い場合は、十二分の配慮が必要です。

手の内には矢道を空ける働きがありますが、その時々の上押しの熟練度に応じて上押しは変化をしていくものですから、常に矢筋通りに(水平な)矢を放つためには、適正な筈の位置を確かめる習慣が必要だと思います。

16:鷹司カオルさん
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【log#957a】
身欠きニシンさん、教えてください。

>>2:実際には、離れると弓の下部の返りが速く、上部が手前に戻って来て、弦と矢の分離する頃には、ほぼ弓が鉛直になっているのだと思います。
>>15:和弓の上長下短の特性によって、離れでは弓の下部の戻りが強く速く、弓の上部が手前に倒れてきます。

各前段の方はそのとおりだと思います。『上部が手前に戻るとか手前に倒れてくる』というのは角度でどれ位そうなるのですか?

17:身欠きニシンさん
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鷹司カオルさん

弓の上部が離れで、どのくらいの角度戻るのか。・・・ということですが、前述して来た様に個人差のあることですから、答えようがありません。

18:鷹司カオルさん
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【log#958a】
 前便のことですが、弓の上部は下より凡そ二倍と長い為返る力は1/2で、要する時間も二倍架かるのではないかと思います。逆に言えば下のほうが二倍早く復元します。
 これは動画をスローにして見ても、上は姫反り節辺りを中心として弓返りし、「手前に倒れてくるとか戻ってくる」様子は見られません。
 このことは範士級の方でも部活の子の場合も同じです。弓の下部は矢が弓を離れる2〜3/100秒までに最大幅に戻っています。下の戻りが最大幅になっても上はまだ戻りきっていないものと思います。当然手前には倒れてきません。上押しが利いていれば少し的方向へ傾いて弓返りします。
 弓が槍のように唯の一本の棒ならば、下部の返りにしたがって上部の倒れも生じますが、弓の弾性・異なる長さの反動という物の場合は少し違う気もしますが如何でしょうか。

19:身欠きニシンさん
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鷹司カオルさん

書かれている内容から、お若い初習者の方の様に思われました。

最初のレスでは、条件が整わず答えようの無い設問を私に投げかけました。
2つ目のレスでは、私の記載内容に同意を示し、3レス目ではその同意した内容に異議を唱えています。

弓も人生も、どうぞ好く修練してください。

20:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.91 Safari/534.30
弓力が大きかったり、弓に冴えが有ったり、技術が高まって来たりなどすると、会での矢筋を水平にして射放つと、矢が的の上へ往くようになります。
こうした場合、重めの矢に変えて問題を解決できればそれに越したことはありません。
それでも、矢が的の上へ往くようなら、狙いを変更するか、矢の番える位置を高めにするなどが考えられます。

しかし、矢を番える位置は縦の矢色や矢勢とも直結したものです。
自分の道具と技術に適した筈の位置を堅持しなければ、的中が危うくなります。
会での矢筋の高さに矢を射出する為には、矢を番える位置は変えるべきではありません。

私の手持ちの写真を見てみましたが、浦上栄、阿波、舘の三範士十段の会相に、矢先が多少下を向いているものが有りました。
現在の弓力は10キロ台のものが主流でしょうが、昭和の前半くらいまでは強弓の使用が多かったのでしょう。
これらの写真は、矢の着点を狙いを変えて修正した実例のように思われます。

21:身欠きニシンさん
Mozilla/5.0 (Windows NT 6.0) AppleWebKit/534.30 (KHTML, like Gecko) Chrome/12.0.742.100 Safari/534.30
射技の上達を知る一つの手掛かりとして、上押しがあります。
上押しは、弓の挙動を好く知り、手の内や胴作りなどを整えなければ、出来上がりません。
会での矢筋通りに矢を射放つにしても、上押しの利きに相応しい矢番えの高さと矢勢があります。
上押しが弓本来の矢勢を生む根本であって、射の深奥にも直結していると思われます。

上押しは、会での弓の構え(弓把周辺の傾き)のままに弓の上下の鉾を形状復元させることです。
それによって、下弦同様に上弦が筈を押し出し、最大の矢勢を発現します。

上押しの利かない射では、矢番えは高めの位置が相応で水平な矢飛びになります。
弦音は、関板や姫反を弦が打ち付けて、発すると思われています。

少し上押しが利いてくると、その分矢番えの位置は低いのが相応です。
弦音は、弓を弦が打ち付ける音には変わりありませんが、残身で手の内に弦の振動が感じられます。

上押しが一通り利いた射では、矢番えの位置は更に低いのが相応で水平な矢が放たれます。
ここまで来ると、弦が弓を打ち付けず、中仕掛けの所でくの字に曲がった弦が急激に上下に引かれる為、離れで弦切れが起きたのかと思われる状態になり、ブンーという大きな弦音になります。
この例は、Youtubeの鈴木範士の射に見ることが出来ます。・・・離れの瞬間、手の内を緩め手首も少し負けていそうに感じました。

そして、上押しが十分に利いた射では、更に低い矢番えの位置が相応になり、矢筋通りの矢が放たれます。
弦音は、弦が弓を打たず、弦のくの字曲がりも浅いため、ブンーという音もしません。
ただ、矢勢が弓固有の最大である為、弦が返る時に風を切るビュンという弦音になります。
また、この場合、弓の形状復元によるエネルギーが矢の射出に十分に変換された為、つまり矢離れ時に、弓が張り顔に近い状態である為、弓返りは勢いの無いものになります。

これらの話は、主に私の経験によるものです。
矢番えの位置が射とどのような関連性があるのかを、書いてみました。


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Re:矢番えと弓道教本
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