三十三間堂の大矢数 (投稿9件)[1〜9]



1:もみじさん
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弓道の知識はど素人並みのもみじといいます。三十三間堂について質問なんですが、江戸時代に流行っていた大矢数は今では行うことは不可能なのでしょうか?
返答お願いします。

2:てるてるぼうずさん
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何処で行うと言う事なのでしょうか?京都の三十三間堂のあの廊下で行おうとすれば不可能だと思います。

三十三間堂は国宝に指定されていますので、矢を放ち傷つけることになれば大変です。で少々の事では許可が下りないと思います。

もっとも何事にでも例外がありましてそれを行っても良いような特別な事情(今はやりの一ヶ月ルール)があれば出来なくもありませんが。

又通し矢が盛んなとき、江戸にも三十三間堂と同じ様な施設を造って行っていましたので、同じような廊下を造れば真似事が可能かも。

3:小笠原の日置流さん
KDDI-CA3D UP.Browser/6.2_7.2.7.1.K.3.349 (GUI) MMP/2.0
確かに施設的には大変そうな行事ですね。
ところでその射法はおそらく踞射になるのでしょうが、一般の日置流(印西派など)のものとは異なるのでしょうか?
また、弓も60〜70kgとのこと、そんな射法が今も受け継がれているのでしょうか?

4:名古屋の弓引きさん
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>小笠原の日置流さん

今、尾州竹林派で弓を引いています。星野勘左衛門がやっていたまさに、通し矢のために発展した射法です。最後に天下惣一を成し遂げた和佐大八郎も、確か紀州竹林でしたよね。

…とはいっても、当然時代も違えば弓力も違います。聞くところによると、現在の尾州竹林は、大分現代色に染まっているようです。

それでも、教えの中には強い弓を引き強い矢を遠くまで飛ばすための、数々の工夫が見られます。

5:小笠原の日置流さん
KDDI-CA3D UP.Browser/6.2_7.2.7.1.K.3.349 (GUI) MMP/2.0
〉名古屋の弓引きさん
私は小笠原流の顧問の下で弓を引く弓道部員です。でも、日置流にも興味があり、印西派に属する先輩に斜面や割膝も教わり、こっそり試みたりしています。
その他の流派もとっても気になります。竹林派は聞いたことがありますが、その実際の射法は全く無知なので、ぜひ概要をお聞かせください。

6:名古屋の弓引きさん
Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 7.0; Windows NT 6.0; GTB6.3; SLCC1; .NET CLR 2.0.50727; Media Center PC 5.0; .NET CLR 3.5.30729; .NET CLR 3.0.30618)
>小笠原の日置流さん

未熟者の私が説明するのも、おこがましいですが…

射に関しては、一応日置流の一種ですが、印西派とは全く異なります。尾州竹林流と呼ばれることも多く、独自の流派に近いです。


http://www.youtube.com/watch?v=nmHPULWbyRg&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=DRwTQ3IRIIA

この映像は、尾州竹林流のとある先生お二方の射です。(見る人が見れば、どなたかすぐにわかりますが)

一見してわかる特徴は、弓構えで弓を大きく引かず、打起しで弓を押し開きながら大三をとる点です。正面打起しでは上げてから開き、印西派では開いてから上げますから、この点は竹林独特です。(尾州竹林流では、弓構えで矢の本矧以上は引いてはいけません)

射の教えに関しても印西派とは相反する点が多く、例えば印西派では強く捻るようですが、尾州竹林流では「半捻半弱」という言葉もあるほどで、そこまで強くは捻りません。

また、映像をよく見るとわかると思いますが、弓手を伸ばしきっていません。ここも竹林独特で、先に申し上げた「強い矢で遠くまで飛ばすため」の教えです。猿臂の射といわれますが、肘にゆとりを持ったまま引き、離れで肘を伸ばす反動を利用して矢を飛ばします。そのため、弓手はほとんど後に動かず、まっすぐに的方向に伸びていきます(映像をよく見ると、離れで弓手がまっすぐに伸びていっているのがわかると思います)。

もっとも、私は未熟者ですから、そこまで忠実な射はできていませんが…

ちなみに、割膝の話がありましたが、尾州竹林流でも蹲をします(2つめの映像がそうですね)。よく見ないとわかりませんが、これも印西派とは少し違うんですよ。



最後に、ちょっとだけ歴史的な話ですが、現在の斜面打起しの主流である、「押し開いてから打起す」各流派は、日置弾正政次の弟子である、吉田重賢を祖とし、そこから分派していった「大和の日置」と言われる流れです。一方、竹林流は、日置弾正政次の身内か弟子といわれる、日置弥左衛門範次を祖とする、「伊賀の日置」と言われる流れです。従って、両者はいずれも日置弾正政次を始祖とし、同じく日置流と呼ばれますが、その流れは全く異なります。

7:小笠原の日置流さん
KDDI-CA3D UP.Browser/6.2_7.2.7.1.K.3.349 (GUI) MMP/2.0
〉〉名古屋の弓引きさん
(画像を見て)
おお〜っ、すごいですね。ご両人とも射から骨法を感じる(私が骨法を語る資格は無いかも知れませんが)というか何と言うか…。とにかく合理的な射法なのですね。

流派は違っても、練達された方の射は観るものを感服させますね。
心に響きました。本当に有難うございました。

8:1さん
削除されました。

9:光点師さん
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千葉県高体連弓道専門部の芦川裕一先生が、1987年に三十三間堂の堂前を実際に引いていらっしゃいます。先生は、現在50歳前後だと思います。もちろん現役の高校の先生です。
その後屋外に軒高や長さが三十三間堂前廊下と同じ条件の簡易施設を作り、そこでも実際に引いていらっしゃいます。
先生は筑波大学のご出身ですので流派は印西派ですが、堂前射の前には岡井満範士(故人(確か100歳でお亡くなりになった)、竹林派で明治以降実際に堂前を引いた経験のある数少ない先生の一人)を訪れ指導を受けました。

芦川先生の結果ですが、堂前、簡易施設とも100本引いて、通ったのは7〜9本程度だったと記憶しています(1割は通らなかった)。


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