手の内・射癖について (投稿9件)[1〜9]


1:弓子さん
現在、直心カーボンUを使っている弓子と申します。
射癖についてご相談があります。アドバイスお願いします。

私は最近、日置流の手の内を勉強中です。
今の私の手の内というと会で上押しがかかりすぎてしまい、本弭が自分側にきてしまい、弓が倒れてしまうようになってしまいます。

上押しのほうは天紋線をつけるよう中押しを意識して改善しつつあります。

しかしいろいろ自分なりに考察すると上押し以外に問題があって、最後に、離れの瞬間に、握ってしまうのか・・・弓返りが90°くらいしかしません。

うまく説明ができないのですが、手の内に関しては、大三で形を決めておろしてきて、角見をきかせるために、なんというか離れのときに弓手の親指を的方向に向けるような意識をしています。

手の内の他にも悩んでいることがあって、
会の状態で、腕の下側を伸ばそうとして伸ばす意識で狙っているとだんだん左肩が入ってしまいます。つまり右肩が抜けやすいのだと思います。

手の内と肩の線のことでアドバイスありましたら是非書き込み宜しくお願いします!!!

2:ちゅんさん
 大三という表記があったので、正面で引いているのですか。私も斜面正面両方をそれぞれの先生から学びましたが、日置の手の内を形だけ真似しても、大三への移行時にたいてい崩れてしまいます。
 斜面では手の内を整えた後、弓構えに移行するとき弓に捻りを加えますが、正面では大三への移行時にそれをやらなければなりません。大三へ移行後手の内を決めようとすると、微妙な弓への捻りが崩れてしまいます。どうしても紅葉重ねを作りたいのなら、弓構えで形を整えて、大三への移行時にそれを崩さない為の工夫が必要かと思います。弓返りが中途半端なのは、大三で形を決めようとして、移行途中の捻りを忘れているのではないでしょうか。

3:紅一入さん
>会で上押しがかかりすぎてしまい、本弭が自分側にきてしまい、弓が倒れてしまうようになってしまいます。

 会で上押しがかかりすぎているため、離れで上押しをかけることができず、離れの瞬間本弭が的方向に大きく出てしまい、残身では逆に本弭が自分側に倒れる、と考えられます。離れで上押しをかけるためには、中押しの形で伸び合い、離れで強く締めることが大切です。離れの瞬間の本弭の返りは本当に強いので、どんなに強く締めても離れの瞬間は垂直より的側に出ますが、出る量を少なくすれば残身で弓は垂直に収まります。強く締めれば強く弓返りします。

 日置流といっても歩射系堂射系等色々あるので、手の内の教えもさまざまなのだと思いますが、印西派に限れば、浦上栄先生や博子先生の本が参考になると思います。

4:弓子さん
>ちゅんさん
私は、正面打起しでやっていて、大三で手の内の形が崩れていたのかもしれません。
今日、練習で捻りを意識してやってみました。だけど、弓返りがうまくいきません。地道に練習を重ねてみます。
手の内は本当に難しいです。。。
手が比較的小さいほうなのですが、手の内で気をつけるといいこととかありますか??

>紅一入さん
本弭が自分側にきていたのは、やっぱり上押しのかけすぎだということがよくわかりました。中押しの伸びを大切にしていきます。
“強く締めれば強く弓返りします”←締めるにはどのようにしていけばよいのでしょうか??
締めようとすると離れの際に握ってしまって・・・・。

お二人とも書き込みありがとうございました。
質問ばかりで申し訳ないですが教えてください!!!

5:紅一入さん
弓子さん

>締めるにはどのようにしていけばよいのでしょうか??

 言葉でどう表現すべきか難しいですね。・・・でも、できるだけ・・・
 正しいかどうか別として、3指の指先にあまり力を入れず、下筋と天紋筋の緊張と手の内の上平面を的方向に伸ばす力を強めていき、離れの瞬間の親指の突き込みと同時に手の内全体を小さく締める感じ(握るのとは似ているがちょっと違う感じ)でしょうか。あくまで私の感覚です。3指の入る深さ(握りの太さ)も影響すると思います。
 詳しくは(正しくは)前述のように浦上先生の本、とくに博子先生の「型の完成に向かって」をお勧めします。
 
 また、本弭が自分側に弓が倒れてしまう(離れの瞬間に本弭が的側に出てしまう)原因として、馬手離れの可能性が高いように思います。押手が離れの動きをする前に懸手で離してしまうと、弓(特に本弭が)的側に持って行かれて制御しきれなくなります。

6:ちゅんさん
 いくつか考えられる点はありますが、大三への移行時に親指が弓から離れていませんか。私が教わった日置では手の内を整えるとき、角見を弓の内角に当てるのではなく、真ん中よりやや右側、7対3ぐらいの位置に当てます。弓構えに移行するとき、虎口の皮が弓との摩擦で巻き込まれ、その結果角見が弓の内角に当たります。このとき親指の皮が引っ張られる感じがあります。離れの瞬間引っ張られていた皮が、元に戻ろうとする事で弓にたいしてトルクが働きます。私も現在は正面で引いていますが、弓を握力で捻るのではなく、この虎口の皮が巻き込まれる感覚を大切にしています。
 次に、中指から小指の3指は親指の根元の方向に握りこむのではなく、感覚的には親指の根元と逆方向に力をかけ、弓をこするように摩擦をかけています。確かに握ってはいるのですが、弓を握りこむのとは力の方向が反対です。
 また、上押しをかけようとして手首を下に曲げすぎると、手首を後ろに曲げにくくなります。会で親指はきちんと的の方向に向いているでしょうか。手首を下に曲げようとせずに、親指を的方向に向ける意識をすれば、自然に中押しが出来ると思います。
 長くなりましたが、参考になれば幸いです。

7:弓子さん
>紅一入さん
>馬手離れの可能性が高い
なるほど、そういう原因も考えられますね。気をつけて左右のバランスを意識してよりキレのある離れにしたいものです。

今日は、6段の先生に見ていただきまして、弓手に問題があるようでした。
その方に手の内を教えていただきましたが、紅一入さんの書き込みしていただいた感覚としての手の内と似た点が多く、私もそのようにしていきたいと思いました。時間をかけて練習し、握るのではなく、しめれるようにします。
表現が難しいのに教えていただきありがとうございました。

>ちゅんさん
>弓の内角に当てるのではなく、真ん中よりやや右側、7対3ぐらいの位置に当てます

ただ内角に当てるのではなく7:3に虎口があたるように、巻き取られるようにしていきます。
会の状態での親指が的方向に完全にむいていなかったと思います。親指を的方向に向ける意識はあったですがうまくいってなかったと思います。明日、練習でやってみます。
細かいところまで書き込みありがとうございました。


お二人とも私の抽象的な表現の質問で困らせてしまいまして申し訳なかったです。
ありがとうございます。


もうひとつの悩み
肩の線のお話ですが、私は首が回りにくいかんじで、引き分けのときに少し戻ってきてしまい、それと同時に左肩がはいってき右肩が抜けてしまうようなんです。
“みんなの弓道”にかいてあったパターンにあてはまるのですが、なかなかなおりません。。。
2年前に比べてそんなに目立つものではなくなってきたのですが。(昔は、弓手を押すことだけに必死で、かなり左肩入りが悲惨でした。)
どうしたら克服できるのでしょうか??
また、克服できた、こうすると肩の線を整えることができる・・・そんなことが分かる方がいらしたら些細なことでもいいので、克服法、練習法がありましたら教えてください!!!

8:ちゅんさん
 首が回りにくいのは、馬手肩が抜けて、肩の線が的より前方向に向いているためではないでしょうか。弓手肩が入るのは程度にもよりますが、それほど悪いことではないと思います。弓手が押していく線と、矢の向きが近くなるので、弓手肩が抜けた状態に比べると飛躍的に的中率は上がります。実際そのような引き方があるし、現に今教えていただいている小笠原流の先生は、両肩を入れて弓懐を取るように教えられています。
 残念ながら私は右腕が折れているので、馬手肩を入れると親指が弦に噛んでしまい、離れが出なくなるため、意図的に馬手肩は入れていないので、結果的に弓子さんと同じような射型になっていると思います。骨格的にそれを直すことが出来ないので、解決例にはなりませんが、弓手肩を入れないのではなく、馬手肩を入れてみてはどうでしょうか。その為には、先生の教えの受け売りですが、引き分け初動から3分の2にかけて体を入れ、馬手肘を後ろに張りながら矢を自分のほうに引き付けます。体を入れて肘を張ることにより自然に両肩が入ります。
 実体験ではなくて申し訳ありませんが、体を入れて引き付けることにより、弓手肩が自然に入るようになったことだけは確かです。

 因みにこの引き方は、背中(肩甲骨付近でなく腰からちょっと上の辺り)を締めて、背中で引かないと猫背になります。またかなり大きく引くことになるので、迫力はありますが慣れるまでは弓手がしんどいです。
 かなり的中には拘っているので、私はこの引き方が合っていますし、肩線を注意されたことはありません。試してみてはどうでしょうか。

9:弓子さん
>ちゅんさん
またまた書き込みありがとうございます!!!
明日早速練習でやってみます。

>弓手肩を入れないのではなく、馬手肩を入れてみてはどうでしょうか。
そうですね、私の場合、弓手は自然にはいっていくようなものなので、馬手肩をいれる意識でやってみます。
ちょっとそのときに馬手に力が入ってしまわぬようにしないと・・・。

肩の入れ方、実践してみます。
本当にありがとうございました。


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