鋭い離れ (投稿25件)[1〜25]


1:ひろさん
決して力任せではなく軽妙に鋭い離れというのはいったいどのように鍛錬して出せるようになるのでしょうか。
どなたかご教授ください

2:ひなさん
ちょっと邪道なやり方かも知れませんが、指パッチンってありますよね?パチパチ鳴らす。そのような指の動きで離すと自然な離れが出来ると聞いたことがあります。

3:くど〜ちゃんさん
ひなさんのやりかたに加えて大切なのは、勝手の力を抜くことだと思います。
勝手に力が入っているとどうしても離れは鋭くならないと思いますよ。

4:ひなさん
くど〜ちゃん 様
そうですね勝手の力を抜くのも大切ですね。

5:今年から斜面さん
ひなさん 指パッチンて…はじく離れは伸び合いとは関係ないところからの離れだから正しいとは思えないです(^^;)

6:ひなさん
今年から斜面さんの言うとおりですね。
けれど指パッチンは手先で無理矢理力を入れて離れてしまう人には効果的らしいですよ。
あと肘を意識するのと。(これは前のレスで書きませんでしたね、すいません)
私も「なるほど」と思いました。
「指パッチン」と言う表現はよくなかったかもしれませんが・・・。
あ、でもひろさんが手先離れじゃなかったら、この話は意味ないですね(汗)
どうも力任せに離れてしまうと聞くと、どうしても手先離れを想像してしまいます・・・。

7:熊本人さん
体のすぐ前に弓というドアがある状態が会と考えるとそのドアをまっすぐに開くときにする動きをしろと言われたことがありますが、参考になりますか?僕は後輩にかけグチにかかっている力を100%矢筋に解放するような気持ちで離れるように教えてますが、参考になりますか?

8:くど〜ちゃんさん
僕は、原理的には(言葉は悪いかもしれないですが)指パッチンのようなものだと思いますよ。
 
勝手の親指はカケの中で反っているはずです。
 
そして中指は(三つがけの場合)親指をおさえている状態だと思います。
 
離れはそんな状態から会で伸び合っていくことで、親指と中指がスルっと滑って離れる・・・
という感じです。
 
 ・・・ただ指パッチンと違うのは意識して行うか意識しないかでしょうか。 
 
まあ何が言いたいのかというと・・
鋭い離れをだすには勝手に変な力を加えず
会できちんと伸び合うことが大切・・
という事です。
 分かりにくい文章、失礼しました

9:にっしーさん
私は射法八節の前の段階が崩れていると、その後の段階を
矯正しても意味が無いと考えている前提で書きます。

離れの原動力は、三重十文字の働きがもっとも重要だと思います。
離れは、弓手と馬手の力のバランスがとれて始めて出る物だと思います。
その際に、その妨げとなり易いのが、
直接力接点となる手の内とカケの弦ほどきにあると思います。

手の内は、中筋から弓手に伝わる力を弓に最大限伝え、
またその力の方向を正しく伝える役目があります。
弓手の力は、角見に集中し、方向は中押しという形によって定まります。

カケほどきは正面引き三つガケの場合、
カケ帽子に中指の第一間接を乗せ押さえ付ける方向に力を掛け、人差し指は中指に添え、親指はカケ帽子の中で反る状態で番えます。
その力方向にほどけた場合、カケ帽子は外側へ反動で弾け、同様に中指と人差し指はカケ帽子の下側へもぐり込みます。
いわゆる、このレスで言われてる「指パッチン」です。

この「指パッチン」や「手の内」を練習することは、鋭い離れを生む上での段階としては有効な練習法だと思います。
しかし、あくまでも三重十文字が前提にあっての離れであると考えます。

10:新風さん
妻手をおもいっきり捻ってみたらどうでしょうか?
弓力によりカケから抜けようとする力プラス 捻る事により弦がL字方に曲がり、真っ直ぐに戻ろうとする力が合わさり、はじけて勝手に離れが出ます。そん時の離れってば鋭いこと。例しにやってみたらどうでしょう?

11:弓禅さん
鋭い離れ、軽妙な離れとはいわゆる『雨露利の離れ』だと思います。この離れはよく「笹の葉に積もった雪や葉に溜まった水が落ちるように」と言われますが、私は「柿の実が落ちるように」と連想しています。
柿の実(=矢)は木(=射手)から十分に栄養が送られる(=伸び合い)と熟して落ちます(=離れ)。しかしこの時、木は実を熟しはしますが実を落とそうとはしません。実は重力によって自然と落とされるのです。この時、木は地にがっしりと根を張って何もなかったかのように立っているだけです。

12:弓禅さん
射手と矢(離れ)はこの柿の木と実のような関係でなければならないと思います。
射手は木が根を張るようにしっかりと胴を造り、全身の力をできるだけ抜きます。そして柿の木がそうであるように矢にはいかにも無関心のように振る舞って引き分け、会においては木が実を熟すように離れについては気にも止めずに唯々伸び合ってやるのです。その中で実が重力によって落とされるように、矢が弓力によって放たれるような離れこそが鋭く、軽妙な離れだと思います。
これを習得するには相当の努力が必要であり、私もまだまだこの域には達していませんが、頑張りましょう!

13:秋桜さん
弓手も妻手も伸びあって気合の発動と同時に自然に離れる。力を抜けばいい。というのは正解でもなければ間違いでもありません。私の先生曰く矢を放さなければ絶対に離れません。いくら伸びようがなにをしようが離れません。
弓構えで取り掛けしたときに妻手の拇を弦に押し付けるように、馬手を捻るとも表現しますが、弦まくらに弦を押し付けるようになります。この形を意識している限り離れません。ひっかかっているのですから!
会で妻手の力を抜き意識しないとどのようになるか?捻っている妻手を捻らなければ弦まくらから弦が外れて離れます。これが自然の離れです。捻りは自然に本に戻りますからね。自然とも解釈できます。伸びあっているときに自然に捻りが解消されているのです。あとは弓を引いていた力が解き放たれて弓手は鋭く離れます。残身で妻手拇が上になるというのが立証されます。

14:弓禅さん
「伸び合っているだけでは離れは生じない。離さなければ無理だ。」いえ、離さなくても伸び合うだけで離れます。
それを証明するためにはカケの形状を考えれば分かります。力点となる弦枕は親指の内(腹)側にあります。支点となる部分は親指の外側、帽子の木が手首側に半楕円状に長く伸びている部分の頂点です。この二つの位置関係と弦が引く力の方向から、帽子には回転偶力(=力のモーメント≒てこの原理)が生じ、帽子には体に向かう(親指外側の)力が生じます。この力が離れには重要です。

15:弓禅さん
伸び合いによって弦が弦枕を引く力が大きくなるほど、前述の親指外側に向かう力は強くなります。そしてその力が中指で親指を押さえる力を上回ったときに親指と中指がずれて、離れが生じます。
ただ、このように離れるには手首に力が入ってカケ帽子の向きが正しくなかったり、中指で帽子を強く握っていたりしてはなりません。あくまでこれらが正しいと仮定した話です。また、回転偶力だけでは離れを生むには足りないため、捻りによって補助的な力を加えます。
文字で説明するのは難しいですが、物理の基本性質を利用した証明ですからよく研究してみて下さい!

16:秋桜さん
では力を全くいれないで中指を引っ掛けた状態で引き分けてみてはいかがでしょうか?絶対に引けないはず。引っかかってるだけでは捻っている状態でつる枕に弦がかかっているので絶対に離れません。それを伸び合いだけで離れるなら引き分けの状態で離れてしまいます。ただし表現のしかたでは伸び合いは大切ですよ。

17:だめ学生さん
勉強不足な学生故、誤解思い違いなどあるかもしれませんがお許しを。
僕は基本的に、秋桜さんの
>矢を放さなければ絶対に離れません。いくら伸びようがなにをしようが離れません。
という考えです。
弓禅さんの
>離さなくても伸び合うだけで離れます。
というような指導は受けたことはありませんが、そういう考えがある、というのは知っています。
ただ、流儀や道具(カケの種類・構造)にもよることだと思うので一般化は出来ないでしょう。そのことを書かれたほうがよいのでは、と思います。
(よろしければ弓禅さんの流派・系統について教えていただけませんでしょうか?)

僕の大学は本多流ですが、離れについての指導は、
「指パッチン」に近いのでは、と思ってます。
>本多利實『射法正規』に
「押手は大指の根本・綿所にて押掛け、勝手は大指の立つ様にはねて離す」
とあり、勝手拇指を強く鋭く弾くことを強調されます。十文字、各所の詰め、伸合いが重要なことは言うまでもありませんが。

それで、ひろさんのご質問ですが、漫然とただ勝手(腕)を開く離れでは鈍いですよね。一歩進んで勝手
を早く飛ばす、という離れでは、それなりに鋭くはなりますが軽妙とはいえませんよね。
 やはり帽子をいかにうまく弾くか、だと僕は思います。あとは弓手手の裏でしっかり押し切りながら勝手が答えて離れる(鸚鵡の離れ)ということですかね。
もちろん両手の裏に問題なく十文字や五部の詰めがしっかりなされていることが前提です。

でも他の流派流儀になると、考え方が全然違ってくると思います。

18:弓禅さん
私は特に流派には属していません。教本に則った引き方です。しかし少々ですが、様々な流派や伝書(中国文学含め)、他武芸について研究し、私の弓道に生かしています。

>だめ学生さん
本田流では鸚鵡の離れとのことですが、本多先生はそれに加えて雨露利の離れも説かれているのでは。 実際に"本多の三蔵(造)"の一人、本多先生の弟子の阿波研造先生も雨露利の離れと同じことを強く説かれています。

19:弓禅さん
>秋桜さん
でしたら下記を一度試してみてください。
まず、矢を番えないでいつものように取り掛けてください。その状態でカケ帽子から中指と人差指を離し、親指を自由にしてください。軽く捻りを加えると弦が懸口にしっかりと引っ掛かります。そしてそのまま体の前でゆっくり弓を引いてみましょう(親指の方向に引き、途中で引く方向を変えずに一定方向に引くこと)。引くに連れて親指が徐々に開かれるはずです。これが前に行った回転偶力です。更に引くと親指の開きによって弦が懸口から外れます。これが私の言う軽妙な離れの原理です。

20:弓禅さん
しかしこれではあまりに早く離れてしまいます。そこで中指の登場です。
ここで問題となるのは中指の力の入れ具合です。力が弱すぎては早く離れてしまいますし、強すぎては絶対に離れません。数多く研究を重ね、丁度よい力加減を知ることが大切です。
このようにして引くと、伸び合ううちにあるとき親指を開く力(回転偶力)が中指と親指の摩擦力を上回り、中指に押さえられていた親指が弾かれて離さずとも離れが生じます。
普通のカケであれば種類を問わずすべてこの原理が成り立ちます。
取り掛けの力加減さえ丁度よければどんな場合にもこの離れは生まれますよ。

21:秋桜さん
弓禅さんの原理は確かに存在します。が私は中指を使わなくても引き分けることができます。
>中指の力の入れ具合
というのはどういうことですか?会を保つとき力を入れることになるのではないでしょうか?
そもそも私が説く離れの原理と弓禅さんのいう離れの原理は両方存在するのではないでしょうか?
私が説く離れの原理は弦枕に弦がかかっています。が実際は弓構えの時に弦に弦枕を押し付けているのです。弓構えの時から離れる時まで平付けにならないように常に張りを加えてるはずです。左回りっぽく。会の時にこの張りを緩めれば弦枕がなくなり離れます。そして離れます。これなら張りとして理解され握りとは別のものになります。この張りのが緩んでくると離れます。この緩みを自然ととれば自然な離れ。となります。しかしこの張りをどう緩めるべきなのでしょうこの張りを続けられる限り会を保つことができます。
この張りを制御するのは人間の脳即ち離そうとする気持ちからなのではないでしょうか?
弓道自体文章で説くのは特にむずかしいですね。

22:半平太さん [url]
私は、鋭い離れは五部の張りと気の発動にあると思います。雨露利の離れも分からないではないですが、自分の理想は気が高まりそれを一気に発散するような離れです。

23:弓遊びさん
チョット横から失礼します。
離れ、それは手先の技巧ではなく詰め合いきれた時のみ現れるもの。それは、鋭さではなく、ためらいなく矢尻が出ていく姿となり現れるものなり。と、私は考えています。

24:だめ学生さん
>弓禅さん
>本多先生はそれに加えて雨露利の離れも説かれているのでは。
これについてはよく分からず、調べたいと思いますので、弓禅さんがそう仰る根拠、
出典等教えていただけませんか?

ところで《「離さなくても伸び合うだけで離れます。」
というような指導は受けたことはありませんが》
と申しましたが、よく考えたら違いました。失礼。
昔、阿波先生の高弟の方が創られた道場で習っていましたが「会の充分な充実によってひとりでに矢が放たれる」というようなことも言われました。
しかしながら、同時に、弓手手の裏の働き、帽子の跳ねについても強調された記憶があります。
(今はこの道場の門人ではありませんから、上記内容は僕が自分で理解した内容に基づきます。指導書を慎重に読み返しはしましたが他の門人の方からすれば間違いがあるかもしれません。)

スレッドの本題とは若干ずれて小難しくなりすぎた感じもありますが、こういった、無念無想の離れ・無為の離れ等(と纏めてしまって良いですかね?)派と、離さなければ離れない派の議論、結局ひろさんの質問にも役立つと思うのでご容赦いただきたいと思います。

25:弓禅さん
パソコンの本多流のサイトだったと思います。ただ、私は本格的に本多流を学んではいないので勘違いがあるかも知れません。状況から考えると本多先生が言った可能性は高いと思いますが…
中指の力ですが、取り掛けの深さ次第で摩擦力が変わるのでそれで調整するということです。力を加えて握るのとは違います。
今日、雨露利の離れにより近い離れが出せました。まだまだ未熟ですがいつもよりは気持ち良く離れ、的中しました。このような議論の場を与えてくださった皆さんのおかげです!感謝です☆☆


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